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中国産食品:調味料など、国産に変身し識別困難(下)

◆おやつも全て中国産?

 中国産の食材で作られた食品は子供たちが好む駄菓子にまで浸透している。

 ソウル市東大門区の菓子店の前には100ウォン(約9円)硬貨を入れ、スイッチを回すとあめやチョコレート、コーヒー味のピーナッツが出てくる自動販売機が3台ある。業者が自販機を直接設置し、売り上げの20%程度を菓子店に支払う仕組みだ。

 業者によると、コーヒー味のピーナッツは中国産、あめやガムはカナダ産、チョコレートだけが国産だという。コーヒー味のピーナッツは1袋(2キロ)が5200ウォン(約480円)で、利益率は30‐50%しかなく、国産を使うことはあり得ないという。

 道端で子供たちが買う焼き鳥も同じだ。ソウル市の鍾路一帯の露店では焼き鳥を1500ウォン(約140円)で売っている。焼き鳥用の鶏肉加工品を供給する釜山の中小企業に問い合わせたところ、原料は中国産だという。

 ソウル市九老区の小学校前にある個人経営の軽食店では「国産」と表示した焼き鳥が700ウォン(約60円)で売られていた。1500ウォンでも中国産なのに、700ウォンの国産などあり得るのか。ソウル市中区新堂洞で焼き鳥用の鶏肉加工品を扱う企業の社長は「市中で売られている焼き鳥で国産と書かれているものは99%どころか100%うそだ。国産のニワトリで卸売価格を1000ウォン(約90円)未満に抑えるのは絶対不可能だ」と断言した。

 店頭に並ぶのり巻きも同様だ。のり巻きの材料の米、たくあん、ゴマ、ゴマ油は大半が中国産だ。ソウル市東大門区にある軽食店の店主は「国産しか使っていない」と話した。この店舗に納品している卸売業者に聞いたところ、たくあんは国産が3キロで3000ウォン(約270円)、中国産は半分の1500ウォン前後で取引されているという。

 卸売業者の経営者はこの軽食店に納品している材料の原産地を明らかにはしなかったが、「2000ウォン(約180円)程度でのり巻きを売ろうとすれば、国産のたくあんは使えない」と語った。

 保健福祉家族部の食品衛生法施行令によると、中国産米を炊いて使用する飲食店は主原料の原産地表示が義務付けられている。米飯は原産地表示が必要だが、原形をとどめないかゆ、もち炒め、米製の麺、シッケ(うるち米を使ったデザートの一種)などは表示義務がない。のり巻きは原産地表示が必要だが、26日に東大門区など6地区の軽食店を回った結果、のり巻きの原産地表示を行っている店は1カ所もなかった。

特別取材チーム

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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