カニカマ
歴史
1973年(昭和48年)に石川県七尾市の水産加工メーカーであるスヨが、着色・着香した蒲鉾を細く裁断した商品である「珍味かまぼこ・かにあし」を発売したのが最初である。
スギヨの三代目社長杉野芳人が、コンブから取れるアルギン酸で人工クラゲを作ろうとしていたところ、その失敗作がカニの触感に似ていることに気づき、人工カニ肉の製作を思いつく(アルギン酸ナトリウムの溶液はカルシウム溶液に入れると凝固する性質があり、人造イクラも同じ製法で作られている)。試行錯誤の末、「珍味かまぼこ・かにあし」を開発し発売したものの、「インチキだ」などとスギヨに苦情が寄せられた。しかし、杉野はこの消費者の声を逆手にとり「カニのようでカニでない」とのキャッチコピーで、あくまでも「アイディア商品」として全国に広告宣伝活動と販売を行った。
このカニカマ誕生の話は、2007年(平成19年)日本テレビ系列のテレビ番組「未来創造堂」の中でも紹介された。ちなみに、「珍味かまぼこ・かにあし」は、取り出されたカニの身のような蒲鉾が、プラスチックパックの中に入れられていた。
1974年(昭和49年)には、広島県の水産加工メーカーである大崎水産が、現在もっとも一般的な形状である、棒状のカニ風味カマボコ「フィッシュスチック」を発売し、業務用を中心に現在も発売が続く。
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