ハッキングの危機にさらされる韓国の防衛産業(下)
国家機関もハッキング攻撃を受ける可能性
◆「韓国の人工衛星も奪われる可能性が」
国家保安技術研究所が金議員に提出した「国家情報保安政策報告書」によると、「人工衛星には、帯域幅の奪取、虚偽情報の流布、信号のジャミング(かく乱)、保安コードの解読、サービス拒否、信号の偽造、通信の盗聴、ユーザーの仮装、メッセージの否認など、ハッキングの危険が常に存在している。韓国の人工衛星は、管制保安装置がもともとないか、あっても技術レベルが低く、ひそかに敵国により奪取される可能性が常に存在している」とされている。人工衛星1基を作るには平均して2000億ウォン(約181億円)、打ち上げ費用は少なくとも500億ウォン(約45億円)、多ければ4000億ウォン(約362億円)にもなることが分かっている。
また、報告書によると、1999年に打ち上げられたウリビョル(わが星)3号衛星や科学衛星1号(2003年)、アリラン1号(1999年)、アリラン2号(2006年)などには、衛星の動きを統制する管制保安システムが全く搭載されていない。アリラン3号には管制保安のための暗号キーが組み込まれているが、64ビットレベル(米国は132ビット以上の暗号化を要求)のもので、アルゴリズム(暗号関連の演算規則)も既に公開されており、10時間以内に解読が可能だという。
また、米国ロッキード・マーチン社が製作したムグンファ1号‐3号衛星と、フランスのアルカテル社が作ったムグンファ5号衛星の場合、各メーカーの暗号システムが内蔵されている。国家保安技術研究所は、管制保安装置が全くないか、あってもレベルが低い場合、「ハッキング技術を通じ、いつでも衛星の誤管制や衛星の奪取といった問題が発生する可能性がある」と指摘した。
外国の衛星製作企業の暗号システムを利用する場合も、「衛星製作企業の母国の機関が、国際紛争や戦争といった有事に際し、(韓国の衛星の)管制権を獲得する可能性がある」と語った。金議員は「今後、韓国の衛星には韓国独自の暗号システムを搭載するよう義務付けるべきだ」と語った。
黄大振(ファン・デジン)記者
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