【モスクワ２９日聯合】モスクワを訪問中の李明博（イ・ミョンバク）大統領は２９日、同地で開催された韓ロビジネスフォーラムで基調演説を行い、韓国とロシアの経済協力を強調するとともに、両国間の戦略的協力基盤の構築に向け「３大新シルクロード」の建設を提案した。

　３大新シルクロードは、「鉄のシルクロード」「エネルギーシルクロード」「グリーンシルクロード」。鉄のシルクロードは、シベリア横断鉄道と朝鮮半島横断鉄道の連結により太平洋から欧州を結ぶ「鉄路の大動脈」の建設を意味する。エネルギーシルクロードは、ロシアの豊富なエネルギー資源と韓国の技術力、インフラ建設の経験を合わせ、シナジー効果を発揮させる考え。グリーンシルクロードは、ロシア沿海州の広大な農林地に韓国の営農技術と効率的な経営体系を用いた第２の緑色革命を実現させるというものだ。

　李大統領は、両国関係を深めることは北東アジア経済圏にロシアが合流することを意味すると同様に、ロシアが計画している東部圏地域の開発に韓国が参加するという意味にもなると説明した。ひいては北朝鮮の協力と参加を得て、北朝鮮経済を支援し、朝鮮半島の平和と安定を実現する、韓国・北朝鮮・ロシアの３者協力体系基盤も設けることができると強調した。

　また、外国企業の韓国投資に向け政策的配慮を果敢に行う考えを示しながら韓国への投資を呼びかけ、「ロシア政府が進めているさまざまな国家産業の発展に韓国企業が参加できることを期待する」と述べた。

　李大統領は、訪ロ中に両国の協力拡大に向けた各種の協定が署名されたことで、両国関係がより早いものに発展するものと信じていると述べた。また、これに先立ち両国の経済団体が協力窓口として「韓ロビジネスダイアログ」の常設に合意したことについて、「両国の経済協力水準を一段階格上げするだけでなく、両国関係を一歩前進させる重要な契機になる」と評価した。

演説する李明博大統領＝２９日、モスクワ（聯合）