アントレプレナー

2006 第6回 Entrepreneur Of The Year Japan

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佐藤英児氏
電子部品等の製造プロセスに革新を起こす新しい価値を創造し具現化する企業“ふたつ先の未来を”

設立年月日:1992年6月
URL:http://www.k-produce.co.jp


プロフィール

1987年
高校卒業後ツインバード工業(株)入社
1989年
長岡へ戻る必要があり(株)丸栄機械製作所入社
1992年
同社退職
この2社の勤務により、設計、購買、製造、品質管理、生産技術開発、顧客クレイム対応など一連の製造業の業務を経験し、起業のベースを築く

起業に至った動機

私が製造業で起業しようと漠然と思いはじめたのは、小学3年生当時、父親が家の軒先でもちを入れると自動的に串に刺さった団子が出来上がる機械を作っているのを見ていたことがきっかけです。その機械でできた団子をほおばりながら、「ものをつくるって楽しいな」と、そして「将来は機械をつくろう」と子供心に思いました。それ以来、製造業で起業しようという夢を持つようになり、一刻も早く社会に出て実務を経験し起業したいと思うようになりました。

会社の沿革と事業の変遷

1992年6月
新潟県長岡市に(有)プロデュース設立
1993年5月
カスタマイズ事業の設計業務を受託開始
1996年4月
商号を「(株)プロデュース」に変更
1996年4月
チップ部品の電極塗布装置の開発・製造(3Dアプリケーション事業)開始
2001年12月
ISO9001の認証取得
2002年6月
チップ部品の外部電極塗布装置の販売開始
2003年7月
東京支社を開設
2003年12月
ファンクションアナライズ事業の受託開始
2003年12月
新潟県長岡市にて新たに長岡工場の稼動を開始
2004年5月
長野県松本市にて新たに松本工場の稼動を開始
2005年9月
本社所在地を長岡工場へ移転
2005年12月
JASDAQに株式を上場
2006年9月
新潟県見附市にて新たに見附工場の稼動を開始

事業概要(製品・サービス・技術の内容と特徴)

当社は、従来の工業界の製造プロセスの常識を覆すような独自開発の技術や工法に基づいた装置開発、製造、販売およびコンサルティングを行っております。具体的には電子部品や電子デバイスなどに液体を立体で薄膜・厚盛・微細・広範囲と自在に付着させる技術をベースとした「3Dアプリケーション(塗布)事業」と、電子デバイス等を独自のアルゴリズムにより高速かつ高精度に検査する特殊な機能分析技術に基づく「ファンクションアナライズ事業」により、時代の急速な技術要求と変化に応えています。また、時代の変化と自社技術の方向性確認のためのアンテナ事業として、ユーザー個々のニーズに合わせた装置の開発、製造および販売をおこなうカスタマイズ事業も展開しております。当社の技術は、今や高性能電子部品の製造に不可欠な技術となっており、それらは最新のデジタル情報家電から自動車に至るさまざまな分野に横展開し、組み込まれています。当社は、すぐに実現される「ひとつ先の未来」ではなく、「ふたつ先の未来」に役立つ製品づくりに、技術で貢献していくことを目指しています。

My Entrepreneurship

私が会社を興すきっかけとなったのは、幼いころ父親が家で機械を作っている様子を見て、漠然と「ものをつくる」ということに魅力を感じたことでした。それからプロデュースという会社を興し、現在の姿まで成長することができましたが、その要因としては、幸運も多くありましたが、私の心構えとして、事実を謙虚に受け止め、猛烈に反省し、忠告や助言に耳を傾ける姿勢を常に持っていたと思います。このことで会社も私も成長することができたと思っています。当社のロゴ「ふたつ先の未来を」に私たちの夢と志が込められています。今や技術の進化から次々と新しい製品が創り出されています。目の前のニーズである「ひとつ先の未来」はあっという間に実現されています。私たちはその先にある「ふたつ先」の夢の実現に取り組みたいと考えています。それは単なる便利さや効率の追求だけではなく、人類や地球を考え、人間としての尊厳にも調和した夢の製品を世に送り出していくことです。それができれば、私たち自身が社会に必要とされ続けていけると考えています。


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