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【太郎vs一郎】評論家は“肩透かし”で小沢氏に軍配 「中傷合戦、抽象論多くお粗末」

2008.10.2 01:07

 麻生太郎首相と小沢一郎代表の初の“直接対決”となった代表質問。識者らはどちらに軍配を上げたか。

 政治評論家の小林吉弥さんは「相撲に例えると、『肩透かし』か『勇み足』で小沢代表の勝ち」とバッサリ。「麻生首相は対決色を出したが、小沢代表はこの挑発に乗らなかった」。

 麻生首相の質問への回答として所信を述べた小沢代表の姿を「淡々としていて、むしろ政権交代をイメージさせた。国民は麻生さんの重心の高さに比べ、小沢さんに大人の対応というか、安定感をみたのではないか」と評価した。また、再度答弁を求められたにもかかわらず、小沢代表が登壇しなかったことについては、「逃げるべきところはさっと逃げた小沢代表に軍配。麻生さんが対決色を鮮明にしたのは、得策ではなかった」。

 「小沢代表もけんかする気があるんだなとやっと思えた」と話すのは、漫画家のさかもと未明さん。「時給1000円とか、医者を5割増やすとか、多数の弱者の共感を呼ぶことを言って味方を増やした」と小沢代表の発言を評価。「その“夢物語”を全部実現したら企業や国がつぶれるけど、国民はできるかどうかでなく、味方かどうかをみる」

 一方、麻生首相には「けんかに勝ったつもりだろうけど、小沢代表ばかりみていて国民を見ていない。誰も麻生首相を好きにならない」と手厳しい。その上で「自民党と公務員、すべての既得権益の享受者からそれを手放させなければ、息の根を止められてしまう。自民党は解散せずに改革を実行すべきだ」と指摘した。

 明治大学政治経済学部の高木勝教授(現代日本経済論)は「総選挙を意識したのか、互いへの中傷が先にくるなど一方通行的な印象。抽象論ばかりで政策論争になっておらず、お粗末だった」と双方に厳しい評価だ。

 自民党の政策を「いまだに具体的な中身を示せていない」とする一方、小沢代表が「十分に確保できる」と豪語した財源についても「まだ不十分。『埋蔵金』についても、内訳をきちんと示すべきだ」。「そもそも世界的金融危機が迫る中、国会の危機感が薄い」と金融対策の遅れを危惧(きぐ)した。

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