Hatena::Diary

吾輩は馬鹿である

2008-08-17

「論法の同型性」論法の危うさ

私の関心の中心は、トリアージホロコーストを関連づけて批判する論法の粗雑さにあった。これについては何度か断片的に述べてきたが、ちょうどこの論法を要約した記事歴史の教訓とすべき人類史の悲劇が大袈裟な罵倒と解釈されてしまう件 - 模型とキャラ弁の日記を紹介していただいたので、これを材料に再度私の主張を要約したい。

全員を生かすことはできない資源不足の中で、その合理的な解決方法として生かすものと死なすものの選別が行われたのです。

これをなんと言えばいいのでしょう。「地獄への道は合理性で舗装されている」とでも言えばいいのでしょうか。

勿論、これは皮肉で合理性自体に問題があるわけではありません。「地獄への道は善意で舗装されている」という言葉において善意自体に問題があるわけではないように。

合理性自体は有効です。

例えば極限状況下での救急救命のためのトリアージ。これも合理性に基づいて定められた判断基準でなす生かすものと死なすものの選別に他なりませんが、その選別によってより多くの人命が助かるのです。

では、生かすものと死なすものの選別という点において同様なホロコーストトリアージを分かつものは何でしょうか。

それは人道性。

さて、ここで逆に問うてみたい。ホロコーストトリアージの共通点はどこにあるか?「資源の希少性」と「合理主義」しかないのである。ホロコーストトリアージを関連づけている人たちは、この2点だけの共通点だけの根拠しか持っていないのである。

しかし、「資源の希少性」を「合理主義」的に処理する問題は世の中にあまりにもありふれていて、この指摘にはほとんど意味がない。そんなことを言ってしまえば、企業内の人員配置計画も、我が家の家計も、すべて「ホロコースト」と同型の論理に支えられている、と言えてしまう。「丸い」というだけの共通点を例にとって、「月」と「スッポン」を同列に並べるようなものだ。その指摘が意味を持つのは、位相幾何学の啓蒙書の中ぐらいだろう。

このような「共通点」を指摘する論法で一番重要なのは、「共通点」として問題の本質を衝いた要素を拾い上げることである。ところが、今回の問題は「人道性」という、ホロコーストにおいて最も極端に欠けていたものを度外視している。

このような論法が許容されるなら、あらゆるものを同列に並べることができるだろう。私が再三挙げてきた、「お前は人間である、ヒットラーも人間である、よってお前とヒットラーには共通点がある」という、侮辱以外に何の役にも立たない論法を使えばよいのだ。

しかしながら、ナチスホロコーストという言葉を文脈的にきちんと歴史の教訓として持ち出しても大袈裟な罵倒と解釈されてしまいがちなのは、そういう目的で安易に使う人が多いからとはいえ、悲しいことです。

実際、麻生氏の「民主党ナチス」発言は一応「歴史の教訓」として持ち出されたのではなかったか?

ApemanApeman 2008/08/18 10:09 >ところが、今回の問題は「人道性」という、ホロコーストにおいて最も極端に欠けていたものを度外視している。

ホロコースト研究についてせめて「新書一冊」読んでから書けば? 後から参入してきたんだからさ。そうすりゃこのエントリの「粗雑さ」がよくわかるようになるから。

ApemanApeman 2008/08/18 10:13 「人道性」の欠如、なんてホロコースト特有の特徴を全然説明しないじゃん。そんなものを中心に認識してたんじゃ、それこそほとんどの大虐殺事件と交換可能になっちゃうよ。ちゃんとウィキペディアから

>ドイツは産業、技術、科学、教育などの各分野において、世界で最も進んだ国の一つでもあり、ホロコーストの最大の特徴は、これら最高の産業技術と組織力を駆使して、系統的かつ迅速に大勢の人を収容して殺害した点である。

を引用しておいただろ?

ApemanApeman 2008/08/18 11:44 というか、いつになったら「トリアージをどのような文脈でひきあいに出し、それに対する学生の反応についてなにを書いたか」まで含めて問題にされてることを理解してくれんの?

ApemanApeman 2008/08/18 11:55 >この2点だけの共通点だけの根拠しか持っていないのである。

「非常時(極限状況、例外状態)」を忘れてる時点でアウト。いかに私たちの議論についてのあなたの理解が「粗雑」であるかがよくわかる。例えば

>しかし、「資源の希少性」を「合理主義」的に処理する問題は世の中にあまりにもありふれていて、この指摘にはほとんど意味がない。

「トリアージ」がありふれているとでも? もちろん、そんなことはないわけ。

beijaflorbeijaflor 2008/08/18 12:47 >さて、ここで逆に問うてみたい。ホロコーストとトリアージの共通点はどこにあるか?「資源の希少性」と「合理主義」しかないのである。ホロコーストとトリアージを関連づけている人たちは、この2点だけの共通点だけの根拠しか持っていないのである。

すいません。経営学とトリアージを結びつける根拠となった共通点って何だと認識しています?

D_AmonD_Amon 2008/08/18 15:51 極限状況のことも忘れないであげてください。とかなんとか。
極限状況において「見捨てること」が正当化されるのです。
そして、極限状況は世の中にありふれていません。
「見捨てること」を迫る人が「今は極限状況だ」と政治を用いるのです。

D_AmonD_Amon 2008/08/18 17:25 hokusyu氏のこの記事を読み直すべきだと思うのです。
http://d.hatena.ne.jp/hokusyu/20080523/p1
「トリアージという発想がもともと野戦病院発、いかに効率的に人を前線に再投入するか、つまりいかに効率的に人を殺していくか、という考えから出てきたものです。われわれはそれがいかに人を助けるかという救急救命の思想へと変容していったかという、歴史社会学的な観点を持つべきです。」

ohkami3ohkami3 2008/08/18 21:16 Sokalianさん、Sokalianさん。
横からすみません。
失礼な質問かもしれませんが、人の命は失うと取返しのつかないものであるということは如何なるルール下でも尊重されるべきという点は同意いただけます?
それとも、ルールの設定いかんによってはよりプライオリティの高いものがあるから、それにより結論は違うとお考えになります?

CloseToTheWallCloseToTheWall 2008/08/18 22:04 一行まとめ。
合理性は人道的ハードルを越える、という発想のまずさが問題なんですよ。

SokalianSokalian 2008/08/18 22:41 >Apeman様
> 「非常時(極限状況、例外状態)」を忘れてる時点でアウト。
これらは「資源の希少性」が甚だしい状態に包摂されます。

> 「トリアージ」がありふれているとでも? もちろん、そんなことはないわけ。

そんなことはありますよ。大災害はそれほど長くない周期で必ず起こるのですから。

>beijaflor様
> すいません。経営学とトリアージを結びつける根拠となった共通点って何だと認識しています?

もちろんそれも「資源の希少性」と「合理主義」です。ただし、資源配分の問題というのは、その二点だに着目して進めるところまでできるだけ話を進めてみようという枠組みなのに対し、「ホロコースト」というのは上記の二点「だけ」からは決して出てこないはずです。一部の集団の特殊な価値観とか時代背景とか、他にも考慮しなければいけないことが多すぎます。

>D_Amon様
> 「見捨てること」を迫る人が「今は極限状況だ」と政治を用いるのです。
一般論としては正しいと思います。ところで、トリアージが必要な状況というのは、見捨てようと見捨てまいと犠牲者が出る状況です。むしろ、見捨てられざるを得ない人が不可避的にいる中で、「見捨てられる」被害をできるだけ軽減しようとして、冷徹な基準に基づいて非情な計算をするのがトリアージです。方向性がまるで逆だと思うのです。
それに、大切なのは、「今は極限状況だ」という結論がどのような前提に基づいて得られたか、です。ホロコーストの場合は、優生学だのアーリア民族至上主義だのと無理な前提を多くおいてはじめて「極限状況」という結論が出る(思いこみの類は別として)のに対し、トリアージが必要とされる状況は、犠牲が不可避なことが論じるまでもなく明らかな状況です。経営学上の一般の問題がこの両極端の間のどこかにあるとは言えるかもしれませんが、あとは各論の問題です。
いずれにしても、資源の希少性という状況下ではどうやっても「切り捨てられる」人が出ることを無視すべきではありません。

>ohkami3様
> 失礼な質問かもしれませんが、人の命は失うと取返しのつかないものであるということは如何なるルール下でも尊重されるべきという点は同意いただけます?

「べき」かどうかはわかりません。たとえば、犠牲を払わなければもっと多くの犠牲が緩慢に生じる状況というのはあり得るわけで、考えたくはないことですが地球環境問題をめぐる現在の状況はすでにそういう段階に突入してしまっていることもあり得ます。
もちろん、私個人としてはそういうことは考えたくない。ただ、「緩慢な死を待つよりは犠牲を払え」と言われたとき、状況によっては少なくとも私は反駁する言葉を持ちません。それこそ「ナイーブ」とわかっていても「その考え方は禁止だ」と言い続けることしかできないでしょう。

そういう意味で、お気持ちはわからなくはない。ぼんやりと先に見える極端な選択肢を想像すると、それに至る道自体に恐怖感を覚える気持ちはわかります。私など心配性なものだから、年に何度かはニュースを見て「ファシズムへの第一歩を歩ませる気か!」と青筋を立てたくなります。しかし、冷静に考えればそこに至るまではまだ超えるべきハードルがいくつもある。そこに至る前にあまりにも過剰に反応することは、かえって思考停止を招くもとともなる。私が「少ない共通点をことさらに強調すべきでない」という意図を感情のレベルにより近いところで説明するとそのようになるでしょうか。

SokalianSokalian 2008/08/18 22:43 挟みました。

>CloseToTheWall様
> 合理性は人道的ハードルを越える、という発想のまずさが問題なんですよ。

上のコメントに続けて読んでいただければおわかりになるかと思いますが、現段階ではまだ誰もその発想はしていないと思います。人道それ自体のために人道を合理性の手にゆだねなければならない極限状況の例が指摘されただけです。この例は境界線上ではあっても、境界線を越えるにはまだまだとても高い壁があります。

D_AmonD_Amon 2008/08/18 23:06 トリアージ批判ではないということが、まだ分かっていただけないようですね。
トリアージ批判ではなく、救急救命のためという条件を外して全体最適のためにトリアージを目的外使用することへの批判なんです。
その辺のことは過去の議論で出尽くしているのですが、とりあえず、下記URLの記事を一通り読んでいただけないでしょうか。
http://d.hatena.ne.jp/mujin/searchdiary?word=fuku33

WallersteinWallerstein 2008/08/18 23:53 ようやく自分なりに論点が整理できはじめた周回遅れ、というか、この問題に関してはSokalianさん以上にニューカマーの私なりの議論の整理。
fuku33氏批判のポイントもいろいろ出て、ニューカマーからすれば何が問題か分かりづらいが、要はD_Amonさんの「トリアージ批判ではなく、救急救命のためという条件を外して全体最適のためにトリアージを目的外使用することへの批判」につきるかな、と。hokusyuさんのホロコーストの問題も「トリアージを目的外使用すること」から引っ張り出されている、ということかな、と。
要するに「トリアージを目的外使用すること」は、「思考実験」として有効なのかそれとも「思考実験」として適切ではない題材なのか、というところが論点の一つになるのかな、という気がしています。あくまで一つですが。

ApemanApeman 2008/08/19 00:02 beijaflorさん

>すいません。経営学とトリアージを結びつける根拠となった共通点って何だと認識しています?

いい質問ですね。

Sokalianさん

>> 「非常時(極限状況、例外状態)」を忘れてる時点でアウト。
>これらは「資源の希少性」が甚だしい状態に包摂されます。

予想通りの返答ですね。それについてはあらかじめ反論済みです。
http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20080817/p4

「資源の希少性」はありふれているが「非常時」はそうでない。明白です。あなたの理解は「粗雑」です。

Wallersteinさん

>「思考実験」として有効なのかそれとも「思考実験」として適切ではない題材なのか、というところが論点の一つになるのかな

少なくとも hokusyuさんや私の批判のポイントは違います。トリアージを自覚的に「思考実験」として利用したのであればいいんですよ。だって私たち、「カルネアデスの板はけしからん!」とか言ってませんでしょう? その場合には当然「思考実験」が捨象するものも問題として意識されるでしょうし、仮に意識しそこなっていたとしても第三者から指摘されれば謙虚に受けとめることができるはずです。しかし福耳先生は「これじゃこの大学のOGが燃え尽きるはずだ」と学生を Disってしまった。これは決定的です。これによって問題は「思考実験」にとどまらなくなってしまったのです。

SokalianSokalian 2008/08/19 00:26 >D_Amon様
> トリアージ批判ではなく、救急救命のためという条件を外して全体最適のためにトリアージを目的外使用することへの批判なんです。

だから、そんなことは誰がしたのでしょうか、と私は訊いているのです。

> とりあえず、下記URLの記事を一通り読んでいただけないでしょうか。
> http://d.hatena.ne.jp/mujin/searchdiary?word=fuku33

お言葉ですが、私はこの記事群は騒動の当初から見ていましたが、主観的な決めつけばかりで微塵も理解できませんし、toled氏の記事と並んで一番腹を立てた記事群の一つです。

>Wallerstein様
> 要するに「トリアージを目的外使用すること」は、「思考実験」として有効なのかそれとも「思考実験」として適切ではない題材なのか、というところが論点の一つになるのかな、という気がしています。あくまで一つですが。

私としては、その時点で議論のレベルがずれていると思うんですよね。「トリアージ」は、福耳氏が一般論として敷衍した議論の特殊な一例に過ぎないわけで、そこが誤解の元だと思っているのです。

>Apeman様
> 「資源の希少性」はありふれているが「非常時」はそうでない。明白です。

「非常時」と「常時」の間の境界線が明確でないことは先のコメントでのohkami3氏への返答で既に述べたとおりです。

NakanishiBNakanishiB 2008/08/19 03:02 >Sokalianさん
 どうもエントリーに変な星をつけてすいません。それに絡んでですが。
>非常時」と「常時」の間の境界線が明確でない
 実は人文社会系の議論では「例外状態の恒常化」というのが問題としてよく取り上げられています。しかし、この場合は「トリアージ」に関して一般的な区別が成り立っているだけで十分だと思います。

 例えば、ここ(http://d.hatena.ne.jp/steam_heart/20080523/1211570874 ・)をみてもトリアージが導入される場合の特別さはきちんと確立していると思えます。医療でも医療経済のような分野はあるのですから(どうもかなり対立があるようですが)、その中でさらに経営学の知見を導入する場合はあるようです(「資源の希少性」)。しかし、「非常時性」を絶対条件とするトリアージを単純にそちらに持ち込むことはちょっと考えられないと思います。もしこの区別があいまいだ、ゆえに経営学にトリアージを持ち込むことは特に問題はない、と本気で主張するのなら、さまざまな分野にまたがる慎重な論拠が必要になるはずです。とりあえず失礼しました。

beijaflorbeijaflor 2008/08/19 03:11 >「資源の希少性」を「合理主義」的に処理する問題は世の中にあまりにもありふれていて、この指摘にはほとんど意味がない。

とおっしゃっておられるので、「経営学」と「トリアージ」の間にはこの二つ以外に何か決定的な共通点があるかと思ったのですが、そういうわけではないのですか?
それとも、「経営学」と「トリアージ」は共に、「資源の希少性」と「合理主義」がもっとも重要なファクターであるから、経営学とトリアージを結びつける事は妥当である。ということでしょうか?(共通点10%と、共通点90%の違い)

D_AmonD_Amon 2008/08/19 10:07 >だから、そんなことは誰がしたのでしょうか、と私は訊いているのです。

http://d.hatena.ne.jp/hokusyu/20080523/p1
を読み直していただけませんか。
「なぜならば、トリアージがいったん、たとえば我らが経営学者様の手にかかって、救急救命の手を離れ一般的に通用する理論としてみなされたとき」のくだりは「救急救命のためという条件を外して全体最適のためにトリアージを目的外使用することへの批判」と読めませんか。

CloseToTheWallCloseToTheWall 2008/08/19 23:07 >「トリアージ」は、福耳氏が一般論として敷衍した議論の特殊な一例に過ぎないわけで、そこが誤解の元だと思っているのです。

あれ、「特殊な議論の一例」を「一般論として敷衍すること」がダメだ、という話をわれわれはずっとしてたんだと思ってたんだけど、あれ? 誰も誤解してなくない?

SokalianSokalian 2008/08/20 00:59 >NakanishiB様
> どうもエントリーに変な星をつけてすいません。それに絡んでですが。

変な星、とおっしゃいますが、その箇所は私が最も強調したいところだったので、私に批判的と思われるあなたから星を頂いて驚いていたところだったのですが。

> もしこの区別があいまいだ、ゆえに経営学にトリアージを持ち込むことは特に問題はない、と本気で主張するのなら

区別が曖昧だ、とは主張します(ないとは言っていません)。ただし、「経営学にトリアージを持ち込む」という記述はそもそも意味がわかりません。「経営学的視点からトリアージを分析する」ならともかく。

>beijaflor様

数少ない共通点を拾い出して、その共通点だけに着目して得られる結論にはそれなりの価値があります。たとえば人間は千差万別ですが、それぞれの人間の個性に注目せずに、全ての人間について共通して言えることがあれば、それは人間というものの特質を捉えたことになるでしょう。
ところが、トリアージとホロコーストの共通性というのはそういうものではなく、トリアージの上にさらにいくつもいくつも特殊な前提をおけばホロコーストができあがる、というものですよね。そこが違います。

>D_Amon様
> 「なぜならば、トリアージがいったん、たとえば我らが経営学者様の手にかかって、救急救命の手を離れ一般的に通用する理論としてみなされたとき」のくだりは

そんなものは見なせるわけがありません。トリアージとはある前提に基づく救急救命の方法論でしかないからです。少なくとも福耳氏の文脈においては。

>CloseToTheWall様
> あれ、「特殊な議論の一例」を「一般論として敷衍すること」がダメだ、という話をわれわれはずっとしてたんだと思ってたんだけど

そんなことはダメに決まっていますよ。論ずるまでもなく。というよりそもそもそんなことは原理的にできません。
構文が曖昧でしたが、「福耳氏が一般論として敷衍した議論の特殊な一例」とは、「福耳氏が、議論の特殊な一例を、一般論として敷衍した」ではなく「福耳氏はある議論を一般論として敷衍し、さらにその中に特殊(一般の対義語として)な一例を挙げた」という意味です。

beijaflorbeijaflor 2008/08/20 02:32 >数少ない共通点を拾い出して、その共通点だけに着目して得られる結論にはそれなりの価値があります。たとえば人間は千差万別ですが、それぞれの人間の個性に注目せずに、全ての人間について共通して言えることがあれば、それは人間というものの特質を捉えたことになるでしょう。

その通りですね、異論ありません。

>ところが、トリアージとホロコーストの共通性というのはそういうものではなく、トリアージの上にさらにいくつもいくつも特殊な前提をおけばホロコーストができあがる、というものですよね。そこが違います。

「トリアージ」と「ホロコースト」を結び付けてはいけないとする理由は理解した(というか、それがこのエントリの趣旨ですよね?)のですが、「トリアージ」と「経営学」結び付けていい理由というのが分からないのでお尋ねしているのです。

NakanishiBNakanishiB 2008/08/20 06:27 どうもご返事ありがとうございます、星についてそう書いてくださるなら自体がはっきりしてよかったところもあったのかと思いました。
>「経営学にトリアージを持ち込む」という記述はそもそも意味がわかりません。
 これはfuku33氏が経営学の授業の中で例としてトリアージをを使ったことをさします。医療の分野でその「緊急性」にきちんとした注意を促すことなく、トリアージを医療経済や医療経営に絡めて扱うことはありえないと思います。

D_AmonD_Amon 2008/08/20 10:01 そうですか。
では福耳先生の「そりゃあ、この大学のOGが、福祉業界に入って数年で燃え尽きてしまうというのは当たり前だよこれじゃ。この人たちの目に映るのは「目の前の最善」だけで、「全体や組織から見た最適」というのはコンセプト自体が頭の中にないのだ」という言葉はどう解釈するのですか?
まあ、貴方がどう福耳先生の言葉を解釈しようと、「救急救命の手を離れ一般的に通用する理論としてみなされたとき」を問題にしていた以上、「トリアージ批判ではなく、救急救命のためという条件を外して全体最適のためにトリアージを目的外使用することへの批判」であったことは既に主張されていたことであることは認めてもらえないものでしょうか。「そんなことは誰がしたのでしょうか」の答えにはなっている筈ですよ。

ApemanApeman 2008/08/20 12:10 新しいエントリでも書きましたけど、「例外状態」と「平時」の区別なんて曖昧だ、と言っちゃった時点でもはや hokusyuさんや私(や二人を指示してくださる方々)を批判する根拠を自分で破壊してしまったんですよ、Sokalian氏は。両者の区別が曖昧だというのはある意味では hokusyuさんや私が福耳先生を批判する際の前提になっていたことです。私の表現で言えば「満蒙は日本の生命線」という認識が満州事変以降の中国北部・東北部での戦争を正当化したわけだけれども、実のところ「満蒙」を失っても日本は滅びなかったじゃないか、と。hokusyuさんにしても私にしても大災害時に行なわれるトリアージに反対したりしないのは、NakanishiBさんが指摘されたように「トリアージが導入される場合の特別さはきちんと確立している」と言いうるからです。しかしながらそのことは大災害時の「例外状態」性について、あるいは大災害時に「例外状態だから」として正当化されようとすることについて問い直しをしなくてよいことにはならないし(e.g. 四川大地震時に自衛隊機派遣を目論んだ件)、まして「きちんと確率」した「特別さ」を曖昧にするようなしかたでトリアージについて語ってよいということにもならない。と、いうことです。

SokalianSokalian 2008/08/20 21:48 >beijaflor様
> 「トリアージ」と「ホロコースト」を結び付けてはいけないとする理由は理解した(というか、それがこのエントリの趣旨ですよね?)のですが、

いけない、とは言っていません。根拠が薄弱すぎると言っているだけです。

> 「トリアージ」と「経営学」結び付けていい理由というのが分からないのでお尋ねしているのです。

経営学に出てくるある考え方の枠組みの一例として「トリアージ」を説明することができる、というだけのことです。逆に、それ以上の結びつきは誰も指摘していないはずです。
>NakanishiB様
> これはfuku33氏が経営学の授業の中で例としてトリアージをを使ったことをさします。医療の分野でその「緊急性」にきちんとした注意を促すことなく、トリアージを医療経済や医療経営に絡めて扱うことはありえないと思います。

福耳氏も「トリアージ」は「緊急性」を前提にしてしか持ち出していません。

>D_Amon様
> では福耳先生の「そりゃあ、この大学のOGが、福祉業界に入って数年で燃え尽きてしまうというのは当たり前だよこれじゃ。この人たちの目に映るのは「目の前の最善」だけで、「全体や組織から見た最適」というのはコンセプト自体が頭の中にないのだ」という言葉はどう解釈するのですか?

「全体や組織から見た最適」という考えがなく「目の前の最善」だけだから、「福祉業界に入って数年で燃え尽きてしまう」ということですよね。トリアージと関係ないですよ。「全体や組織から見た最適」という考え方が全部「トリアージ」なら我が家の家計もトリアージですか?

>Apeman様
> 私の表現で言えば「満蒙は日本の生命線」という認識が満州事変以降の中国北部・東北部での戦争を正当化したわけだけれども、実のところ「満蒙」を失っても日本は滅びなかったじゃないか、と。

単に「満蒙は日本の生命線」という事実認識が間違っていただけのことで、トリアージと関係ありません。

ApemanApeman 2008/08/20 23:47 全然反論になってませんね。ちゃんと読み直してください。トラバを送ったエントリを含めて。

beijaflorbeijaflor 2008/08/21 00:29 >> 「トリアージ」と「ホロコースト」を結び付けてはいけないとする理由は理解した(というか、それがこのエントリの趣旨ですよね?)のですが、
>いけない、とは言っていません。根拠が薄弱すぎると言っているだけです。

ちょっと趣旨が理解できません。「根拠が薄弱ですが」という但し書をつければ結び付けてもよい。という意味でしょうか?
薄弱なので結びつけるべきではない、という意味であれば了解です。


>> 「トリアージ」と「経営学」結び付けていい理由というのが分からないのでお尋ねしているのです。
>経営学に出てくるある考え方の枠組みの一例として「トリアージ」を説明することができる、というだけのことです。逆に、それ以上の結びつきは誰も指摘していないはずです。

「経営学の一理論を応用してトリアージを説明できる」という事ですよね。たしかにこれなら「経営学」と「トリアージ」を「直接結びつけたこと」にはならないですね。ですが、

http://d.hatena.ne.jp/fuku33/20080522/1211444127
>また、別の回に、資源の有限性がその合目的的な最適配分を促し、戦略性やリーダーシップや組織内の規範意識も意思決定も価値判断もそこから始まる、ということをわかりやすく説明したくって、四川の震災のニュースを挙げてトリアージの概念を説明した。絶対的に医療資源が不足しているところでは、「もう助かりそうにない患者」と「患者自身が処置したら大丈夫な患者」はカテゴライズして分けて、その間の「治療しなければ助からないが治療すれば助かるかも」というところに有限の医療資源を配分する、というシステムがあるんだよ、ということを説明したら、やっぱり女子学生のかなりの部分から「かわいそうだ」という反応があった。

以上のパラグラフに対する私の理解は「経営学の一理論を説明するためにトリアージはその応用だと説明した」です。
私にはこの理論は「経営学」と「トリアージ」を「直接結びつけたこと」その物にしか見えません。

いかがお考えですか?

SokalianSokalian 2008/08/21 00:32 区別が曖昧だということと区別が存在しないということは別物で、少なくともトリアージが実施される状況はまず間違いなく疑いようもなく非常時である、というだけのこと。

だいたい、そこを切り分けるなら、ホロコーストにおける「偽の非常時」と、トリアージにおける「本物の非常時」を混同しているのはいったい誰だ、ということになってしまいますよ。

SokalianSokalian 2008/08/21 00:36 挟みました。上はApeman氏宛です。

>beijaflor
> 趣旨が理解できません。「根拠が薄弱ですが」という但し書をつければ結び付けてもよい。という意味でしょうか?
> 薄弱なので結びつけるべきではない、という意味であれば了解です。

そこから先は「べき」論になってしまうので私としては何とも言い難いところですが、ただ「薄弱である」ということが了解されていたならこれほどの騒ぎにはならなかったと思います。

> 以上のパラグラフに対する私の理解は「経営学の一理論を説明するためにトリアージはその応用だと説明した」です。
> 私にはこの理論は「経営学」と「トリアージ」を「直接結びつけたこと」その物にしか見えません。

そうでしょうか。例示を出すということは抽象論理解を助けることではありますけれど、例示と抽象論の間の必然的な結びつきを与えるものではないと思います。
そうでなければ、たとえば足し算を説明するときに「リンゴが3つあって、さらに2つもらってくると」云々という説明をしたら、「足し算はリンゴと必然的に結びついている」ということになってしまいます。

SokalianSokalian 2008/08/21 00:49 >beijaflor様
失礼しました。敬称が抜けておりました。

CloseToTheWallCloseToTheWall 2008/08/21 00:59 >経営学に出てくるある考え方の枠組みの一例として「トリアージ」を説明することができる、というだけのことです。逆に、それ以上の結びつきは誰も指摘していないはずです。

じゃあ、hokusyuさんが経営学とトリアージを結びつけた「ある考え方の枠組みの一例」としてホロコーストを説明したのも問題ないですね。トリアージと経営学を結びつける根拠が薄弱だからこそ、経営学もホロコーストと結びつくよ、という皮肉なんですから。

あれ、結局hokusyuさんと認識を共有しているじゃありませんか。これにて終了、ですか?

まあでも、福耳先生は、ただ公式を解くように最適解を導くための方法論としてトリアージの合理的資源配分モデルを利用しただけで、別に現実に適用可能なものとして提案したわけではないから、その数学テストを現実的観点から批判しても意味はない、とあなたは理解している、というわたしの理解は正しいですか?

となると結局は福耳先生の記事からパフォーマティブな意味を読みとるか否かになってしまうわけですか。あなたはその側面を捨象し、批判派は読みとるからこそ批判する、と。

でもですね、hokusyuさんも言うように、

>さて、「限られたリソースを適切に分配すべきである」という言説について考えてみましょう。こんなこと当たり前です。はっきり言って、これ自体では何も言っていないのと同じです。問題は「適切な配分」とは何かです。

問題はここですよ。「合理的に資源を配分」しましょう、なんてことはみんな当然の話で、ではいかに配分するか、そのノウハウというか方法論というのが経営学なんじゃないんですか。では、トリアージを学ぶことによって、「合理的資源配分」のいかなる基準を、この先生は学生に教えようとしたか、批判派はそれを問題にしたわけです。

>そうでなければ、たとえば足し算を説明するときに「リンゴが3つあって、さらに2つもらってくると」云々という説明をしたら、「足し算はリンゴと必然的に結びついている」ということになってしまいます。

反論が変ですよ。「必然的な」結びつきなんか誰も主張していないのでは。この場合の合理的配分というのは数学的抽象論としてではなく、現実的方法論として講義されているのであって、あなたの言い分をそのまま理解すると、リンゴで足し算を説明したけど、現実にリンゴで足し算しろ、とは言っていないよ、ということになるんですが。

わたしも応用として説明していると読みますし、その後の福祉業界への難癖は、その考えを現実に応用せよと言う認識あってこそでしょう。

というか、あなたの読解では福耳先生がなんの教師として講義したのかがわからない。数学を教えているのではなく、経営学という実学の講義なんですが。数学的な喩えで文章を理解しようとするから話が噛み合わなくなる気がするんですが。

beijaflorbeijaflor 2008/08/21 01:45 えっと、敬称とかどうでも良いです。

>そうでなければ、たとえば足し算を説明するときに「リンゴが3つあって、さらに2つもらってくると」云々という説明をしたら、「足し算はリンゴと必然的に結びついている」ということになってしまいます。

これは「○○学の一理論を応用して○○を説明できる」の方です。これが問題ないのは私も了承済みです。

>そうでしょうか。例示を出すということは抽象論理解を助けることではありますけれど、例示と抽象論の間の必然的な結びつきを与えるものではないと思います。

「経営学の一理論を説明するためにトリアージはその応用だと説明した」は「抽象論理解を助けるための例示」では無い、と私は考えます。
Aの説明にBは有用であるは“類似”ですが、Aの有用な応用としてBがあるは“包摂*1”ですので。

*1 というのかな、数学用語はわかりません。

D_AmonD_Amon 2008/08/21 10:20 >「全体や組織から見た最適」という考えがなく「目の前の最善」だけだから、「福祉業界に入って数年で燃え尽きてしまう」ということですよね。トリアージと関係ないですよ。「全体や組織から見た最適」という考え方が全部「トリアージ」なら我が家の家計もトリアージですか?

文脈を踏まえた回答を期待していたのですが残念です。
さて、この「トリアージと関係ない」というのはかなり強い言葉です。「関係あるとは限らない」ではなく「関係ない」
これでSokalian氏が件の福耳先生の「全体や組織から見た最適」という言葉は「トリアージと関係ない」と判断しているという言質が取れました。
では、読み直していただくために件の福耳先生の言葉を引用します。

http://d.hatena.ne.jp/Rir6/20080525/1211664691
>これ、「トリアージの判断をしなければいけないお医者さんたちもつらいだろうな」というのではないんですよ。そうでありつつ、でもひとりでも多くの人を助けようとしたら、そこで考えなければいけないんだろうな、それを「戦略性」とでもいうのでしょうか?と聞いてきた男子学生には、僕は巧くコンセプトが伝わった、その通り!と褒めたい感じですが、「可哀想じゃないですか致命傷の人を見捨てるなんて」とか言ってこられると、なにを聞いていたんだろうと思う。でもそういう非常事態では、特に医療資源は有限だからこそ、適切に配分しなければならないという考えなんだよ、とくどく説明した直後にまだそれを書くか。
>「そんな重傷者をもう助けないなんてレッテルを貼るなんて、人権侵害じゃないですか?」と書いてきたお嬢さんもいた。そりゃあ、この大学のOGが、福祉業界に入って数年で燃え尽きてしまうというのは当たり前だよこれじゃ。この人たちの目に映るのは「目の前の最善」だけで、「全体や組織から見た最適」というのはコンセプト自体が頭の中にないのだ。でもそれでは、助かる人も助からないんだよ、ということをあれだけ懇切に説明してまだこれか!

この文脈でこの言葉でいう「全体や組織から見た最適」がトリアージと関係あるかないかが問題です。
「この人たちの目に映るのは「目の前の最善」だけで、「全体や組織から見た最適」というのはコンセプト自体が頭の中にない」という言葉がどういう発言に対してのものであるかといえば、「可哀想じゃないですか致命傷の人を見捨てるなんて」「そんな重傷者をもう助けないなんてレッテルを貼るなんて、人権侵害じゃないですか?」というものに対してです。これらはトリアージに対する反応です。
そういうトリアージに対する反応に対して福耳先生は「この人たちの目に映るのは「目の前の最善」だけで、「全体や組織から見た最適」というのはコンセプト自体が頭の中にない」と評価しているわけです。
これがトリアージと関係ないということがありえるでしょうか?ありえるわけありません。
「全体や組織から見た最適」だからといってトリアージとは限りませんが、この文脈での「全体や組織から見た最適」はトリアージと関係あるのです。

「そりゃあ、この大学のOGが、福祉業界に入って数年で燃え尽きてしまうというのは当たり前だよこれじゃ」というのはトリアージに対する反応を受けての福耳先生の結論です。
トリアージに対して「可哀想じゃないですか致命傷の人を見捨てるなんて」「そんな重傷者をもう助けないなんてレッテルを貼るなんて、人権侵害じゃないですか?」なんて反応をする人は、福耳先生にとっては「目に映るのは「目の前の最善」だけで、「全体や組織から見た最適」というのはコンセプト自体が頭の中にない」人であり、そういう人だから「福祉業界に入って数年で燃え尽きてしまうというのは当たり前」と福耳先生は主張しているわけです。「トリアージと関係ない」なんてことはないですね。
「トリアージとはある前提に基づく救急救命の方法論でしかないからです。少なくとも福耳氏の文脈においては」なんてこともありません。トリアージはそれに対する反応次第で「福祉業界に入って数年で燃え尽きてしまうというのは当たり前」かどうかを福耳先生が判断できる方法論となっています。


それと、

>まあ、貴方がどう福耳先生の言葉を解釈しようと、「救急救命の手を離れ一般的に通用する理論としてみなされたとき」を問題にしていた以上、「トリアージ批判ではなく、救急救命のためという条件を外して全体最適のためにトリアージを目的外使用することへの批判」であったことは既に主張されていたことであることは認めてもらえないものでしょうか。「そんなことは誰がしたのでしょうか」の答えにはなっている筈ですよ。

これに対しても回答してもらえないでしょうか。

ApemanApeman 2008/08/21 12:07 hokusyuさんや私、最近だとD_Amonさんの書かれたものをちゃんと読んでいれば

>だいたい、そこを切り分けるなら、ホロコーストにおける「偽の非常時」と、トリアージにおける「本物の非常時」を混同しているのはいったい誰だ、ということになってしまいますよ。

などという反応はありえないですね。

SokalianSokalian 2008/08/21 21:00 >CloseToTheWall様

> じゃあ、hokusyuさんが経営学とトリアージを結びつけた「ある考え方の枠組みの一例」としてホロコーストを説明したのも問題ないですね。トリアージと経営学を結びつける根拠が薄弱だからこそ、経営学もホロコーストと結びつくよ、という皮肉なんですから。
トリアージは福耳氏が展開した一般論の一例に過ぎないと何度も言っているはずです。例示と一般論は次元が違うので、結びつけること自体がおかしいです。

> 問題はここですよ。「合理的に資源を配分」しましょう、なんてことはみんな当然の話で、ではいかに配分するか、そのノウハウというか方法論というのが経営学なんじゃないんですか。

それが「当然の話」だと思うのはあなたに一定の教養があるからです。一般教養の学生にとっては全然自明なことではない。実際、福耳氏は
>>
別の回に、資源の有限性がその合目的的な最適配分を促し、戦略性やリーダーシップや組織内の規範意識も意思決定も価値判断もそこから始まる、ということをわかりやすく説明したくって
<<
と書いているのです。「資源の有限性がその合目的的な最適配分を促し」が主題だったのです。

> というか、あなたの読解では福耳先生がなんの教師として講義したのかがわからない。数学を教えているのではなく、経営学という実学の講義なんですが。

実学を教えるのに数学的な方法論を教えるのは当たり前です。あなたがご存じないだけです。

>beijaflor様
> Aの説明にBは有用であるは“類似”ですが、Aの有用な応用としてBがあるは“包摂*1”ですので。
> *1 というのかな、数学用語はわかりません。

別に数学用語ではありません。
そして、何か難しいことをおっしゃっていますが、有用な応用(に限らない具体例)を説明することが理解を助けるのは当然ですよ。たとえば、歌の「サビ」の概念を定義に基づいて説明するととても難解に聞こえますが、誰でも知っている歌を挙げてみればすぐに納得がいくはずです。福耳氏がやったのはそういう、感覚に訴える例を挙げたことにすぎません。

>D_Amon様
> 文脈を踏まえた回答を期待していたのですが残念です。
> さて、この「トリアージと関係ない」というのはかなり強い言葉です。「関係あるとは限らない」ではなく「関係ない」

「文脈を踏まえた回答を期待していたのですが」という言葉をそのままお返しします。

> 「そりゃあ、この大学のOGが、福祉業界に入って数年で燃え尽きてしまうというのは当たり前だよこれじゃ」というのはトリアージに対する反応を受けての福耳先生の結論です。

その前にデパートの例も挙がっています。そうした例を積み重ねた上での反応と読むのが自然です。

> トリアージはそれに対する反応次第で「福祉業界に入って数年で燃え尽きてしまうというのは当たり前」かどうかを福耳先生が判断できる方法論となっています。

違います。「全体最適」ですね。

> これに対しても回答してもらえないでしょうか。

認めていいんですか?あなた方が筋違いな批判をしていたということですよ?

>Apeman様

> hokusyuさんや私、最近だとD_Amonさんの書かれたものをちゃんと読んでいれば

「私の書いたものをちゃんと読んでいれば」とお返ししたいところです。コメント欄の長さにも限界がありますので、そのような茶々入れはご遠慮ください。
あなた方の記事はともかく、中公新書の「ホロコースト」はいずれにせよ読むつもりでしたので、どうぞご心配なく。それで私の認識が変わるのならばあなた方もご満足でしょうし、変わらなければあなた方もおあきらめになることでしょう。それでよいのではないでしょうか。

D_AmonD_Amon 2008/08/22 21:21 >認めていいんですか?あなた方が筋違いな批判をしていたということですよ?

違います。貴方が「救急救命のためという条件を外して全体最適のためにトリアージを目的外使用することへの批判」を「トリアージ批判」と勘違いした「あたまがわるい」人であることが証明されるのです。
まあ、今回は全般的に貴方がまともな回答ができない人であることが確認できたので私は満足です。

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