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「北はすでに核弾頭を小型化した」 元CIA東アジア部長 (3/3ページ)
このニュースのトピックス:北朝鮮核問題
−−2、3週間以内に寧辺の核施設は再稼働する?
「寧辺の3つの施設、つまり実験用原子炉、プルトニウムを抽出する再処理施設、化学工場のうち、再処理工場は3−4週間で稼働が可能だ。すでに稼働準備は始まっているから、1−2週間以内に稼働できる。ただ、米大統領選の期日とのタイミングを計る可能性もある。再処理工場を動かせば3〜4週間で使用済み核燃料棒約4000本から8キロぐらいのプルトニウムを抽出することができる」 −−北朝鮮の核兵器の能力は?
「2006年の実験は1キロトン以下だったが、成功だった。インドやパキスタンも同様の小型化の実験をやっている。中距離ミサイル『ノドン』(射程1000−1300キロ)に搭載可能な核弾頭を完成した可能性が高い。われわれは深刻な問題を抱えている。特に日本、韓国は現実を直視すべきだ。私はこの問題を日米が真剣に話し合うべきだと思う。リスクが高いのは日本なのだ。『あなた(米国)は、北朝鮮の核保有をどう考えているのか』と。クリントン前政権もブッシュ政権も答えをだすことはできなかった。しかし、北朝鮮の核問題より日米関係の方が重要だと思うからだ」
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アーサー・ブラウン氏。米中央情報局に25年在籍。アジア各国の支局長などを経て東アジア部長(2003−2005)としてブッシュ大統領に北朝鮮情勢を直接報告。1996年から主に北朝鮮分析を担当。現在、アジアの危険地域分析を行う「ミッドサイト・コンサルティング」最高責任者。