2008年08月24日

ちょっとやばいんじゃないかな。

福島市では更生保護施設の開設運営に関して大変な問題が発生しています。

福島市中心部の信夫山の中腹に、刑務所を仮出所した方々の更生施設である自立更生センターが建設され、運営が開始されることとなっているのですが、その開設に際し、住民への説明が不足していたとのことで反対運動が沸き起こっています。

この施設は、本来身元引受人がいる場合保護司の管理指導の下社会復帰を果たすところ、身元引受人を指定できないケースにおいて、法務省の監督の下更生を果たすために運営される施設であり、現在の更生カリキュラムにおいては必要な施設であります。

しかしながら、近隣住民への説明が不足している状況下、運営に際しては住民の同意は必要ではないかとの立場でおりましたが、最近の反対運動には疑念の湧くところであります。

反対の表明をしない方々を悪しざまにののしり、仲間外れにしていくといったことに始まり、ネットでも、ブログや掲示板を使い誹謗中傷を展開する、メーリングリストで悪口を言い合うなど、事実と相反するようなことまで広めているようです。

私も建設反対の方々の県に対する陳情を書き換えたなどという、ありえない話がさもありなんということで広められています。

人を傷つけるような反対運動ではいずれ周囲の理解も得られずらくなるのではと心配しているのですが、今一度なぜ反対なのかという原点に立ち返っていただき、冷静になって法務省や観察所との対話を重ねていただきたいと思っています。



f_minsyu_ishihara at 18:06 │Comments(6)TrackBack(0)この記事をクリップ! 日記 

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この記事へのコメント

1. Posted by じいじ    2008年08月25日 04:02
 ネット上の非難・中傷は知りませんが、確かに今回の反応は異常に過ぎると思います。
 当施設からかなり離れた場所にも反対を主張する大きな看板が設置されています。
 入所者を犯罪者呼ばわりするのもひどいことです。
 彼らは罪を償った人たちです。現在は一般市民です。
 それに、この手の反対運動はゴミ焼却場・火葬場同様、どこに決めても起こる住民エゴです。
 今回の施設は、上記二施設と違って生身の人間が住む所です。
 反対する人たちは山中にでも隔離しておけとでも言うのでしょうか。
 彼らの本心は、自分の所でなければどこでも良いと言うことでしょう。
2. Posted by ももかん    2008年08月30日 08:34
 今回の件、反対運動が起こるのは極めて普通の反応と思います。「建物を完成させてからご理解を得る」という手法は無理がありすぎます。

 ところで石原先生は福島市の就職状況をよくご存知のことと思いますが、入所された方々20人が、本当に3ヶ月で職を見つけられるとお思いでしょうか?若い人でさえ皆職を求めて県外に流出していくのに、それでも福島県の有効求人倍率は0.7です。ましてや高齢の、前科がある方々では・・・。もっと就職状況のよい(就職売り手市場の)工業地帯で運営しないと、この構想は早晩行き詰ります。このまま、もし福島市で年80人づつ東北6県、北関東4県から仮出所者を受け入れていけば

更正センター出所時に無職→福島市が生活保護支給、及び市営住宅を斡旋→負担、不安増による住民の反発・・・

という、より深刻な状況が起こることは容易に予想できます。これは福島市として深刻な事態ではないでしょうか?
3. Posted by f_minsyu_ishihara    2008年09月01日 09:04
はじめまして。
コメントありがとうございます。

僕も現職のPTA役員だからPTA連合会や学法から相談受けて観察所の説明会の段取りをしたり、当初から相談は受けていたから反対運動がおこるのは当然だと思いますよ。

ただ、誹謗中傷、怪文書の類はいかがなものかなと思います。
口にとは立てられないと言いますが、その反面発言者の意図しない形で発言内容が大きく変貌していくこともあるから、こういう大事な時は軽々に発言すべきではないのでしょうね。

就職の件ですが、状況がかなり厳しいのはよく存じてます。
僕自身いろんな人に就職の斡旋頼まれるし、そのためにハローワークに行くこともありますから。

僕は保護司もしてるので、仮出所している方ともお付き合いがあります。
当然彼らの就職の相談なんかにも乗る時もありますよ。

保護司の方々が連携して就職口を探したりもしてるんですよ。
地元にいい就職先がない時には親戚や友人を頼って転居する人もいます。
逆のケースで県外からの受け入れも多くありますしね。
4. Posted by ももかん    2008年09月01日 21:00
先日投稿させて頂いた者です。まず、公務ご多忙の中、一介の市民に丁寧なご回答頂き謹んでお礼申し上げます。

まず怪文書、誹謗中傷についてはあってはならないことと思います。とはいえ、普段はお行儀良く協調性が高いと評判の福島市民の間で、これほどの動揺と亀裂が走るのは異常事態です。それ故に、そのような行き過ぎも生じてしまったのではないかと思います。

就職状況については、石原先生が既に保護司としてご活躍なのでよくご存知のことと思います。今回の更正センター構想の成否は、一にも二にも入所者が速やかに安定した就職先を見つけられるか否かにかかっているのですが、その点やはり福島市で行うことは理解に苦しみます。立地条件を深く考えずに大型公共事業を行い失敗した例として、私達福島西部住民がすぐに思い浮かぶのは大笹生の農道空港です。あの空港は、“消費者が集中する東京との距離が近すぎる”という単純な理由から失敗しました。同じくこの更正センター構想も、「就職口が集中する東京、東海地方から遠すぎ、面接に行くのも容易でない」という極単純な理由から破綻するものと思います。勿論、入所した20人が就職先を見つけるまでいつまでも更正センターに居住できるなら別ですが、それでは数億円もかけて建設した施設としての効率が悪すぎるでしょう。かといって、回転率を上げるために3ヶ月で強制的に追い出すのは論外です。

このような数々の疑問、不安を市民は抱えているのですが、更正センターはその疑問に全く答えておりません。8月15日に住民の会が提出した公開質問状についても、未だに回答はありません。ここはやはり、福島市民の法的な代表である福島市議会議員様が、更正センターの詳細を法務省に問うことによって、福島市民の不安を払拭し、市民間の亀裂を修復すること可能になるものと思います。石原先生の益々のご活躍に期待いたします。
5. Posted by f_minsyu_ishihara    2008年09月01日 22:47
ご丁寧に返信ありがとうございます。

今回の件は福島市のケースにおいては刑務所の格調あり気なのかなぁと感じています。
刑務所を拡張するときに私たちはしっかりと考えなければならなかったのかもしれません。

ただ、当時の政治情勢を考えてみると自民党小泉政権の真っただ中、自民党がいけいけどんどんの時代であり、私たち野党の政治家に対する信用、信頼度は極度に低い時代であったと記憶しています。

自民党の国会議員さんや、当時はまだ国会議員になっていなかった方まで、刑務所は私が誘致してきたんですよと大宣伝し、業界ももろ手をあげて迎え入れ、そんなことで本当にいいのかという意見は少数の時代であったと記憶しています。

私が言うと負け犬の遠吠えになってしまうのですが、結局その影響がいま騒がれている問題に直結しているのでしょう。

ご存じだと思いますが、立法と行政には一定のルールがあります。
私たち議員は衆愚政治にならない程度に民意を立法に反映させるよう努力いたします。自分の主張を反映させるために、時には納得できないことでも同調し代わりに自分(多くの場合福島市民の民意に近いと思いますが)の主張を取り入れてもらうこともあります。
ただし、予算付けが終了してしまい、計画が実行段階になったときには議会はその事務を行政に任せ、本来の目的に合致しているかどうかのチェックをする以外は行政のやり方を見守るようになっています。

今回はさらに国会の予算であり、県や市は計画の段階で意見をしっかりと述べておかなければならない事案でありました。議会が認められた権限を効果的に発揮するにはあと2年早く行動していなければならなかったと思います。
6. Posted by ももかん    2008年09月02日 20:49
先日より「更正センター」の件について投稿させて頂いている者です。石原先生におかれましては、貴重なお時間を割いてご自身の見解をお示し頂き誠にありがとうございます。また、昨夜より俄かに衆院解散の可能性が現実味を帯び、特に福島一区においてはセンシティブなこの問題に、これ以上触れることは石原先生のご迷惑になるものと思います。そのため、これ以上の投稿は控えさせて頂きます。

最後になりますが、この問題につき周囲の友人知人、同僚と話をした結論として、更正センター構想に対する不安と不信、怒りの根源は「元来福島市に来るはずもない仮出所者の人々を東日本一円からかき集め、たった3ヶ月のおざなりな更正プログラム受講後、あとは野となれ山となれで福島市に送り出してしまう」との一言に尽きると感じられました。石原先生や民間の保護司の方々が実践されているように、一人一人の出所者に対し時間をかけて丁寧なケアを行うなら良いのですが、この更正センターはひたすらに、「数を捌く」ことを念頭に建設されたもののように思えてなりません。刑務所、民間更正施設は既に飽和状態であり、「数を捌く」必要性は十分に理解できますが、福島市の人口、産業規模、就労能力以上の負担を市民に強いることは、再犯の発生、地域住民との深刻な軋轢をもたらし、法務省、仮出所者、福島市民のいずれにも不幸な結果をもたらします。石原先生におかれましては、福島市の住民感情、経済状況等全てをご存知で、また霞ヶ関の事情等、立法、行政システムにも精通されているというお立場から、更正センターが「福島市の身の丈にあった」適切な運用が行われるよう、市民の代表として力を尽くしていただきたく存じます。今後の益々のご活躍を祈念いたします。

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