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核問題:「今は対北重油供給を中断する時ではない」

 米国のライス国務長官は26日、北朝鮮が寧辺の核施設の復旧に乗り出したことと関連し、まだ北朝鮮に対する重油供給の中断などの措置は考慮していない、と話した。

 ライス長官は、ロイター通信とのインタビューで「これまでの北朝鮮の動きに対し、どのような措置を取ることが有効的なのかについては、まだ検討していない。今後段階的な措置が必要となる可能性はあるが、今はそのような(重油供給の中断)段階ではない」と話した。

 米国は「北朝鮮が寧辺の核施設の稼動に関する具体的な行動を取る前に、制裁措置について言及することは、北朝鮮を刺激する恐れがある」とみている。

 一方、北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議の米国側首席代表を務める国務省のヒル次官補(東アジア・太平洋担当)が今週北朝鮮を訪問する、と米国務省が27日、明らかにした。北朝鮮は米国がテロ支援国家からの解除を引き延ばしたことに反発し、核兵器用のプルトニウムを抽出することができる寧辺の再処理施設を今週中に再稼動するとすでに公言しているが、こうした状況にあって、ヒル次官補の訪朝は注目されている。

 政府の消息筋によると、ヒル次官補は30日午後に韓国を訪れ、韓国側首席代表である金塾(キム・スク)韓半島(朝鮮半島)平和交渉本部長と会合した後、早ければ来月1日にも訪朝する予定だ。ヒル次官補は「核の検証体制」をめぐり、終盤に向けての交渉をするとされている。

 現在米国は、寧辺以外の申告されていない核施設に対して自由にアプローチすることや、こうした施設がプルトニウムの抽出活動を行っているかどうかを確認するため、資料を提出するよう北朝鮮側に要求している。しかし北朝鮮は「主権侵害」という理由で、受け入れられないとの立場を固守している。

ワシントン= 李河遠(イ・ハウォン)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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