2008年9月26日

ＧＭのパット（ギリック）から、ランチのお誘いを受けて行って来ました。
気軽におしゃべり、なのかと思いきや、アシスタントＧＭや、他のフロントの
スタッフがずらり。しかも全員が起立してのお出迎えです。
「シーズンももう終わるけど、ちゃんと話す機会がなかったから・・・」
「なかなか出場機会を与えてあげられなかったことを、本当にすまなく思ってる」
「でも、フィリーズは貢献に対して、感謝しているということを伝えたかった」

一番忙しい時期に、端役に対して気遣いができる、
フィリーズはそんなチームです。

（勝ったら、俺がこのチームにいたから、と胸を張ったらいいやんか）
（負けたら、俺を使わんからやと思ったらいいやんか）

今日勝って、マジックは１。明日メッツが負ければ、うちが負けても
優勝が決まります。しかしやっぱり最後は勝って優勝したいもの。
こういった雰囲気が盛り上がるにつれて、これまでのもやもやが、
興奮に紛れてどんどん薄れていくのを感じています。

ペンシルベニア州フィラデルフィアにて　田口壮　

2008年9月25日

オフのため、今日のメールはお休みにします。

ペンシルベニア州フィラデルフィアにて　田口壮　

2008年9月24日

爆弾騒ぎがありました。
試合前の練習中に、外野のあたりがざわざわし始めたと思ったら、
すでに入場していたお客さんが、全員外に出されてしまったのです。
「何？何かあったの？」
「怪しい箱が置いてあったんだって」
「ふううん」

しかし、選手には避難勧告はなく、みな、ほとんど気にせずバッティング練習を
続けています。
「怪しい箱かあ」
「爆発物かもねー」

テロリストたちの攻撃目標ＮＯ１国家・アメリカ。
それだけに、「怪しい箱が見つかった」「不審な粉が送りつけられた」という
話は、あまり珍しいものでもなく、受け止めるほうの感覚も麻痺しているのでしょうか？
結局、警察や爆発処理班が大騒ぎをしたあげく、
開かれた箱の中身は大量の「ホットドッグ」。
パンにはさんで食べる、あのソーセージの親玉でした。

アメリカのスポーツ観戦に欠かせないものに、「テールゲイト」というイベントがあります。
球場には入らず、そのかわり、歓声が届く駐車場などで臨場感を味わいながら
バーベキューをする、という、ピクニックのようなもの。ＳＵＶ車などの後部を開け放ち、
そこを椅子代わりにして飲んだり食べたりするのです。おそらくそのホットドッグは、
テールゲートのために用意されたに違いありません。今夜駐車場で、ホットドッグなしの
宴会をこそこそ続けている人々が、たぶんお騒がせの犯人・・・だったことでしょう。

びびりの僕は、避難勧告が出ないこと、他の選手がまったく気にしていないことを
不安に思いつつ、なるべくフィールドから出ないように心がけていました。
クラブハウスなどの建物に入ってしまうと、なんだか吹っ飛ばされそうで怖い。
でも、広いフィールド内のどこかにいれば、きっと助かる、そんな気がしていたのです。
だからでしょうか、身体は外野守備練習をしつつも、心は「より安全そうな」
真ん中のマウンドへ、マウンドへと向かってしまい、いつもより浅めに守っていた・・・
かもしれません。

ペンシルベニア州フィラデルフィアにて　田口壮　

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