尼崎市議会総務消防委員会は29日、市民団体から直接請求を受けた平和無防備条例案を賛成少数で否決した。10月2日の本会議でも否決される見通し。
出席した5会派の代表者のうち「虹と緑」だけが賛成し、他は「有効性に疑問がある」などとして反対した。
同条例案は「軍事目標になるおそれのあるものを市に持ち込まない」「武力攻撃が切迫している状況では市は無防備地域宣言を行う」などと規定。「尼崎市に平和無防備条例をめざす会」が有権者1万3913人の署名を集め、制定を求めていた。
同会の高島ふさ子事務局長は「平時から平和のまちづくりをすることが、有事の際に市民を守ることにつながるという趣旨が理解されずに残念だ」と話した。【樋口岳大】
〔阪神版〕
毎日新聞 2008年9月30日 地方版