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「北はすでに核弾頭を小型化した」 元CIA東アジア部長 (1/3ページ)
金正日総書記の健康状態が注目される中、北朝鮮は寧辺の核関連施設の再稼働に向けた動きを加速させている。米中央情報局(CIA)の元東アジア部長で、約20年にわたり北朝鮮分析を担当したアーサー・ブラウン氏(57)は産経新聞と会見し、「金正日氏は元の執務状態には戻れない」とする一方、「北朝鮮はすでに核弾頭の小型化に成功している」と述べ、強い懸念を表明した。一問一答は次の通り。(久保田るり子、犬塚陽介)
−−金正日総書記の病状は
「深刻な脳卒中で左側にマヒが残った。手術をやったかどうかはわからない。ある報告は『やった』とあり、別の報告は『やっていない』とある。北朝鮮は中国に連絡し中国は北朝鮮に医者を送ったが、1日か2日かかったため、病状が悪化した。元の執務状態には戻れない。しかしダメージの程度は不明だ。5人の中国人医師と2人のフランス人医師が担当した。6カ月は危ない状況が続く」
−−米国は「ポスト金正日」についてどう、分析しているか
「まだ『ポスト金正日』という段階ではない。80%の回復で彼が(執権を)続けるかもしれない。皆、(各国とも)同じようなことを考えている。もし彼(金総書記)が死亡したらどうなるのか。3人の息子の一人が継ぐのか、集団指導体制になるのか、(第4夫人といわれる)金玉氏や義弟の張成沢氏が実権を握るのか。いずれにしても実際にはわからない。向こうがまだ、決めていないからだ。分析は推測だ」
−−「ポスト金正日」で北朝鮮が改革開放に向かう可能性は?
「金総書記が生きている間に改革開放はない。むしろ強硬になるだろう。自信を持って表に出せる後継者がいない段階で解放政策には向かわないだろう」
−−金総書記の健康問題で北朝鮮の核管理の不透明に懸念が高まっているが
「金総書記が生きているか死んでいるかとは関係なく、(CIAは北朝鮮による)核拡散があると考えている。長期的な計画として(北朝鮮が核兵器を売却することは)あると考えている」