2004ネンガツ15日号ニチゴウ
テキスト ボックス: 多文化主義への旅立ち
   教務委員長 高橋 睦子

8月初旬に計49人の学生が異文化理解研修へと出発しました。今夏の行き先は、アメリカ(モントレイ国際大学)、中国(北京大学)、韓国(慶北大学校)で、いずれも本学の交流協定校
      ▲昨年度サクネンド様子ヨウス
テキスト ボックス: で、国際的な名門校です。この研修は、集中的な語学教育と地域社会との交流を含む文化研修が主軸です。自分の常識や価値観が唯一絶対ではないことを知るという意味では、多文化主義への入門編ともいえましょう。
 約4週間という短期間ですが、山のような宿題や生活習慣の違いのために、今頃、学生たちは苦労の連続で少し焦っているかもしれません。それでも研修の終盤に入ると、まだ日本に帰りたくないという思いが強まるようです。学生たちは、ひとまわり逞しく成長して浜田に戻ってきます。研修の成果は、短期的な語学力の向上だけでなく、学習意欲や進路選択といった長期的な形でも結実していきます。

イラク問題講演会の開催

 去る6月18日に本学の講堂にて、イラク問題解説でおなじみの酒井啓子さん(アジア経済研究所参事)を講師にお迎えして本学総合政策学会主催の講演会を開催しました。当日は市民を含め400人を超える入場者があり、熱心に聞いていただきました。講演は「主権委譲後のイラク」という演題で、駐留軍に
 
               
テキスト ボックス: 対するイラク国民の不満が高まる中で安定化を図るためにはイラク人自身で代表を選ぶ、イラク人を重用するなどイラク人のためになる施策を行う必要があることを指摘されました。10日後の28日には実際の委譲が行われており、まさにタイムリーなお話でした。
テキスト ボックス: ふるさとシンポジウムの報告
     助教授 井上 厚史

 6月19日に本学交流センターにて、「ふるさとシンポジウム―石見中核都市の未来(あす)をみつめて」を開催しました。中学生6人と、県立大生2人、市民4人の幅広い年齢層が発表者として参加したシンポジウムでした。当日印象に残った意見は、市民と大学生の交流が意外に少ないのではないかという指摘です。大学が遠い、恥ずかしいなど、原因はいろいろあるの
 
               
テキスト ボックス: でしょうが、浜田を10年後20年後に帰ってきたい「ふるさと」にするためには、大学生と市民の連携が不可欠なことを再確認させられました。

平成16年度秋学期(10月開講)科目等履修生・聴講生募集

島根県立大学で開講する科目のうち、多くの科目を社会人の皆さんにも広く開放します。あなたも大学生と共に学んでみませんか。
申込資格 原則、高校を卒業した人
開講科目 「日本の思想史」(井上厚史助教授・月3限)、「東アジアの経済」(張忠任助教授・火6限)、「地場産業・産地」(江島由裕助教授・木1限)ほか63科目
受付期間
 8月30日(月〜9月3日(金
受講期間 10月〜平成17年2月
問い合わせ先 教務グループ
24―2202

「のどぐろ外交」
     助教授 江島 由裕

 先日、岡山市内の料理屋で
 
               
テキスト ボックス: 「のどぐろ」に出会った。実は、私は4月に浜田に来て「のどぐろ」ファンになっていた。特に、少し大きめの「のどぐろ」の一夜干しが好きだ。鋭い骨は少しやっかいだが、脂ののりとあっさり感が何とも言えない。岡山の料理屋でも当然「のどぐろ」を頼んだ。まだ全国的に知られていないせいか、運ばれてきた「のどぐろ」と一緒に一枚のカードが付いていた。そこには「甘味のある脂とさっぱりした食感、のどぐろに出逢えたあなたはラッキー」と書かれてあった。そのとおりである。しかし、良く読むと「のどぐろは新潟の岩船産が特に有名」と続いていた。私は思わず料理屋のご主人と「のどぐろ談議」を始めた。結果、新たな「浜田―岡山」のどぐろルートの実現可能性が高まった。私の「のどぐろ外交」は成功裡に終わった。