中学生を派遣労働者として働かせたとして、警視庁少年育成課と田園調布署は、労働基準法(最低年齢)違反の疑いで、東京都大田区蒲田の派遣会社「パワーステーション」社員、高橋寿弥容疑者(29)=川崎市幸区小向西町=を逮捕した。高橋容疑者が勤めていた勝島営業所=閉鎖=では、50人近い中学生が働いていた可能性があるという。
調べでは、高橋容疑者は平成18年8月から19年3月までの間、当時14歳と15歳だった品川区立中3年の少年4人を派遣社員として登録。区内の靴製造販売会社などに派遣して靴の検品作業をさせるなど、労働者として使用した疑い。労働基準法は、少年が15歳に達した日から最初の3月31日までの間、原則として労働者として使用してはならないと定めている。
高橋容疑者は、勝島営業所の女性所長(35)=入院中=と少年4人の面接を担当。4人はエントリーシートに中学生と記入したが、高橋容疑者は会社のコンピューターに18歳と登録。派遣先にも18歳と言うよう少年を指導していた。
少年らの間では「あそこに行けば中学生でも働かせてくれる」とのうわさが広まっており、4人は小遣いほしさから働いていたという。
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