病気や自殺で父親を失った母子家庭世帯の88・7%が半年前と比べ生活が苦しくなったと感じていることが2日、あしなが育英会(玉井義臣会長)のアンケートで分かった。
38・9%が「家計の悪化が教育に影響した」と回答。子供の進学をあきらめるなどのケースもあるという。
育英会は「格差社会の中で底辺にいる母子家庭を物価高が直撃した。奨学金だけでは救えない状況になってきている」と分析している。
アンケートは高校1−2年の奨学生がいる1402世帯が対象。ことし8月まで半年間の生活実態の比較を聞き、617世帯が答えた。
それによると、半年前と比較した生活の変化について「とても苦しくなった」は151世帯、「苦しくなった」が231世帯、「やや苦しくなった」が165世帯で計547世帯(88・7%)に上った。
働いている母親495人のうち、57%がパートなどの非正規雇用。