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拉致被害者家族会のデモ隊が「ばかやろー、ばかやろー」と自民党本部前で叫んでいる光景をドキュメント映画「めぐみ」で見た人も多いだろう。解決に動かないころの自民党に怒りをぶつける場面だった 同じ「ばかやろう」でも有名な吉田内閣「ばかやろう解散」は国会で野党の追及に「ばかやろう」と口走ったのが発端だった。小声の「ばかやろう」がとんでもない波紋を呼んだのである 吉田元首相の孫の麻生さんが初の所信表明に立つ前日に放言大臣が辞任した。本人は満足だろうが、総選挙直前の与党に影響がないわけがない。敵を利する行為ともいえ「ばかやろう」の罵声が与党内から聞こえても不思議ではない 一方の野党は「ばかやろう」どころか「しめしめ」とほくそ笑んでいるのではないか。仕掛けてもいないワナに飛び込む「ばかやろう」がいたからだ 「私は逃げない」と胸を張った首相演説を聞く放言議員の胸には、拉致解決を支援する青リボン型バッジ。妻は家族会の頼みの綱だが、亭主がこれでは困るだろう。ここにも「ばかやろう」と叫びたい人々がいるのではないか。
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