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国立がんセンター:来月、麻酔の責任者着任 半減の常勤医解消へ

 常勤麻酔医が半減し手術の実施に支障が出ている国立がんセンター中央病院(東京都中央区)で、空席だった麻酔部門の責任者に横浜市立大麻酔科の准教授が10月1日付で着任することが分かった。今後、他大学の支援を得て常勤麻酔医の数を従来の数まで戻し、非常事態は来年春までに解消の見通しが立った。

 国立がんセンター中央病院は国内最大のがん治療の拠点。約140人の常勤医が1日約1000人の外来患者と年間約5000件の手術に対応してきた。ところが今年3月、運営方針をめぐって退職が相次ぎ、10人いた常勤麻酔医が5人に半減。手術件数を3割減の年間約3500件に減らさざるを得なくなった。麻酔部門の責任者も事実上不在となり、患者団体から「精神的なよりどころである国立がんセンターの医師不足は不安を駆り立てる」との声が上がっていた。

 この事態に多くの麻酔医を抱える横浜市大と東京大が協力を申し出、まずは横浜市大の准教授が10月1日付で赴任することが決まった。今後、両大学を中心に若手の非常勤麻酔医を派遣し、手術を徐々に増やす。【河内敏康】

毎日新聞 2008年9月29日 東京夕刊

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