中国政治改革で３分野重要  温首相、民主化の道筋言及

　【北京２８日共同】中国の温家宝首相は２８日放送された米ＣＮＮテレビのインタビューで、中国は今後、経済改革と同時に政治改革を進める必要があるとした上で、政治改革の中では、独立した司法制度の確立など特に３つの分野の進展が重要との認識を示した。

　首相は司法の独立のほかに（１）民主選挙制度の漸進的な発展（２）政府への監督機能の強化と政府の透明性の向上－を挙げた。中国指導者が海外メディアに民主化の道筋を語るのは珍しい。首相はただ、２５年以内に複数候補者による国政選挙実施の可能性を聞かれ「２５年先の予測は難しい」と述べるにとどまった。

　チベット問題については、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ１４世側がチベット自治区と周辺地域を含めた「大チベット地域」の実質的な独立を求めており「この地域は中国の面積の４分の１に達する」と指摘、対話の進展のためにはダライ・ラマ側がこの構想を捨てる必要があるとの考えを示した。