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3.野菜の施肥

1. トマト  
(1) 半促成栽培(kg/10a)
 

表 

   注)

  1. 基肥を施用する前にECを測定し、施肥量を加減する。
  2. 1段果房肥大始期に1回目の追肥を施す。後は草勢、着果状態によって加減する。1回の施肥量は窒素で2〜4kg/10aとする。

(2)抑制栽培(kg/10a)
表 
   注)
  1. この栽培型は生育速度が速いため、中〜上位段花房が落下し、着果数が減少する傾向がある。草勢に注意し、追肥が遅れないようにする
  2. 1本仕立て整枝では1回目追肥を第1果房肥大初期とし、速効性の化成肥料と液肥を併用する。
  3. 連続2段摘心栽培は初期生育を旺盛にするため、基肥施用量を多目とする。追肥は遅くても良いが、基本枝の生長点が不揃いになり始めたら施用する。

(3) 山間地雨よけ栽培(kg/10a)

 

 

表

   注)
  1. 追肥は草勢をみながら行う
  2. 第1回追肥は1段果房肥の着果後とする。1回の施肥量は窒素成分でで3〜5kg/10aとする

2.キュウリ  

(1) 半促成栽培(kg/10a)

表
   注)
  1. 基肥の施用量は施肥前にECを測定して加減する。
  2. 追肥の量、回数は草勢にあわせて施用し、1回の量は窒素成分量で3kg/10a以下とする。

(2)抑制栽培(kg/10a)

表
   注)
  1. 施肥前にEC等を測定し、基肥量を加減する。
  2. 追肥は、生育の状況をみて行い、1回の量は窒素成分量で3kg/10a以下とし、間隔は7〜10日おきとする。

3.ハウスメロン(春夏作栽培)(kg/10a)

表
   注)
  1. 全量基肥、全層施肥を原則とし約1カ月前に施しておく。ただし、砂質土、やせ地では追肥も必要となる。
  2. 施肥前必ず土壌EC、pHを測定し、石灰質資材、施肥量を加減する。
  3. 豚ぶん堆肥などを施用する場合は、それに含まれる成分量を差引き、特に窒素過剰とならないようにする。

4.ナス
(1) 半促成栽培  (kg/10a)

表
   注)
  1. 一般に多肥傾向であるが、土壌診断によって適正施肥を行う。
  2. 肥効の安定、追肥の省力化のため緩効性肥料を効果的に使用する。
  3. 追肥は液肥主体とし、草勢をみながら10〜14日ごとに行う。
    化成肥料の場合は1回の量を3kg/10a程度までとする。

(2)早熟栽培(kg/10a)

 

表

   注)
  1. 追肥は窒素とカリを主体とし、1回の量を窒素として4kg/10a程度とする。
  2. 盛夏期までの追肥は速効性だけでなく、緩劾性肥料、有機質肥料を用いるとよい。
    しかし、9月以後は速効性主体とする。

5.スイートコーン (春夏作栽培)(kg/10a)
表
   注)
  1. 深根性であり、腐殖に富んで耕土が深く、通気性の良好な'ほ場が適し、特に砂質土では土づくりに努める。
  2. 追肥は、本葉5〜6枚時に行う。

6.イチゴ
(1) 促成、半促成、株冷半促成、雷照半促成、抑制栽培 (kg/10a)

表

   注)
  1. 施肥前に必ず土壌PH、ECを測定し、苦土石灰、施肥量を加減する。
  2. 濃度障害に弱い作物であり、特に冷蔵株は受けやすい。施肥量には十分注意する。
  3. 追肥は、必要に応じて液肥を中心に行う。また、促成栽培などの追肥は、花芽分化を確認後に行う。

(2)露地栽培(kg/10a)


表

   注)
  1. 施肥量は、施設栽培よりやや多くする。
  2. 年内に1回は追肥(1回当たり2kg/l0a程度)を行い、根群を発達させ耐寒性を養う。

7.キャベツ
(1) 春初夏まき栽培(kg/10a)

表
   注)
  1. 火山灰土壌のように、リン酸の肥効の劣る畑ででは、リン酸の施肥量を20-30%増施する。
  2. 追肥は結球開始時に1回行う。

(2)夏まき栽培(kg/10a)

 

     施肥
   注)

  1. 栽培期間が長いので、追肥は2回程度行う。
  2. 追肥は結球始めまでに終える。

 

(3)秋まき栽培(kg/10a)
表
   注)
  1. 基肥や、速効性肥料を多く施すと、生育が進みすぎる。翌3〜4月に旺盛な肥効が現われるようにする。
  2. 追肥は2月中〜下旬及び3〜4月に2回の合計3回程度行い、結球開始時までには終える。

8.ハクサイ(秋まき栽培) (kg/10a)

表
   注)
  1. 生育日数の長い中生、中晩生種の場合は施肥量をやや多くする。
  2. 追肥の1回目は播種後2週間頃、2回目は結球開始期に施用する。
  3. ホウ素欠乏の発生しやすい作物であり、それの恐れのあるほ場ではホウ砂(lkg/10a)、FTE(4〜6kg/10a)などを施用する。

9.タマネギ
(1) 苗床          (kg/10a)

表 
   注)
  1. 苗床では特にリン酸質肥料が大切で、不足すると葉先が枯れたり、定植後の活着が悪くなる。
  2. 定植5〜7日前にリン酸を液肥で施すと、活着を促す。

(2)貯蔵用秋まき栽培(kg/10a)

 

表 

 

   注)

  1. 追肥は1〜2月、3月下旬の2回、又は12月下旬、2月下旬、3月下旬の3回に分けて行う。
  2. 生育期間が長いので有機質肥料、綾効性肥料を用いるのも有効である。
  3. 最終追肥が遅いと貯蔵性低下などマイナスの影響が大きい。4月初旬までに終える。
  4. 2月の窒素切れは抽台を増大させるので注意する。

10.ダイコン
(1) 春まき栽培(kg/10a)

表
   注)
  1. 施肥量は栽培期間により加減する。栽培期間が長い場合は綾効性肥料を用いるのも有効である。
  2. 追肥はマルチ栽培のため行わない。
  3. 初期に窒素の肥効を高め、本葉7〜8枚までの初期生育を促進する。
  4. ホウ素欠乏の発生が懸念されるほ場では、ホウ砂(1kg/10a)、FTE(4〜6kg/10a)などを 施用する。

(2)夏まき栽培(kg/10a)

 

     施肥
   注)

  1. マルチ栽培では全量基肥とする。その量は生育状況によって加減する。
  2. 追肥は間引き後1〜2回行い、施肥時期は幼苗期の終わりから生育中期にかけて施すのが効果的である。
  3. ホウ素欠乏の発生が懸念されるほ場では、ホウ砂(1kg/10a)、FTE(4〜6kg/10a)などを施用する。

(3)秋まき栽培(kg/10a)

 

表 

 

   注)
  1. 追肥は 1 回目本葉2〜3枚時、2回目本葉7、8枚の株定め時に施用する。また追肥の回数、施肥量は草勢によって加減する。
  2. 肥大期の過剰な追肥は、茎葉の過繁茂や曲がり根を助長する。
  3. ホウ素欠乏の発生が懸念される'ま場では、ホウ砂(1kg/10a)、FTE(4-6k9/10a)などを施用する。

11.ホウレンソウ
(1) 春まき、夏まき栽培    (kg/10a)

表

   注)
  1. 追肥の1回目は、本葉2〜3枚の間引き後に施用(窒素は5kg/10a程度)。その後は生育をみて液肥で施用する。
  2. 収穫1週間ほど前に尿素の葉面散布を行うと、葉色が濃くなり光沢を増す。

 

(2)秋まき栽培    (kg/10a)

表
   注)
  1. 春まき、夏まき栽培に準ずる。

12.ブロッコリー(夏まき栽培) (kg/10a)
表
   注)
  1. 頂花らい専用の早どり栽培は施肥量、施肥回数とも少なくする。
  2. 追肥は頂花らい専用の早どり栽培で1〜2回、側花らいも収穫する中晩生種では2〜3回とする。
  3. 外葉の大きな充実した株にするため、全期間にわたって肥切れさせないよう注意する。


13.ニンジン(春まき、夏まき栽培) (kg/10a)
表
   注)
  1. 追肥は3回程度にわけて間引き後に行う。その量は草勢によって加減する。
  2. 初期生育はきわめて遅いが、後半になると急激な肥大をするので、太り始める頃から十分肥効が高まるような施肥を行う。


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