福島県は1日、県立大野病院の医療事故で業務上過失致死などの罪に問われ無罪が確定した加藤克彦医師(41)について05年6月の懲戒処分(減給10%、1カ月)を取り消した。減給分は改めて給付する。県は「判決を尊重した」という。
県は、04年に帝王切開の手術を受けて死亡した女性(当時29歳)について、事故調査委員会で加藤医師の過失を認定、処分した。監督責任を問われた作山洋三院長(64)の懲戒処分(戒告)も今回取り消した。
尾形幹男・県病院局長は「結果的に大変なご苦労をかけ申し訳ない」と陳謝した。加藤医師は「名誉が回復されうれしく思う」とのコメントを発表した。加藤医師は近く県を退職し、民間病院で産婦人科医として復帰する予定。【松本惇】
毎日新聞 2008年10月1日 19時27分