パーソナルスタイリストが指南する面接ビフォー&アフター
さまざまな経験を積み、スキルも磨いてきた。ビジネスパーソンとしての価値には自信があるけれど面接は苦手・・・。たった一度の面接で、自分らしさを伝えるためには、何よりファーストインプレッションが大切です。相手に好印象を与えるテクニックを伝授します!
面接という限られた場所と時間の中で、どれだけ自分の魅力をアピールできたかが採用の可否を決めると言っても過言ではないでしょう。ファッションは、単にセンスの良しあしをアピールするものではなく、その人のパーソナリティーを判断する重要な材料でもあります。
今、個人向けにファッションアドバイスやコーディネートを行う『パーソナルスタイリング』が注目されています。今回は模擬面接を設定して、ファッションというデバイスを通して個性をアピールし、自分でも気付かない魅力を表現できるかどうかを検証します。
- 声が低く、会話スピードが遅いため暗くみられがち。元気があるように思われたい。
- 協調性をもって問題解決に導く力。
- 意志の強さと、周囲の人への思いやり。
- スーツを着ると実年齢より老けてみられる。できれば若くみられたい。
現在は、広告の制作会社ディレクター。 これまでの経験を生かし、同業界・同職種への転職を希望。
ブルーストライプのクレリックシャツに同系色のレジメンタイを合わせて、Vゾーンに華やかさと清潔感を。同系色でまとめるコーディネートは、洗練された雰囲気となり、逆に色数が多いとカジュアルダウンになる。
タイアップはアシスタントの大塚さんにお任せ。プレーンノットが基本。
シルエットはスリムなタイプにして、スマートさを強調。
セレクトしたのは、シャドーストライプの濃紺スーツ。紺色は知的・責任感・さわやかなイメージを与えるカラー。さらに今回は、光沢のある素材でクリエイティビティーと大人のビジネスパーソンの雰囲気を演出。
シューズはドレスコードの高いストレートチップに。オーソドックスなのは黒だが、今回はクリエイティブ系職種ということもあり、中間トーンの茶色を選んだ。ただし、明る過ぎるとカジュアルになってしまうので要注意。
既製品の場合は、体形によってはジャストフィットしないことも。その際は、ジャケットの肩周りのサイズを合わせ、次に身幅を合わせて丈を修正する。丈の修正ができない場合には、着丈を基準にして選び、袖やパンツなどのサイズを直すように。大きめのサイジングは体と服が常にズレるため、スーツが傷む原因となる。
いざ、面接会場へ!
面接中はジャケットのボタンをかけるのを忘れずに!
ポケットチーフは、シャツもしくはネクタイの一色から選ぶのがポイント。さわやかさを出すため、ヘアスタイルはさっぱり感のあるショートに。前髪を下ろせば週末のカジュアルダウンにも対応できる。
ポケットチーフの挿し方は、『TVホールドの変形バージョン』。
- スーツ
流行のスタイルを取り入れるときは、ベーシックなカラーと組み合わせて派手にならないように! - Vゾーン
白→ ブルー → グレーのグラデーションは、都会的な印象を与える - サイジング
袖口からのぞく白シャツは、引き締め効果あり。ジャケットの袖丈はジャストに! - シューズ
ネイビー + ブラウン = クリエイティブ感を演出 - ヘア
ボリュームがある人は、もみあげを少し長めにすることでシルエットがすっきり
(問)03-5363-6021
- 岩崎
- 応接室に入った瞬間、ネクタイのブルーが目に飛び込んできたんです。清潔さを感じましたね。
- 須田
- 派手な服装はNGだけど、控えめな光沢感は上品さとセンスの良さを感じたな。クリエイティブ職には大切なことだよね。
- 岩崎
- 面接はテーブルを挟んで行うことが多いので、特にVゾーンのコーディネートは大切だと思います。
- 須田
- 短い時間だったけど、まじめでしっかりしている印象を受けたな。
- 岩崎
- 誠実な雰囲気が伝わりましたよね。
コーチングで相手の強みや内面にスポットを当てる個人向けスタイリストサービスを展開。また、IT企業や教育系大手企業など、多数の法人や団体へファッション研修を行い、個人だけでなく企業イメージの活性化にも注力している。著書に『男の外見(ヴィジュアル)コーチング』(PHP研究所)がある。
<スタリング秘話>
今回、ブルー系の配色でコーディネートしたのには理由があります。実は色彩心理において、ブルー系は冷静さを表す色なんです。日本人が最も好きだともいわれています。第一印象が重要な面接時の服装には、好感度の高い色をセレクトすることが大切です。