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民主公約に財源明記 「埋蔵金」などで20.5兆円確保(1/2ページ)

2008年9月30日3時2分

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 民主党が総選挙のマニフェスト(政権公約)で示す政策の実行手順(工程表)がわかった。与党から批判される財源問題では、政権交代後の4年間で特別会計の積立金などの「埋蔵金」を活用(6.5兆円)したうえ、国家公務員の人件費を総額2割削減(1.1兆円)するなどして計20.5兆円の財源を生み出し、主要政策に充てると明記している。

 政権公約で財源の金額と目標年次をあわせて明示するのは初めて。民主党はこれで財源批判をかわしたうえ、逆に与党が抱える定額減税や09年度の基礎年金国庫負担引き上げに伴う財源問題を追及。政権担当能力を問う考えだ。総選挙ではマニフェストをめぐる財源論が大きな争点となりそうだ。

 実行手順は4原則として、(1)国民に約束した重要政策を政治の意志で実施(2)税金のムダ遣いを「再生産」している今の仕組みを改め、新たな財源を生み出す(3)政策は優先順位の高いものから実施(4)政策実現による経済効果は財政再建に活用――を挙げている。

 実行手順の年次計画表となる工程表では、衆院議員の任期4年間をマニフェストの実行期間と位置づけ、(1)第1段階(09年度)(2)第2段階(10〜11年度)(3)第3段階(12年度)に区分。法整備の必要がなく着手しやすい政策は初年度に実施し、制度設計や立法作業に時間がかかる政策は段階を追って実施するよう順位をつけた。このため、各段階で必要な予算額は(1)8.4兆円(2)14.0兆円(3)20.5兆円と年次を追うごとに増える。

 政策実施に必要な財源は、主に「予算の総組み替え」で捻出(ねんしゅつ)。第1段階では必要な8.4兆円の多くを「埋蔵金」の活用で賄う。「税金や保険料を財源とする特別会計の積立金(約204兆円)やこの積立金の運用収入を国民生活のために活用」とし、具体的には「財政投融資特別会計、外国為替資金特別会計の運用収入」「当面使う見込みのない積立金の一部」を政策経費に充てる。

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