9月に入り、さすがに朝晩涼しさを感じるようになりました。皆様には暑い夏を元気に乗り越えられたことと思います。9月12日からは臨時国会が開かれることになりました。民主党は代表選挙が終わり、新しい陣容が決まるまでは国会審議に応じないと相変わらずのわがままぶりです。今秋も解散総選挙に持ち込むために何でも反対の政局中心、国民不在の国会対策に終始するのでしょうか。私は引き続き予算委員会の筆頭理事として舞台回しに汗をかく事になりました。又、党の文教制度調査会長の仕事も続けていきます。
さて、6月21日に通常国会が終わって2ヵ月半、地元を始め日本の各地を回って来ましたが、日本列島の末端に行くほど、少子高齢化、過疎化が進んでおり、日本は一体どうなっていくのだろうかと不安が募ってきます。そして人々の暮らしもだんだん苦しくなり、何と言っても将来に対して明るい希望が見出せないことに問題があると感じました。こういう時こそ政治の出番だという思いが強くなっています。地元宮崎でも建設業最大手の志多組が民事再生法の申請を行い、関係者の中に動揺が広がっています。いち早くセーフティーネットの網を張り、影響を受ける関連企業の支援体制を整えましたが、問題は融資を受けても返済のめどが立たないということです。公共事業の削減ももう限界です。一方で、入札改革により、運よく落札しても赤字になるという事態を招いており、企業にとっては死活問題ですが、そんなことがあってはなりませんが、手抜き工事が行われれば災害が起こった時に被害を受けるのは一般国民です。
改革は進めなければなりませんが、行き過ぎた改革には調整が必要で、これは小泉改革にも言えることだと思います。臨時国会では、燃油高騰等で窮地に立つ日本経済と国民生活を救うために大規模な補正予算を組むことになりました。私はこの国家的危機を乗り越えなければ明日の日本はない。財源を掻き集めても緊急対策を行うべしと主張しました。又、私は10年前に実施された定率減税に対しては、景気対策にもならないし、廃止する時のことを考えると反対だと主張しましたが、今回はガソリンや物価の高騰で苦しんでいる人たちの為に政府は定額減税を実施すべきだと考えています。2011年にプライマリーバランスを回復するという財政再建計画を2、3年先送りしてでも、当面は経済再建、国民生活の再建を優先すべきです。福田総理の父上福田赳夫総理が昭和48年の第一次オイルショックによる狂乱物価を退治するために全治3年、自分に時間をくれと言われて、大蔵大臣に就任された時のことを思い出します。
インド洋に於ける海上自衛隊の給油活動について民主党は反対、友党公明党も消極的なのは心配です。先般もソマリア沖で日本やフランスの船舶が海賊に拉致されました。救出に向ったのはインド洋に展開する多国籍軍でした。公海と言えども世界の海は安全とは限りません。特に中東から原油を日本に運ぶシーレーンは日本にとって大動脈とも言えます。これを守っている多国籍軍に給油する活動は、武力を使えない日本にとって可能な、やらなければならない国際平和活動であり、日本の安全にも繋がることを考えなければなりません。平和を求める世界の動きに背を向け、内向きな政治に陥っていては日本の尊厳どころか生存すらもおぼつかなくなってしまいます。
拉致問題も膠着状態です。先の日朝協議で合意したはずの拉致問題の再調査について、北朝鮮から何の連絡もありません。権限を与えられていない調査委員会を立ち上げても意味はなく、しっかりとした再調査を開始することが大事です。まして、調査委員会が立ち上がったから、即制裁を解除するということにはならないはずです。そもそも、北朝鮮は拉致した日本人をしっかり監視しているはずであり、再調査の必要などないのです。アメリカさえも相手にしたたかな外交を展開している北朝鮮です。日本としてもしっかりとした体勢と強い決意でもって対処しないと、北朝鮮に引っかき回されるだけです。
4月に行われた第2回目の全国学力調査結果が8月末に公表されました。昨年より2ヶ月も早く公表し、残された年度間の授業内容の改善に活用できるようになった点は評価されると思います。公表結果を一覧すると、昨年に引き続き、秋田県や福井県などが上位を占め、沖縄県、北海道、大阪府、大分県などが下位を占めるという構図は変わっていません。特に私が強調したいのは、今問題になっている大分県を始め学力の低い県は日教組の加入率が高く影響力の強い県であるということです。資源高騰で、私達は資源小国日本の悲哀をひしひしと感じます。人材しか日本には資源がありません。少子化で若者の数が減っています。将来とも、日本が経済的に発展し、しっかりした社会を維持していくためには、しっかりした学力、体力と充実した気力と日本人としての道義をきちんと身に着けた日本人をたくさん輩出することです。その点で地方に行くと先生の数が生徒よりも多いような小規模校が増えています。一つの教室を学年別に分け、子供たちが後ろ向きになって授業を受けているような複式学級もあります。これは教育の機会均等にも反すると思います。子供たちに社会性と競争性を身に付けさせ、社会に出てから幸せな人生を歩ませる為にも、適正規模の学校が必要なのではないでしょうか。今度自民党内に「学校規模の適正化小委員会」を設置します。
先週、宮崎県から大分県の蒲江まで行ってきました。行きは国道338号線、帰りは県道122号線を通りました。運転初心者では怖くなるような、狭い曲がりくねった道でとても国道とは言えず、酷道だと皆で話したとこでした。県境に「宗太郎峠」という大変な難所があるとは言え、日本国内に隣県とのアクセスがこんなに途絶されたようなところがあるとは信じられない思いでした。中央のマスコミは地方の道路建設は無駄遣いであると言わんばかりの論調ですが、せめて日本中を繋ぐ幹線道路だけは一日も早く完成させなければならないという思いを新たにしたことでした。
|