東京大大学院農学生命科学研究科付属農場(東京都西東京市)が、30年以上前に使用禁止となった水銀系農薬を少なくとも1997―99年の3年間、実習でコメの栽培に使っていたことが1日、分かった。コメは周辺住民に販売され、ほとんどが消費されたとみられる。
東大は9月22日、同農場が生産した農産物の住民向け販売を停止し、調査委員会を設置した。使用された農薬は水俣病の原因となったメチル水銀に比べると健康被害を与える可能性が低い水銀とみられるが、土壌や地下水、販売した農産物に健康被害をもたらす恐れがないか、残留農薬などの調査に乗り出した。(07:00)