「まちの病院がなくなる!? 地域医療の崩壊と再生」を出版しました

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「まちの病院がなくなる!? 地域医療の崩壊と再生」を出版しました。

皆様のご協力をいただきながら、やっと完成しました。

ぜひ、一度、ご覧ください。


(2008年3月15日追記)

「まちの病院がなくなる!?」が4刷になりました。
新たに1500部の増刷。
合計で7500部になります。


紀伊国屋(1〜3日以内に発送)
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?KEYWORD=%82%DC%82%BF%82%CC%95%61%89%40%82%AA%82%C8%82%AD%82%C8%82%E9

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ジュンク堂
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まちの病院がなくなる!? 地域医療の崩壊と再生
伊関友伸 著
定価:1,995円

四六判/302ページ
ISBN978-4-7887-0769-6

「残念ながら、わが国の地域医療の崩壊は、一過性のものではなく、今後、さらに深刻なものになると思われる。日本の地域医療の崩壊を食い止めるためには、国民すべてが、医療現場で起きていることを、人ごとではなく、自らのものとしてとらえること、何が問題なのかを「言葉」にして他人に伝えていくこと、自ら積極的に行動していくことが必要と考える。(「おわりに」から抜粋)

  はじめに
  第1章 自治体病院・地域医療に何が起きてるのか
  第2章 医師はなぜ病院から立ち去るのか
  第3章 自治体病院の経営はなぜ限界を迎えているのか
  第4章 自治体病院の経営をどのようにして変革するのか
  第5章 地域医療再生への処方箋
  第6章 病院PFIを考える
  おわりに


地域医療・自治体病院のマネジメント | コメント(39) | トラックバック(7)2008/12/31(水)00:00

コメント

昨日ゲットしました

本にラブ・マウンテン先生のサインも頂きました。夢と勇気と希望も一緒に。
「わかしお」に対抗して、丹波にも「くろまめ納豆ワーク」…いや、「くろまめ」ネットワークができたら…凄いな。
面白き事も無き世も面白く…

2007/12/01(土)08:38| URL | ジョージ・クルーニー #- [ 編集]

えっ! ゲットされたのですか?

クルーニー先生

実は、まだ私も本を手にしていません。

時事通信の何冊かある見本の1冊をゲットされたようですね。

ちょうど、県立柏原病院の小児科を守る会とNPO法人地域医療を育てる会の意見交換に間に合って良かったです。

2007/12/01(土)17:51| URL | 伊関友伸 #- [ 編集]

買います

もちろん、買いますよ!
販売されたら、ブログでも紹介させていただきますね!

2007/12/02(日)20:51| URL | Dr.I #sSHoJftA [ 編集]

ありがとうございます

Dr.I 先生

コメントありがとうございます。

ぜひ、お読みいただき、厳しいご指摘をいただければ幸いです。

2007/12/03(月)00:32| URL | 伊関友伸 #- [ 編集]

そろそろ店頭に

そろそろ、店頭に並んでいるでしょうか。
探してみなくっちゃ。

2007/12/06(木)11:08| URL | マッシスト #- [ 編集]

やっとゲットしました!

時事通信から本が送られてきました。
配本が遅れているようです。

週末の8日に店頭に並ぶ書店も多いようです。

2007/12/06(木)22:18| URL | 伊関友伸 #- [ 編集]

拝読しました

伊関先生
御著書,一気に拝読致しました.
藤沢町民病院の佐藤です.
全国の大変な状況が良く解りました.
先生のご本が,日本中でも読まれて医師,住民,患者,行政,政治などが真剣に医療について,諦めずに議論をすることを望みます.
私は大変恵まれた環境で仕事していることを,あらためて自覚させられました.
今日も病院事業が運営している特別養護老人ホームに150万円の軽自動車寄贈がありました.氏名の公表や表彰は遠慮したいという条件でした.3年ほど前から住民と話す機会があれば必ず寄付に支えられる町民病院事業であることを強調しています.それが未収金対策にもなっています.住民も議員も医師もスタッフも,ほとんど正規分布しているように見えます.困った5%だけでなく,すばらしい5%も強調することによって中央の集団を一歩右に進めたいと思います.

2007/12/10(月)22:32| URL | 佐藤元美 #y2oYUUTk [ 編集]

12月4日にamazonで予約入れたんですが、配本は2008/2/3 - 2008/2/5なんてことになってました。注文殺到でしょうか。
e-honにまだ在庫がありました。http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000031992860

2007/12/11(火)15:32| URL | あおむし #mQop/nM. [ 編集]

佐藤先生コメントありがとうございます

佐藤先生

コメントありがとうございます。

多くの自治体病院の関係者から話をお伺いしますが、自治体病院を自分たちの財産と考え、大事にする自治体は少ないようです。

ある病院では、救急で、死にそうな患者さんを診ている時に、市議会議員が来て、「俺の孫を早く診ないか」と圧力をかけたそうです。
その後ろでは、孫は元気に走り回っていたようです。

でも、素晴らしい人たちを褒めることも大事ですね。

2007/12/11(火)20:31| URL | 伊関友伸 #- [ 編集]

アマゾン

あおむし様

私も、アマゾンで購入して、まだ本が届いていない人という方の話を良く聞きます。

アマゾンの取り次ぎ能力が弱く、大量の注文に対応できないようです。

時事通信では、まだ本の在庫はあると聞いていますので、アマゾンの能力の問題であると考えています。

私もアマゾンのリンクを張ったことを反省ています。
お許しください。


2007/12/11(火)20:35| URL | 伊関友伸 #- [ 編集]

e-honも12/5に予約を入れてまだ発送の連絡が来ません
普段は2,3日で発送されるのですが..

2007/12/11(火)21:49| URL | こんた #- [ 編集]

やっと読了しました

やっと読了しました。ご力作有り難うございました。
特に、第5章は、行政、市民、病院職員等それぞれの立場での問題点と、それに対する先生の提言が、わかり易くまとめられており、大変勉強になりました。

残念なことに、札幌駅前の某大型書店では、あまり目立たない医学書コーナーに置かれていました。大勢の読者に手に取ってもらい、医療の問題を知ってもらうためにも、ソフトカバーで、もうちょっと買い易いお値段だとよかったなー、とちょっと思いました(勝手を申してすみません)。

これからも、益々ご活躍ください。

2007/12/12(水)23:02| URL | ほっちゃれ #- [ 編集]

本日4冊到着しました。

今週初めの届いた最初の1冊は、直ちに読了。PFIの部分、大変説得力ありました。
当院のデータも引用して頂き、恐縮に存じます。
読了後、早速、地域の保健福祉センター(旧保健所)長さんの貸しました。

本日、アマゾンに注文していた4冊が届き、これから集まる地域のメンバーで、早速『冬休みの宿題』で、読み合わせします。

次は、地域の市町議会の議員さんにお勧めして、正月休みに読んで頂こうと思っています。

正しい知識が、正しい知恵になることを期待しています。

2007/12/13(木)18:36| URL | 平井 愛山 #- [ 編集]

労働組合は、1カ所に記述

伊関さん、こんにちは。
本を読ませて頂きました(アマゾン利用)。

労働組合の記述が1カ所しかなく、ちょっと寂しい思いでいます。労働組合の大事な運動の2つの柱は、自らの労働条件の改善と、県民・患者の方々の医療要求実現、よい医療・看護の実現をめざすことだと教えられ、運動をしています。「なんでも反対」ではなく、医師招聘などでも住民の方々といっしょに行政、医療局にアピールしてきました。

しかし、本を読んで、これからの運動の方向、アピールする内容について、考えさせられました。来年2月に本田先生をお呼びして県民集会を計画していますが、その内容も要検討です。

あそこの病院は、労働組合があるから、頑張っているから働いてみようか、という病院にしたいのが夢です。

2007/12/17(月)10:56| URL | 春が、来た #TTPgq6rY [ 編集]

買いました

私は紀伊国屋派なんですが そっちではすぐ来ましたけど・・・

2007/12/19(水)13:38| URL | くらいふたーん #0uLC0/Kw [ 編集]

遅ればせながら

今月初め、アマゾンに出るとすぐ注文.2月予定となっていましたが、その内来るだろうと.しかし、皆さんが届き始めているのになしのつぶて.結局、キャンセルとし、再注文としたところ、すぐに本日届きました.アマゾンて意外と小回り効かないんですね.

2007/12/20(木)16:46| URL | QT #- [ 編集]

Amazonから届きました

やっと本日Amazonから宅配便で届きました。
これからじっくり読んでみます。

2007/12/26(水)23:20| URL | SORA #4DmqH/t6 [ 編集]

読了しました

年末休みに入ったので、やっと読了しました。PTAのお仕事大変ですね(無論、本業も・・・)。

欲を言えば、データを紹介する際に数字の羅列ではなく、グラフにしたほうが解りやすいのでは、と思うところが何箇所かありました。

グラフを作成する上でも、例えば図表1-1の医業収支は101.2とか77.1ではなく、+1.2、−22.9という表記の方が読者の理解を得やすいのではないでしょうか。

2-4の医師勤務時間も、労働基準法ライン、過労死認定ライン、などを加えると実感しやすいものになると思います。

このブログにはかなりの医師が出入りしており、(私もそうですが)医学博士もけっこういます。学会発表などで図表の作成には慣れている人が多いので、次回作ではデータ解析の協力者を募ってみたらいかがでしょうか?

2007/12/31(月)23:02| URL | clonidine #A6jruIxI [ 編集]

病院建築について

6章で病院建築について力説しておられますが、公立病院の豪華建築について私も同感です。

立場上、病院建築の内情を知ることも多いのですが(夫が建築士なので)、吹き抜けロビー・シャンデリア・壁画・グランドピアノ・ホテルのような病室…の一方で、3畳窓無トイレ共同の医師当直室、酸素ボンベ付ベッドが入らないエレベーター、更衣室が1つしかない(男女の区別ができない)手術部…と、「建物として果たすべき機能の優先準備を間違えている=金のかけどころをカン違いしている」病院は多数存在します。しかも、そういう病院に限って、雑誌で取り上げられたり、建築系の賞をもらったりしてるし…

東京拘置所だって4畳窓ありトイレありなのに、それ以下の悲惨な当直室は多数存在します(ご近所の4月にオープンした某大学病院とか…)。こういった当直室で「月5回当直する」とは「年2ヶ月そこに住む」に等しい苦痛で、逃散の一因になったりしてると思うのですが…

それにしても、公立病院設計に実際に働いている人間の意見を反映する、よい方法はないものでしょうかねえ。

2007/12/31(月)23:42| URL | clonidine #A6jruIxI [ 編集]

本をお読みいただきありがとうございました

clonidine様

本をお読みいただきありがとうございました。

確かに、図表の整理は、理系の先生方から見れば改善点がたくさんありますね。

第6章については、建築の素人が病院建築とは何かについて2年間格闘した結果を本にしたものです。

もっと、ローコストで、現場の人が使いやすい病院建築がもっと行われるべきと考えますが、先は遠いですね。

2008/01/01(火)08:26| URL | 伊関友伸 #- [ 編集]

ローコストな病院建築

>もっと、ローコストで、現場の人が使いやすい病院建築がもっと行われるべきと考えますが、先は遠いですね。

そこは伊関先生、論文発表で世論喚起をば。

2008/01/03(木)00:57| URL | 一国民 #- [ 編集]

読了致しました

はじめまして、一産婦人科医です。
年末の休みを使い読ませて頂きました
病院PFIについては不勉強の為、今回初めて考えさせて頂きました。医療現場の人間としては、事務方の事はすっかりお任せにしてしまい、出来上がった後に仕様について不平不満を述べる事が多いのですが、そのプロセスには当然の事ながら大変なご苦労があるのですよね。勉強させて頂きました。

内容については先生が「はじめに」で述べられているように医療スタッフの視点に立った記述が多く、普段の医療バッシングの報道に慣れている立場からすると若干面映ゆい点もありますが、それも先生が医療従事者の現状を理解されているからだと思います。
現場からすると見当違いの批判、提案にうんざりしている昨今、先生のように実態に即した提案(第5章など)は意義のあるものだと考えます。

現場は今の現状で何とか踏みとどまり、これ以上医療崩壊が悪化しないように努力するだけですが、それもいつまでも耐えられるものではありません。先生のように立場ある方が今回のご著書のように問題提起される事が追い風になる事を期待します。

2008/01/05(土)09:22| URL | trias #M65f7U.E [ 編集]

産科医の派遣事業を行う(株)やすらぎ医療サービス(http://sanhujinkai.blog.ocn.ne.jp/blog/2007/07/post_0132.html)では、派遣先の調査にあたって必ず当直室をチェックするそうですが、医師当直室をみれば、その病院の医師の扱いについての指標になりそうです。

私が勝手に考えた基準ですが

1.相部屋でない
2.内側から鍵がかけられる
3.4畳(拘置所)以上の広さ
4.自分で温度調節のできる冷暖房がある
5.外気を取り入れる窓がある
6.専用の洗面所
7.専用のトイレ
8.専用のシャワー室もしくは風呂

ゴージャスロビーを造る予算とスペースがあれば、翌日も勤務を余儀なくされる医師にビジネスホテル級の設備を与えて欲しいのですが、ぜいたくな望みなのでしょうか。

2008/01/08(火)23:32| URL | clonidine #A6jruIxI [ 編集]

全ての人に読んでもらいたい

行政の問題点が自治体病院に現れたということだと思いました。日本は制度疲労がひどく、情報を隠す、出さない、問題点が判らないのでうまい解決も出来ない。当事者に当事者能力がない。責任を取るべき首長や議員は医療について知らない。自治体病院は重症です。

診療報酬が上がり続ける時代には病院には経営者は必要ありませんでした。その結果、今の時代に対応できなくなっています。経済界が言っている株式会社の病院参入の理由の一つとして経営者の問題もあるでしょう。PFIがうまく行かないのも病院のガバナンスの問題だと思います。

全ての人に読んでもらい自治体や病院の問題を判ってもらいたいと思いました。

2008/01/15(火)00:08| URL | Dr.QBS #- [ 編集]

良書だと思います

 入手後一気に読ませて頂きました。
 自治体病院での医療崩壊を中心に、今まで漠然と思っていた崩壊の原因と自治体の病理をすっきりまとめていただいて、非常に読みやすいと思います。「はじめに」に延べられているように、医療従事者よりのスタンスで書かれており、「嫌なら辞めろ委員会」のノリの人には反発があるでしょうが、これまであまり表に出なかった、医療従事者の本音を出されている点でも画期的だと思います。自治体病院の事務、自治体の関係者必読の一冊だと思います。
 当方、これまでの研修歴で、自治体病院(高知医療センターに統合された病院です)での勤務でかなり酷い目にあっており、勤務時に抱えていたストレスの素がはっきりと「言葉」に整理され、当時の記憶が蘇えりました(二度とあんな環境の病院には勤務しようとは思いません)。
 また、PFIの問題点についても大変勉強になりました。
 「良書」だと断言できます。同僚、同期にも勧めていこうと考えています。

2008/01/15(火)15:53| URL | 岡山の内科医 #- [ 編集]

またか

また、町の病院がなくなるかもしれない。いくら地域医療が大切だと願って働いていても、ウエのものが、適切な判断ができなければその医療は終わってしまう。下のものはただ黙ってみているだけでいいのか・・・・。地域住民、医療関係者に選択が迫られている。死ぬか、生きるか。つらく切ない時代が訪れそうだ。

2008/01/21(月)20:02| URL | ハンドル名未入力 #- [ 編集]

伊関先生のブログは最初の頃から読んでいます。本は自治体病院の現状を良くあらわしていると思います。私も自治体病院の事務に永く勤務していますが、本に書いてあるとおりです。病院の経営改善は良い経営者を得ることが一番です。現状の公務員体質では経営改善はできないでしょう、非公務員型の独法も問題点があると思いますが、現状の公務員ではなお経営改善できません。

2008/01/22(火)13:29| URL | arai #- [ 編集]

病院建築について

PFIについては 最近新聞にも出ていますね。

病院建築は
本当にエレベータの必要仕様などは 建築基準法でもよいので 病院では ベッドに点滴台、酸素ボンベ、人工呼吸器付きで 医者と看護師がせめて一人ずつは載れる くらいのスペースは必要 とか 決まって欲しいものです。

自治体病院に限らず、国立でも 現場の要求は ほとんど通りません。設計事務所は現場を見ずして 現場の要求をきかずして 何を作るのでしょう。

2008/01/23(水)22:04| URL | 勤務医です。 #HfMzn2gY [ 編集]

「招へい」の広がり

 今日(2月2日)の岩手日報紙では、岩手県の「新しい地域経営の計画」が全面広告で掲載されています。そのトップは「誰もが必要な医療を受けられる体制づくりを進めます」です。「医師確保対策」では、伊関さんが提唱されている「招へい」を使い、「岩手県出身の医師や地域医療に関心の高い医師を中心に、積極的な招へい活動を行っていきます」としています。

 私たち労働組合でも、「地域医療崩壊をくい止めよう」という県民集会を準備し、本田宏先生の講演会を企画しています。もしよければ、記事の方でも取り上げて頂けると幸いです。

http://www.iwate-ken-irou.org/stop-iryou-houkai/index.htm

2008/02/02(土)10:28| URL | 春が、来た #- [ 編集]

別に「招聘」でなくていい

世の中、いろいろな職種があって初めて成り立つわけで、私は、医師が特別立派な職業だと思ったことはありません。

最近は普通に扱われるようになって、むしろホッとしております。医師になった頃は、入院のたびや盆正月にお礼をよくいただいたものですが、年を追うごとに減ってきました。とりたてて特別なことをしているというわけでなく心苦しく思っておりました。

「招聘」までしてもらわなくともいいが、労働法規を遵守し、こちらの立場にも配慮した接し方をしてもらえればいいと思っています。

最近の風潮を見ていると「お金さえ払えば、相手に何でも要求できる」といった考え方の人が多いように思います。

対医師というだけでなく、社会全体の他人に対する接し方が問題なのではないかと思います。安部前総理の美しい国ではないですが、昔のような謙虚な国民性を取り戻せないものでしょうか。

2008/02/03(日)09:13| URL | 迷亭 #- [ 編集]

「誘致」から「招へい」

迷亭さん、こんにちは。

 たしかに、言葉の問題ではないと思います。しかし行政と市民の医師に対する感覚のずれが、意外と言葉に表れているかもしれない、とも思います。
 岩手県では医師不足解消をめざし、一昨年「医師対策室」を設置し、室長が地元新聞のインタビューに次のように話しています。
「本県出身者や、岩手医大の卒業生を追跡調査し誘致に努めたい」
 なんだか、企業を誘致するように、物のように追跡調査をするなど、言葉としていかがなものか、と労働組合では疑問を投げかけたことがあります。
 「誘致」から「招へい」、とりあえず感覚が前進してきているのではないかと思います。

2008/02/06(水)08:34| URL | 春が、来た #- [ 編集]

>「お金さえ払えば、相手に何でも要求できる」
精神が伴わない戦後の強引な復興のツケがきているのかも?

自治体病院は自治体市民のお金で経営しています。
だから地元民の財産だと思います。
それを大切に磨いて価値を高めるか、自分の物だから好き勝手に使って廃棄物にしてしまうか?
どちらにするかは其処に住む人たちが決めることだと思います。
磨き方は医療者からも意見を聞くべきだと思っていますが、聞かない自治体が多い。
それは
医療者=ブルーカラー<ホワイトカラー=行政
行政・事務=雇い主>使用人=医療者
このような変な図式が自治体では成り立っている場合が多いためだと思います。
勝手に廃棄物寸前までにしておいて元に戻せは通用しない。
医療崩壊はつづく。

2008/02/12(火)17:33| URL | トントン #- [ 編集]

これは許されることですか?

高知医療センターの勤務実態が地元紙に連載されていましたが、この国ではこのような勤務が許されるのでしょうか?
ご意見をいただきたいと思います。

高知新聞 連載記事
医師が危ない 密着、高知医療センター脳外科
第1部 残業200時間の世界

2008/02/13(水)20:42| URL | 地方医 #- [ 編集]

ごめんなさい

とても残念なのですが、経済的事情で今のところ手に入れることができません。いつかどこかで読みたいと思います。

2008/02/15(金)15:52| URL | Yoca #Le3uITjQ [ 編集]

図書館にリクエストしました。
自分でも購入しましたが、
一般の方に読んでいただくには図書館においていただくのもいい方法ではないかと思います。

購入できない方も、ぜひトライしてみては?

2008/02/27(水)14:56| URL | 藤本晴枝 #- [ 編集]

日経日曜版の書評に取り上げられてますね。
「今を読み解く・地域医療、崩壊の危機」一橋大学教授・井伊雅子先生

「がんのひみつ」とカップリングなのが不思議ですが、三冊目の「投資対象としてみた病院資産」は読んでみる価値がありそうです。「今は優れた医者の不足が深刻であるが、いずれは優れた病院の不足も深刻となるのではないか」

診療報酬の激減で民間(公立も)病院では設備投資ができません。病院資本の再生産ができない状態であと10年たてば、日本中の病院が藤井寺市立病院のような状態になるでしょう。

2008/03/02(日)14:52| URL | 一医師 #- [ 編集]

遅いレスですみません

春が、来た様

大変遅いレスで申し訳ありません。

確かに「誘致」はおかしいですね。いくつか見いましたが、日本語しておかしいと思います。病院や学会の誘致というなら分かるんですけどね。

ここまで来ると担当者の知性が疑われます。

2008/03/02(日)17:46| URL | 迷亭 #- [ 編集]

「まちの病院がなくなる!?」が日本経済新聞の書評で紹介されました

「まちの病院がなくなる!?」が日本経済新聞の書評で紹介されました。

一医師さま 情報ありがとうございました。


書評 今を読み解く 地域医療、崩壊の危機
日本経済新聞2008年3月2日
評者 一橋大学教授 井伊雅子

 日本の各地で医師不足や病院の経営難から「医療崩壊」の危機が叫ばれている。地域医療や自治体病院の問題は、医療政策そのものの問題だけでなく、民間も含めた医療機関の経営の問題や、地域における政治や行政のあり方などとも関わり、構造的にも複雑な問題で解決が非常に困難になっている。

●一般患者も問題

 伊関友伸著『まちの病院がなくなる?!』(時事通信社、2007年)は、病院での現場経験に基づき自治体病院をめぐる問題の構造について丁寧な現状分析を行い、その変革のためのあるべき方策について提案する。医師のハードな仕事に対して行政や地域住民が無理解で、医師の立場や気持ちを理解せず、疲れ果てた医師たちが医療の現場から次々と立ち去っていくのが現在の医師不足の問題の本質であると著者は指摘している。

 恫喝のような態度を示すモンスター患者やクレーマー患者と呼ばれる患者がいることは周知の事実で、ここに諸悪の根源を求めることはたやすい。しかし、医師を疲弊させ、やる気を失わせているのは、実は多くの一般の患者だという指摘は非常に興味深い。24時間夜間でも休日でも軽い症状で医療にかかる「コンビニ的な医療」。要求と批判しかしない住民。「自分の都合しか考えない社会」が医療崩壊の大きな要因であり、医療崩壊は地域社会全体の問題なのである。最近多くの地方自治体に広がりつつある小児医療費の無料化はこうした医療崩壊を助長する政策ともいえよう。

 伊関氏は病院と住民をつなぐべき存在である地方議会が担うべき役割の重要性を強調する。患者の要求を病院にぶつけるだけの議会が相当数存在するが、「地域医療を守っていくためには、地方議会議員の質を上げることが必要である。地方議会議員は医療や病院経営について勉強すべきである。自治体病院を自らの利権の道具と考えず、余計な干渉をしないこと。」

 さて、日本人の2人に1人ががんになり、3人に1人ががんで死ぬ。がん大国ともいうべきわが国だが、どのようながんでどのようにして亡くなったのかというような単純なことが驚くほど分かっていない。その理由はがん登録制度がないからだ。基本的な統計データがなければ複数の選択肢の中から自分に最適の治療方法を選ぶことなどできないと中川恵一著『がんのひみつ』(朝日出版社、2007年)は力説する。欧米ではがんによる死亡が減少しているが日本では増える一方であり、これはがん登録が整備されていないことと関連しているという。

 2006年6月に制定されたがん対策基本法に尽力された故山本孝史参議院議員。『救える「いのち」のために』(朝日新聞社、2008年)ではがん患者として、がん登録制度の重要性を強調する。がん登録の法制化は個人情報保護を求める社会の流れを受けて難しい。山本氏は、法制化を声高に叫ぶよりも、国民に「がん登録事業」が必要であるとの認識を深めてもらうよう、がん登録制度の仕組みの周知に務める重要性を説く。

●貧弱な病院資本

 最後に、医療現場の荒廃を考える時に、一般にあまり議論されないが重要な問題として、日本の病院資本の貧弱さがある。投資的経費は診療報酬から支払われることになっているが、経済合理性のある十分な投資が行われてきたとは言えない。誰がどのようにどれだけ病院資産に必要な莫大な資本投資をするのか。病院資産の特殊性に対して政策的な措置を行わずに、病院資産を市場メカニズムにさらしてしまう問題点を指摘する論文が、齋藤誠「投資対象として見た病院資産」(「病院2008年1月号、医学書院)である。
 「これだけ資本の豊かな日本社会において、良質な病院資産が枯渇するというのは悲劇的なことなのかもしれない。今は優れた医者の不足が深刻であるが、いずれは優れた病院の不足も深刻となるのではないか。」医療は資源を必要とするものであり、医療崩壊の要因分析には、資源配分の効率性の問題を分析して来た経済学的な視点が不可欠であろう。

2008/03/03(月)07:33| URL | 伊関友伸 #- [ 編集]

山梨県の医療事情について読売山梨版がまとめていますのでご参照ください。なかなか悲惨な状況で東北地方よりも条件は悪いかもしれません。山梨医大の卒業生はもともと8割方首都圏の出身者なので、地元に残る医者はほとんどいないのでしょう。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamanashi/feature/kofu1198641030164_02/news/20071226-OYT8T00391.htm

2008/03/07(金)21:22| URL | 山梨は思ったよりスゴイ #- [ 編集]

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2008/04/30(水)09:05│東京日和@元勤務医の日々

昨日の出来事

 昨日は小児科医師中原利郎先生の過労死認定を支援する会の主催するシンポジウム「あなたを診る医師がいなくなる!〜過重労働の医師を病院は守れるのか〜」に行ってきました。コメンテーターは岩田喜美枝 氏、伊関友伸 氏、前村大成 氏 (元・都立府中病院院長 医師...

2008/06/29(日)13:49│医療報道を斬る

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プロフィール

元埼玉県庁の職員。 現在は埼玉県の坂戸市にある城西大学の経営学部の准教授で行政マネジメントを教えています。

伊関友伸

Author:伊関友伸

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