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伊賀の点滴死亡:立ち入り検査態勢強化 県、医療監視嘱託員に7人 /三重

 伊賀市の診療所「谷本整形」(谷本広道院長)の院内感染問題を受け、県は29日、総合病院の看護部長経験者など7人を医療監視嘱託員として今月から新たに任用し、立ち入り検査態勢を強化したことを明らかにした。県議会の一般質問で堀木稔生健康福祉部長が答えた。

 県医療政策室によると、医療法の規程に基づき、県は立ち入り検査の実施要綱を定め、県内108カ所の病院には毎年1回、2342カ所の診療所にはおおむね5年に1回、立ち入り検査を実施するようにしている。病院については100%の実施率だったが、診療所は目標の半分の約10%にとどまっており、谷本整形に対しても01年度以降、実施していなかった。

 人員不足から専従の医療監視員が3人しか配置されていないのが原因で、非常勤の嘱託員の雇用により体制を強化したという。

 また、県は7月下旬から、県内の診療所に対し、医療安全管理や院内感染対策など18項目にわたる緊急の自主点検を求めた。

 その結果について、堀木部長は、全体(18項目)の平均実施率は80%を超えていたものの、職員研修の実施記録を残していた医療機関は60~70%にとどまっていたことを明らかにした。その上で「要綱で定める年間20%を目途に、医療安全の確立と、院内感染の防止に向け万全を期したい」と答弁した。【田中功一】

〔三重版〕

毎日新聞 2008年9月30日 地方版

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