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愛媛のニュース2008年09月30日(火)

手術で後遺障害認定 大洲の病院に賠償命令

 大洲市の大洲記念病院で大腸ポリープ切除などの手術を受けた喜多郡の男性(59)が、医師の不適切な手術や術後管理などで後遺障害が残ったとして、同病院に慰謝料など約5600万円の支払いを求めた訴訟で松山地裁(高橋正裁判長)は29日、病院側の過失を認定し、約1900万円の支払いを命じる判決を言い渡した。
 判決によると、男性は2002年2月、同病院で大腸ポリープ切除とヘルニアを手術。男性は強い腹痛を訴え、穿孔(せんこう)性腹膜炎と診断され再手術。腹部の圧迫痛や日常生活で姿勢の制約などの支障が残った。
 高橋裁判長は「マグコロール投与で男性の大腸内圧が急激に上がって穿孔が生じ、再手術に至った」と医師の過失を認定。再手術の麻酔も「効いているかの確認は医師の基本的な義務。怠ったのは医師の注意義務に違反する」とし、全身麻酔の副作用の危険を避けるために局所麻酔を選択したという病院側の主張を退けた。
 術後の障害は「麻酔が効いていない状態での手術で男性の腹圧が高まり、手術に影響を及ぼした可能性がある」と医師の行為と障害に「相当な因果関係がある」と判断した。
 同病院は「判決文を見て真摯(しんし)に対応したい」とコメントしている。

 
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