熊本で開催されたマスコミ倫理懇談会全国協議会の第52回全国大会に参加してきました。
一般的には馴染みが薄いかもしれませんが、メディアの倫理向上と言論・表現の自由の確保を目的にネット以外のメディア(新聞、放送、雑誌)200社以上からなるイベントで、今年で52年目になるそうです。
ここで私は「ネット社会とメディア倫理」という分科会で、韓国ITジャーナリストの趙章恩(チョウ・チャンウン)さん、ガ島通信の藤代裕之さんの3名で、報告者として参加して参りました。
将来、日本がそのようになるのかは解りませんが、私も含め日本のネットユーザーは、ネットから多くの情報を収集し、比較し、取捨選択することで信頼性のある情報を取得しようとする人がおり、その人たちは、様々な媒体と比較して、ネットから情報を収集することが最も正確な情報を仕入れられる手段と考えていると思っています。
又、韓国で今年の6月に行われた米牛肉輸入反対する「ろうそく集会」は、米国牛肉の輸入に関してネット上で情報交換が行われることで情報が広がり100万人もの市民が集まったそうです。
韓国でネットは、市民運動のツールとして完全に定着していることが伺えます。
マスメディアの方達の関心も高く、冒頭に参加者でこの件を知っている人は手を上げて下さいと伝えたところ大半の方が手を挙げていました。
従来マスメディアが行ってきた、「問題があった」あるいは「問題があった可能性」のあるものへの報道という名の社会的制裁が、インターネットが普及したことにより一般市民がネットを使うことで、似たような行為が起こせるようになり、マスメディアも例に漏れず社会的制裁を受ける立場となってきたということを話されました。
このような現象に対してのマスメディアの論調は、ネットが暴走している。や一部のマイノリティーが行っている特殊な現象と取り扱っていますが、私はネットが暴走している訳でもなく、マイノリティーの仕業でもない、これから普通に起こってくる現象だと思っております。だからと言ってこの流れが賛成と言う訳でもなく、今後どのなっていくのか冷静に見守り、どうあるべきかを考えて行きたいです。