岡山の女性会社員殺害　警察にストーカーの相談

　２９日午前７時１０分ごろ、岡山市新築港の海上で、女性の遺体がうつぶせで浮いているのを砂利運搬船の作業員が発見した。西大寺署の調べでは、女性は同市南古都の会社員、杉本文さん（２４）と判明。頭に数カ所の打撲痕が確認されたことから、県警は殺人、死体遺棄事件と断定し、同署に捜査本部を設置した。同市内のホテルで２７日夕、岡山県警に杉本さんの名前を挙げて「女を殺した」と通報した男（２４）が自殺未遂をしているのが見つかっており、捜査本部は男が杉本さんの死亡にかかわっている可能性もあるとみて、男の回復を待って事情を聴く方針。

　捜査本部によると、杉本さんと男は知人同士だが、杉本さんが９月中旬、「男からのメールや電話がしつこい」などとストーカー行為について、同署に電話で相談。同署が杉本さんに、つきまとわれた場合の防衛手段などを指導していたという。また男が乗っていた車の助手席から血痕が見つかった。遺体は３０日にも司法解剖して詳しい死因を調べる。

　杉本さんは９月２６日夜に、友人に携帯電話で「映画に行く」と知らせた後、消息が分からなくなっていた。

　杉本さんから電話相談を受けたことについて県警は「相談があったのは１回だけだった。『一度、署にきてほしい』と伝えていたが残念ながら来てもらえなかった。対処としては適切だったと思う」としている。

【関連記事】
・ 愛ちゃんにストーカー！　トイレで待ち伏せ、婚姻届突き付け
・ 「風俗の仕事ばらすぞ」　宮城県職員がストーカー
・ 「この闘いは徹底的に行います」ストーカーで機捜隊員逮捕
・ 月亭可朝、ストーカーで「御用やで〜♪」
・ ストーカー判事、罷免訴追へ　下山判事「覚悟」と涙