2000年1月24日発行 第27号
三教組攻撃問題特集号
特集;不当な三教組攻撃問題を考える
今こそ組合運動の基本をとりもどそう
はじめに
「勤務実態調査」なるものが、まともな趣旨説明(文書)もないまま、昨年末から今学
期始めに、全県下おしよせる波のように、職場でされてきました。多くの組合員は、いら
だちと虚無感とあまりの変わりようにとまどいをかくせませんでした。
そんな中、三泗支部のHさんは「実態調査」を次のように書いて提出しました。
問い:
平成9年4月1日〜平成11年11月30日の間に職員団体のための活動を行いましたか
これに「いいえ」にマルをして一覧表記入をしませんでした。そして(注)としてこんなコメントを付しました。
「進路委員(97年)公害委員(99年)を校務分掌でしましたが、それは職員団体の活動としてではなく、子どものための教育活動としてであります。かように教育活動と組合活動は、とりわけ教職員組合運動では密接不可分で、単に「違法行為」とひとくくりにすべき事柄ではないと存じます。」(下線本人、以下同じ)
艨@欄外にはこうも書きました。
勤務時間内の組合活動をのみ調査するなら、時間外に数多くしている「サービス残業」
艪フ調査も並行してされなければ、片手落ちです。このような一方的、恣意的な調査に
芍桙クる訳には参りません。それと、組合活動の時間内調査で教職員の責任のみ追及し
艪謔、とする意図が見えますが、これまでそれを「放置」(?)してきた県教委等の管理責任について、まず謝罪して行うのが筋ではありませんか!!」 こんな書類を、学校長は一度校長室に呼んで確認されたそうですが、そのまま快く受け
取って下さったようです。
1 今回の背景について
経過についての詳細は別資料に譲りたいと思いますが、昨春頃からサンケイ新聞や皇學
館、鈴鹿国際大学の先生、藤原中の渡邉さんあたりからの日教組(三教組)運動批判は、
11/18の県議会の浜田・芝・岩名議員らによる「勤評オールB、勤務時間内組合運動
是正、日の丸・君が代指導」で火蓋を切った形となりました。
県教委は、その要求を受ける形でいくつかの指示(勤評は規則に則り適正に、勤務時間
内の組合活動は年休で)ということで話は急展開し、12/2「学校管理に関する代表者
会議」なるものを発足させ、通達などを出して、今回の実態調査をまず先行させたのでし
た。
その間、県議会での「追及」は続いていました。急先鋒となっているのは「波動21」
という芝(鈴鹿選出、椿神社そのもの)・浜田(伊勢)・田中(中井の秘書)ら自民党、
県政会の知事与党1、2年生議員グループです。彼らは各選挙区において、三教組の押す
日政連議員とのしのぎを削る選挙で辛酸をなめ、この際、三教組の弱体化をはかって足を
止めておきたい狙いがあるのではと言われています。また、私学とのかかわりを持つ議員
はここで「公立学校たたき」の思惑もあると見られます。
この間、北川知事は公式には発言していません。
しかし県教委、教育長レベルでは「北川行革」を進めるため今までの三教組とのパートナ
ーシップは清算し、独自の命令、指示系統を確立したいという思いが、顕著に見えていま
す。
県職員のカラ出張が告発され、返還が始まっている今、県職で
もある教職員への「痛み分け」の意識も、多分に働いているとの
観測もあります。(ただここではっきりすべきことは、カラ出張
は明らかに違法・脱法行為ですが、教職員の時間内組合活動は、
「教育と子ども」に密接に結びついており、即「悪」という性質
のものではありません。)
ここでしっかりつかんでおきたいのは「新しい教科書をつくる会(略称;つくる会)」
の三重県支部副支部長松浦光修氏や新田 均氏(共に皇學館大学助教授)や自由主義史観
のカリスマのように言われる藤岡信勝氏らの動向です。
松浦氏からは県議会に要請文が出ていて中学校社会科教科書の「検定基準が改悪され」
「根拠薄弱なことでも日本の悪口なら自由に書いてよいということになり」「反日自虐史
観にもとづく教科書づくり」がされ、「三重県では特にヒドイかたち−−−−行われてい
ます。」「自国を否定するような異常な教育が、三重の将来をになう児童生徒に、刻々と
施されていくのを座して傍観する(ママ)忍びず」「私どもは一市民として、あえてかかる運
動を展開しています。」と記しています。(員弁の渡邉 毅氏の「私の日教組打倒論
教員を志す若い人たちへ」『正論』1999年10月号P326
〜337 も一度読まれるといいと思 います。彼の持論と皇国史観、国益と国防の考え方、組合や階級史観嫌悪、幕末の勤皇の
志士への憧憬などを見てください。)
こうしてみると、これからの彼らによる策動は、3月の卒業式シーズンの「日の丸・君
が代」の一律強制、教科書採択制度における教育委員会の主導権強化、『国民の歴史』の
学校版(自由主義史観の社会科教科書)づくり、社会科のπ型強制などへと向かうのは必
至でしょう。否、彼らはもうすでに、その県議会「請願」に向けての布石を確実に打って
います。
2 三教組幹部の恥ずかしい「全面屈伏」
今回の「実態調査」も県教委・校長サイドで実施したというよりは、組合が「違法とさ
れる」組合関係出張の資料まで用意しての「自己申告」(?)でしたが、今回の攻撃に対
する三教組執行部の姿勢はあまりにも屈辱的で、敵前逃亡のような大後退でした。
書類の冒頭にあった「違法な」という言葉こそ削らさせはしましたが、実質、組合員を
売り渡すような事実を飲んだのでした。
県教委には「三教組とは必要な場合は相談するパートナーと考えているが、教委の責任
でやることはシャキッとやる」(12/24)と言われ、もうはっきりと見下されていま
す。三教組幹部としては、いつものやり方で、相手が攻撃的に出てきたときは一歩下がっ
て様子を見、県政連議員を通してや、辛うじて残っている県教委と
のパイプを利用して押し返したり、寝業で要求を通してくることが
多かったので、今回も何とかしてかけひきで臨むつもりでいたのか
も知れません。ところが、雪崩のように押し寄せてくる攻撃に、三
教組幹部は長年の労働慣行を職場討議に一度もかけることなく一方
的に放棄して、さらに悪いことには「これらのことは裁判で闘って
も必ず負けるから仕方がない」という雰囲気で下部におろしてきたことでした。いったい
今までの組合運動は何だったのか、悪いことをしてきたのかという妙な罪悪感と一体とさ
せて、組合員に敗北感と従順さを一気に植えつけたのでした。
実はそれは彼ら三教組幹部が、この間の北川県政とのわたりあいの中で無力感を感じて
いたこと、そして教職員組合運動を「職場を基礎に」ではなく「職場を足場に」選挙活動
に駆り出し、「ボス交」(幹部同士で交渉して決着させ、組合員と共に学習してかしこく
なって団交(団体交渉)したりストライキを組織する闘争方法を放棄)に頼ってきた彼ら
自身の無力感と敗北感の現場への押し付けだったに過ぎません。「参加・提言・改革」の
日教組・三教組方針はみごとに失敗したのです。
今の三教組幹部には、もう闘争を組織する知恵も経験も持ち合わせていないと言わざる
を得ません。一部サンケイ等右派ジャーナリズムや「波動21」の揺さぶりに、もろくも
その無能力さをさらけ出して、無方針状態を作りだしているのです。だから「大変だ、大
変だ」としか言えず今頃、付け焼き刃的にやっと支部長らを集めて「自由主義史観の学習
会」(12/18)をして取り繕って、下部組合員からの批判をかわそうとしています。
「それにしても、選挙で金も力も出して頑張って当選させた日政連議員は何をしている
のか」「いったいいつになったら、この攻撃に身体をはって組合を守ってくれるのか」と
いう不信感と期待が渦巻くなか、1月半ば現在、教育警察常任委員会に所属するF氏をは
じめ県民クラブや推薦の諸議員は何ら有効な反撃、闘いをしていません。
勤務終了の5:15についても、全く「職場まかせ」にせず、例えば
(あ) 4時から4時45分休憩 4時45分から5時15分休息
(い) 4時から4時15分休息 4時15分から5時休憩
5時から5時15分休息
などのように「勤務の中途で」という条件を形式を整えて県教委交渉をし、下部におろし
て職場交渉させるのが執行部の仕事です。「昼休み」が実質とれないことは誰もが認める
ところで、労基法にいう「休憩時間」とはなっていないことは国民だれもがわかります。
市職労の市立病院職場や保育園でも同じことで、そうした組合とも知恵を出し合って交
流すれば、当然闘いの方向は見えてくるものです。
今回の組合攻撃についても、「執行委員会などはきちんと時間外にする」と襟を正す一
方、勤務時間攻撃は別の問題として、堂々と県民世論に訴えて、権利を守ることは可能な
のです。
3 また一つ、尊い命が消される
三教組への右派的な攻撃とは、別の問題ですが、教育の自主性、教育における民主主義を脅かすという視点で言えば、もう一つ、大きな事件が起き、それが思わぬ展開になり、闇から闇へ葬り去られようとしていることがあります。
昨12月15日、松阪商業高校の校長先生、永井久男さんが自らの命を断たれた事件です。その新聞報道は小さく、「進路指導の行き詰まり」のように報道されました。しかし、その日のうちに県下の各報道機関に「同和関係の人」が記事の差し押えに走ったというのは今や公然の秘密だそうです。
松阪商業高校では、そこに在職するひとりの先生が、4月から新築、転居をし、「ゴミ集積、防犯灯、排水路、子どもの通学路等」のことで居住地の自治会等に働きかけた行動と発言の中に「差別心」があったとして、一部運動団体「部落解放同盟」によって「差別事件」とされました。
「確認・糾弾権」は八鹿高校事件のときの判決でも、「実定法上、何ら根拠のないもの」とされ、1986,12地対協意見具申でも、法務省の見解でも「確認・糾弾会は、いわゆる被害者集団が多数の威力を背景に差別したとされる者に対して抗議等を行なうものであるから、被糾弾者がこれに異議を述べ、事実の存否、内容を争うこともままならず、また、その性質上行き過ぎて被糾弾者の人権への配慮に欠けたものとなる可能性を本来持っている。…」として「糾弾権」を認めていないのが歴史の教訓です。
しかし、今回の「松商教員自治会独立差別事件」と名付けられた事件は「ほんまハガイねんぞ!むちゃくちゃ怒ってんねん!」[解放新聞
三重版]と煽られ、こともあろう県教育委員会自身松商へ20数回の「聞き取り」訪問をし、「解放同盟」によって8月に二度の「糾弾会」、11月5日に約400名を集めて「糾弾学習会」が行なわれました。[400名ハ中規模校ノ全校生徒程ノ人数デス]そこには、224人の教職員や県の幹部職員の姿がありました。[情報公開ニヨレバ、ソノ内訳、出張121人、研修11人、年休82人、ソノ他10人トナッテイマス。]
ここに、その被糾弾者の先生の「反省文」があります。自分の生い立ちを絞りだされ、人間としての尊厳を吐き出さされ、内心の自由のひとかけらまで踏み躙られた苦しい、切ない文章です。
もちろん、そこに「所属長として」の永井校長先生の参加もありました。
そして、第2回目の「糾弾学習会」が12月20日に予定されていました。永井先生の自殺は15日のことでした。なぜか、第2回の「糾弾学習会」は急遽、中止になりました。
関係する人々の中に箝口令がしかれている感じもしますが、やがて勇気ある人々と松阪からの便りが、『悲しみと痛みと今回の真実』を伝えてくれるに違いありません。
さて、ここでこの事件を並立して取り上げたのは、今回のサンケイ・皇學館一部グループによる乱暴な組合攻撃は、教職員の権利に対する攻撃ですが、本質的には「教育の自由と民主主義」に対する政治的・組織的な攻撃です。それはかねてから私たちが主張してきたように、同和教育、人権教育に名を借りた「教育の自由と民主主義」への一部「解放同盟」諸君の介入、過ちと左右から符合している面があるからです。
これから私たちが、教職員組合の基本に立ち返り、父母、地域住民、市民そして子どもたちと「教育の自由と民主主義」を勝ち取るとき、三重における「異状な同和教育」の問題は決してタブー視できない問題となるでしょう。
4 職場を基礎に父母と共に
三教組はよく「組織率の高いこと」をことあるごとに自慢してきました。しかしここにきて、その内容と質が問われていると言えます。
前述したように、ボス交ではなく、職場を基礎に自分たちの頭で考え、自分たちの学校と地域に責任を持つ教職員組合を再度つくりあげるときと言えます。それは例の「職場まかせ」とは本質的に違います。基本的なスタンスをもって教育委員会と交渉し、組合員の要求と権利を守る先頭に立ちつつ、各職場に日常的に課題を提起して、子どもと教育に責任を持つ教職員組合のことです。組合が「職場まかせ」にしても、校長が校長会で意志統一して臨んでくるというのが最近の図式でした。
また、勤評がオールBで通されても、組合執行部経験を「勲章」のひとつに、同和・指導主事等と並んで、組合を出世の足場にしていく人や、今年組合の副委員長一年おいて事務所の管理主事、そして言うことや立場をコロコロかえる人が実際いることがどんなにか真面目な組合員の心を逆撫でしてきたことでしょうか。
いま戦争法や有事法制の制定など国民を戦争へと導く一連の動きの中で、中教審や財界の教育要求をしっかりつかんでおかないと取り返しのつかないことになるかも知れません。情報公開・パフォーマンスで売る北川県政もゼネコン奉仕の政治を邁進しています。かれらの言う「行政システム改革」もよく目を凝らして見たいと思います。
大変な時代ですが子どもや青年たちは、そこで誠実に魅力的に活動する大人たちを見て、夢を育んでいきます。日教組が倫理綱領の一番に「教師は日本社会の課題に応えて青少年と共に生きる」と書いたのはそのことです。『いい組合員はいい教師』とは私たちの自戒でした。厳しい時だからこそ、誠実を胸に嵐に立ち向かい、私たちの組合の内実を取り戻していきたい決意です。
5 当面する具体的な問題について
以下、順不同に列挙します。これからの職場での討議の課題です。
〇「日の丸・君が代」攻勢「「「「「どう子ども中心の式にするか
〇 給料返還についての考え方と私たちの構え
〇 勤務時間の考え方と県民合意[休憩、休息時間のとり方と労使協約]
〇 職場協約の結び方イロハ
〇 勤務評定の歴史と今日的課題
〇 皇国史観グループの「議会請願」に備えて
〇 いわゆる「人権総合学習」の陥りそうな問題点とその克服
〇 西朝明中の「野外劇」等にかけられている県議会等の攻撃について
〇 「つくる会」や自由主義史観についての「総学習」
〇 教師の「研修権」の確保についての闘い
〇 30人学級実現と適正な新採用の急務について
〇 「情報公開」の見方と利用について
〇 憲法・教育基本法改定の策動に抗して
〇 日政連と組合の選挙活動のまちがいについて
〇 先進国の「35時間労働時間」とその教訓に学ぶ
〇 今こそ全組合員への要求アンケート
おわりに
今日も学校には子どもたちの歓声が響いています。「先生!」と呼びかけて駆け寄ってくる子どもたちがいます。この子たちの優しさと父母の援助がなかったら、私たちの仕事はなかったでしょう。だからこそ、私たちは団結して組合をつくり、子どもと教育のため力を注ぎたいと思います。
繰り広げられる組合攻撃を前に、必要な基本的な批判はしますが私たちは「三教組を守る」立場です。「どうせ5時、6時までいるのだから、勤務時間の5:15なんて」という考えや、「きっとなんとかなる」という他力本願を越えて、私たちの教職員組合運動の再生をめざして今まで以上に奮闘する決意です。
合法闘争も含め、父母県民を巻き込んで「みんなで、闘う組合」にするため、職場を基礎に「みんなが発言する組合」をめざしてがんばることを全組合員の皆さんに心から訴えます。
[2000,1,17 ひろば編集委員会]
「ひろば」読者会のご案内
繙今回の攻撃の背景に何があるのか
繙攻撃の真の狙いはどこにあるのか
艨@ 繙勤務時間は?組合活動は?勤評は?
艨@ 繙三教組は,三泗支部は,これからどうなる?
艨@ 艨@その他様々な疑問が渦巻いていることと思います。各職場の状況も出し合いなが
艪轤ンんなで考えましょう。他労組からゲストを招いてヒントも頂きたいと思ってい
ます。お気軽にご参加ください。
艨@ ]と き 2000年1月29日(土) 2:00〜4:30
ところ 四日市勤労者総合福祉センター(中央緑地公園内)2F研修室
艨@
艨@ 参加費 無 料 ^どなたでも自由にご参加いただけます
艨@
ひろばに寄せられた声
静観する、では困る
せめて、こんな状況の中でも勤務時間については教職員の特殊性を前面に出して闘うという方針を出してもらいたいものです。「静観する、ゼロにもどす」というのは、我々に労働強化をもたらしています。5時15分までの芻S束は労働意欲の低下につながっています。組合員の利益を守る組合の再構築を! (小学校 女性 Kさん)
反撃の方針は?
三教組は一体どこへ行くのでしょう。芻。回の問題で、私たちの受けとめてきた芟利意識というか、勝ち取ってきた権利@艪ヘ、こんなに薄っぺらなものだったのでしょうか。残念でたまりません。一日もはやく、闘いの方針を三教組は全組合員に提起し、闘いの組織をひろげてほしいと思いいます。 (小学校 女性 Kさん)
ぐるみ選挙も悪い
今回の三教組攻撃は右派勢力であることは雑誌「正論」やサンケイ新聞が大きく関わっていることで明らかですが、それを県議会で積極的に取り上げているのは、三教組のぐるみ選挙に対して反感を持っている県議のようです。私は今回の問題の原因が「行政と癒着
なれ合ってきた組合」「ぐるみ選挙を押しつけてきた組合」にあると考えています。今こそ組合は「ぐるみ選挙」からきっぱりと手を引くべきだと思います。 (小学校 男性 Iさん)
攻撃側は用意周到
県議会の様子を聞いておどろいた。「波動21」なる議員グループは、どこで手に入れたかれたか教組支部執行委員の勤務する学校の時間割一覧表(時間軽減の証明に使う)
や四l日市N中の野外劇の資料、三重郡K中の人権学習の資料(彼らの言う「反日自虐
芬j観」の証明のつもりか)まで配付しているようだ。
こんなとき頼りになるはずの「組合推薦候補」がまったく無抵抗というのも、情けない。「やっぱり5期20年のベテランM氏がいなくなったのが痛い」という人もいるが、そういう問題ではないと思う。組織が危ないときに身体を張ってでもそれを守ってもらいたいと元支部長F氏に期待するのは酷なことなのか。共産党のH議員が再三この問題をとりあげて奮闘してくれているのと対照的だ。 (中学校 男性 Kさん)
正すべきは正す
勤務時間の問題とこれまで組合活動を時間内にしてきた問題とはきっぱり分けて考えるべきだ。正すべきところは正し、その上でどのような勤務時間が本来あるべきなのかを、その条件整備と共に考えて行かなければならない。今の組合は全くそのことを考えていないのではないか。(小学校 男性 Hさん)
保育園の迎えが心配
組合ニュースが配られたので。飛びつようにして見ました。すると、「職場のゴミのリサイクル」の特集ではありませんか。それも大事だけど、今みんなが困っていることになぜ応えてくれないのかとがっかりしました。私たちの生活は4:30で動いているのです(8時間休憩なしで働いているんだから当然)。4:30になったら子どもを保育園へ迎えにいったり、病院へつれていったりと、それぞれ大変なのです。4:20〜5:05の休憩時間の間に行って帰ってこい! そんなことできるわけないでしょう。 (小学校 女性 Eさん)
「ひろば」は、組合員の声の広場として1993年冬にスタートし、年間数回の発行を
続けてきました。組合や教育をめぐるその時々の話題をタイムリーに取り上げ、知人から
知人へと手渡しで届けられていますが、今回は事の重大性をかんがみ、今まで「ひろば」
を手にする機会のなかった方にも、届けさせていただきました。よろしかったら今後もご
愛読ください。なお「ひろば」は組合員有志のカンパで発行されています。
]編集後記^
今年の年賀状には「組合が大変なことになってきまね」「厳しい時代の到来です」など今回の組合攻撃を心配する添え書きが多かった。なかでも、熱心に「ひろば」を読んで下さるKさんからは「産・経・正論・日本会議・自由主艷芫`史観の連中による組合つぶし、何としても持ちこたえなくてはなりません。パートナーシップを癒着と言う人たちは、歴史を逆回りさせようとしているのです。危険な時代、新たな戦前が近づいています。」との鋭いメッセージ。気が引き締まる思いで読ませて頂いた。それにしても三教組の対応は、なすすべもなく全面屈伏の様相だ。1/16伊勢新聞は「勤務実態調査ほぼ全員が提出」と、早々と戦果を勝ち誇るかのような書きぶり。時間内組合活動の問題は、攻撃側にとっては一番攻めやすい。しかし彼らの狙いは、ここにとどまらない。「自国を否定するような異常な教育が、三重県の将来をになう児童生徒に刻々と施されていくのを、座して傍観する忍びず−−−」と教育内容への介入を公言して憚らない(「新しい歴史教科書をつくる会」松浦氏)「今は引くとき。やがて時期がくれば反撃に移る」(組合幹部)などと呑気なことを言っていてはそれこそ「歴史の逆回り」を許してしまうことになりかねない。職場を基礎に、県民世論に訴え、三重県の子どもと教育を守るために全力を尽くすことこそ今、組合に求められている。 (よ)