映画というのは、見た後でジワジワと良さが伝わってくるのってありますよね。後からいろいろな映画サイトで感想を読んだりするのも映画の楽しみ、醍醐味のひとつです。
先週の土曜日に娘から誘われてレイトショーに行ってきました。「音楽がいいって、先に見に行った友人が言ってたから行こう…」
レイトショーを子供と行くなんて嬉しくて、さっさと夕食後の片付け済ませて飛んで行きました。
「once ダブリンの街角で」
全編に流れるグレン・ハンサードとマルケタ・イルグロヴァの歌がストーリーに更に悲しさと美しさを描いてくれます。舞台はアイルランドのダブリン。高齢の父親の面倒を看るつもりで帰ってきた主人公の青年と路上ライブを通じて知り合ったチェコから移住してきた美しい女性との淡い恋。貧しさの中でも音楽を通して精一杯の希望を繋ごうとする若い二人の物語。国は違っても今日の日本の若者にも共通する貧しさの構造や介護、就職難とか在日外国人などのような社会問題もあるかもしれない。
そんな様々な生きて行く暗さを背景にしながらも、音楽に「自分」を重ね、不安や怒りをぶつけ、失った恋を悲しみ、明るい希望への可能性を信じようとし、立ち上がれないほどの絶望を表現しながら、多くの人々に感動や勇気を与えるチャンスを掴もうとする切ないほどの二人の姿に、ただただ涙しました。
最後の1シーンに、不器用なこの青年の精一杯の優しさに娘と鼻をすすって泣いてしまいました。レイトショーで良かった。帰りは二人の目の周りと鼻は真っ赤に熱を持ってて、人気のない夜風の冷たさで救われました。
この映画に感動した娘は今夜も見に行ってるみたい。しかもアルバムも買ってきてくれて、聴きながら書き込んでます。
moraから 「once〜ダブリンの街角で〜サウンドトラック」
この画像が映画の結末を物語ってます
穴の空いたギターと、恋愛に不器用な心優しい青年…。
ひとつひとつのシーンを思い出しながら感じるのは、ある意味では音楽の原点を教えてもらってるのかもしれない。良い「出会い」って「映画」っていいですね、つくづく幸せだぁ〜
参考ページ:
【洋画】「once ダブリンの街角で」 音楽で語り合う恋愛