【ワシントン斉藤信宏】グリーンスパン前米連邦準備制度理事会(FRB)議長は7月31日、米CNBCテレビの番組に出演し、低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)問題に伴う金融市場の混乱について「100年に1度起こるかどうかの深刻な金融危機だ」と述べた。そのうえで、前議長は「住宅市場は底入れと呼ぶにはほど遠く、金融システムと住宅市場の安定化に向けて全力で取り組むべきだ」との考えを示した。
米景気の現状については「景気後退を示すデータはまだ確認されていない」としつつ、後退局面入りする可能性について「引き続き五分五分と見ている」と述べた。
グリーンスパン氏の「100年に1度の危機」発言で、ニューヨーク株式市場のダウ平均は取引終了間際にかけての約30分で100ドル超も下落した。
毎日新聞 2008年8月1日 10時29分(最終更新 8月1日 10時42分)