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「西武線爆破計画」を認定 東京高裁、被告に実刑判決

2008年9月30日11時38分

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 爆発物を製造、所持したとして爆発物取締罰則違反の罪に問われた無職寺沢善博被告(39)に対して、東京高裁は30日、懲役1年6カ月とした一審・東京地裁判決を破棄し、懲役3年の実刑判決を言い渡した。争点となった爆発物の所持目的について、一審判決は自宅での実験のためとしていたが、安広文夫裁判長は西武新宿線への爆発計画があったことを認めた。

 安広裁判長は「ロンドンでの自爆テロ事件を意識しながら爆弾を製造したとみられ、電車内で爆発させる加害目的を認めた自白は信用できる」と指摘。「電車に乗車している一般客はもちろん、周辺住民にも深刻な不安を与え、刑事責任は重い」と述べた。

 判決などによると、寺沢被告が製造、所持した爆発物は軍用手榴弾(しゅりゅうだん)1個分以上の威力があり、ネットで製造方法を知ったという。

 一審では、「西武新宿線の通勤電車内で爆発させようとした」と主張した検察側に対し、今年2月の判決は「自宅での爆発実験を意図していたにとどまる」と爆破計画の存在を認めなかった。(向井宏樹)

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