|
ロボットサイクロン CV-RS1 パール
|
日立アプライアンス株式会社は、補塵率99.999%のサイクロン式掃除機「ロボットサイクロン CV-RS1」を、10月20日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は9万円前後。
吸込仕事率510Wのサイクロン式掃除機で、同社の掃除機のラインナップでは最も高い価格帯の製品。同社がユーザーに対して調査を行なったところ、ダニや花粉など、アレルギー症状を引き起こす可能性の高い物質の除去や、排気の清潔性を求める声が多かったことから、ハウスダスト・細菌・ウイルスを逃さず捕らえて、排気をきれいにすることをテーマとしている。
|
|
「ハウスダスト・細菌・ウイルスを逃さずきれい」がテーマ
|
ユーザーに対する調査では、アレル物質の抑制とともに、排気の清潔性を求める声が多かった
|
本製品では、集塵室に「3流路高圧縮方式サイクロン」という機構を新たな搭載した。これは、ゴミと空気を強力に分離し、その上でダストケース内の内筒に設けられた「微細じん分離ブレード」という板が、空気の流路を3つに分離するもの。1つ目の流路では、チリをほとんど含まないきれいな空気を流し、2つ目では粉サイズのチリ、3つ目では綿ゴミなどの大きいゴミを集塵室へと送る仕組みになっている。
これにより、ダストケースの先にある「HEPAクリーンダストフィルター」にチリが溜まるのを防ぎ、強い吸引力を維持する効果がある。さらに、集塵室へ送られた大きいゴミは、遠心力と吸引力の2つの力により圧縮され、通常の約半分に縮められるため、多くのゴミが集塵室に溜められるようになった。さらに、ゴミ捨て時のホコリの舞い上がりも抑えられるという。
また、本体後部には「プラズマULPA構造」を採用した。集塵室から通ってきた排気を高気密ケース内に集め、精細な「超高性能ULPAフィルター」に通す機構で、ダストケースと通過した微細なチリと、高気密ケース内のプラズマ放電ユニットが放つ電子とを結合させ、サイズを大きくすることで、ULPAフィルターでキャッチしやすくする効果がある。
これにより、0.3〜0.5μmほどのアレル物質やハウスダスト、細菌やウイルスなどのさらに微細なチリが、機外へ放出されるのを防ぎ、99.999%の高い捕塵性能を持つという。
|
|
|
ゴミの大きさに応じて、ダストケース内の空気の通り道を3つに分ける「3流路高圧縮方式サイクロン」機構を搭載した
|
ダストカップ内の内筒。写真中央部に見える板が「微細じん分離ブレード」
|
一番右の集塵室に、大きいゴミが蓄積される。ダストケース内のフィルターも、3つに分けられている
|
|
|
|
3流路高圧縮方式サイクロンによって、ゴミと空気は強力に分離される
|
写真下部のギザギザの部分がHEPAクリーンダストフィルター
|
コンピュータ解析で最適化を計った
|
|
|
|
「プラズマULPA構造」の仕組み
|
微細なチリに電子を帯電させることにより、ULPAフィルターでキャッチしやすくしている
|
本体のカットモデル
|
さらに、除菌・消臭・アレル物質の抑制効果のある「ナノテク・スーパーアレルオフ除菌消臭システム」を、従来製品より継承。床面のホコリの舞い上げを防ぐために、庫内の風路をUターン型にして、本体上方から分散して排気する構造も採用している。
なお、HEPAクリーンダストフィルターは、本体内のスパイラルワイヤーが回転し、フィルターを振動させることによって、微細なチリを叩き落とす「電動スパイラル除じん機構」を採用する。回転は、コンセント差し込み時と運転終了後に毎回自動で行なわれるほか、手動でも可能。同社ではこれにより、約10年間に渡りフィルターの手入れを不要としている。
|
|
|
捕塵率99.99%を実現した
|
「ナノテク・スーパーアレルオフ除菌消臭システム」は、除菌・消臭・アレル物質の抑制効果がある
|
排気で床面のホコリを巻き上げない構造を採用
|
ヘッドには、同社が8月に発売した「ごみダッシュサイクロン CV-PL10」でも採用されていた、「ごみハンターヘッド」を採用した。ヘッドのブラシを回転するモーターの負荷をセンサーが感知して、強/中/弱のパワー調節や、ブラシの回転速度、ヘッドの推進力をを自動設定する。これにより、フローリングや絨毯などの床質や、凹凸や傷みの状態など、掃除する箇所によって最適にコントロールできるという。
また、ふとん用のヘッド「電動ふとん吸口」も同梱する。移動が簡単な大型の車輪と、裏側にふとんに張り付きにくい電動のビーターを備えたヘッドで、同社のふとん用ヘッドの従来品「G-52」と比べると、操作にかかる負担を35%軽減させた。さらに、ビーターが床面を叩くことで、シーツを敷いたままでも、布団の中のダニの死骸やふんを吸い取る効果があるという。
さらに、長さが37cmから62cmまでワンタッチで伸縮できる「ロングズーム吸口」も同梱する。天井や換気扇や照明器具など高所の掃除のほか、家具と家具の間のスキマ掃除にも向くという。
|
|
|
パワーやブラシの回転速度を自動調節する「ごみハンターヘッド」
|
ふとん用のヘッド「電動ふとん吸口」
|
裏面のビーターがふとんを叩くことで、ダニの死骸やふんをたたき出すほか、操作を軽くしている
|
|
|
「ロングズーム吸口」。写真は一番短い37cmの状態
|
一番長い62cmまで伸ばした状態では、一般的な家庭の天井である2.4mを超えて、2.7mまで届いた
|
簡単にゴミを捨てる機能として「ダストケース自動リフトアップ機構」を採用した。これは、赤外線センサーが、ダストケース内のゴミを自動で検知し、ゴミ捨てが必要になると、自動でフタを開け、ケースを取り出しやすい位置まで持ち上げるというもの。従来製品では、本体を抑えてダストケースを取り出す必要があったが、これにより、腰に負担をかけることなく、片手で本体から取り出すことができるという。
なお、ダストケース自動リフトアップ機構が起動する場合は、音声によるナビゲーションが作動する。音声ナビゲーションは、除塵の開始時、異常発生時にも作動する。
本体サイズは、375×276×268mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は5.2kg。最大消費電力は1,000W。本体カラーはパール、アクアマリン、シャンパン、ローズ。
なお、紙パック式の掃除機「きれい宣言 CV-PL800」と「CV-PL700」の2製品も発売する。両製品とも、プラズマULPA構造や、高い捕塵性能を持つ紙パックを採用することで、CV-RS1と同様に99.999%の捕塵性能を備えている。CV-PL800は、電動布団吸口、ロングズーム吸口、クルッとブラシも付属するが、CV-PL700ではクルッとブラシのみとなっている。
価格はオープンプライスで、店頭予想価格は、吸込仕事率が530Wの「CV-PL800」が8万円前後、520Wの「CV-PL700」が7万円前後。本体カラーはCV-PL800がアクアマリンとシャンパン、CV-PL700はシルバーの1色のみ。
日立アプライアンス株式会社 常務取締役 家電事業部長 石井吉太郎氏は、本製品について「強い吸引力を維持したままで、業界最高クラスの清潔性を実現した。また、お客様にとって本当に使い勝手の良い自動化も実現できた」と評価した。また、8月に続いてサイクロン式、紙パック式を同時発売することについては、「どちらを買っていただいても、性能はほとんど変わらない。細かいゴミ捨てを厭わず、紙パックにお金を払うのはいやだという人はサイクロン式を、逆に2〜3カ月に1回くらいのゴミ捨てで済ませたいという人は紙パック式を選択していただきたい」とコメントした。
|
|
|
きれい宣言 CV-PL800 アクアマリン
|
シャンパン
|
きれい宣言 CV-PL700 シルバー
|
|
|
|
CV-RS1と同様に、捕塵率99.999%を謳う
|
本体上部には、押すと出てくるポップアップ式のハンドルを備える
|
紙パックは、「こぼさんパック GP-2000FS」を使用する
|
|
|
CV-RS1のスケルトンモデル
|
日立アプライアンス株式会社 常務取締役 家電事業部長 石井吉太郎氏
|
■URL
日立アプライアンス株式会社
http://www.hitachi-ap.co.jp/
ニュースリリース
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2007/09/0919a.html
掃除機 関連記事リンク集
http://kaden.watch.impress.co.jp/static/link/cleaner.htm
■ 関連記事
・ 日立、床面の状態に応じて運転を切り替える掃除機(2007/07/11)
( 本誌:正藤 慶一 )
2007/09/19 19:54
- ページの先頭へ-
|