2008年9月27日 10時9分更新
文化庁は26日、ユネスコの世界遺産への登録を推薦する新たな文化財の候補を決めましたが県内から提案されていた、閑谷学校などの文化財は今回の推薦からは漏れました。
これは、26日開かれた文化庁の文化審議会の分科会で決まったものです。
世界遺産へ登録するための候補は、文化審議会が全国の自治体からの提案について調査・検討をして決めており、今回は32件の中から大阪の「百舌鳥・古市古墳群」などあわせて5件が選ばれました。
岡山県からは国内最古の庶民の学校とされる閑谷学校や関連施設、それに後楽園や土木施設など岡山藩の重臣、津田永忠が監督して築いた建物や施設が、江戸時代の文化や技術が伺える遺産として提案されていました。
これについて審議会は、閑谷学校と関連施設については再度調査を行うことで世界遺産への推薦の可能性は残すとしましたが、そのほかの土木施設などは内容を大幅に見直す必要があるとして、候補には選びませんでした。
県教育委員会は「厳しい結果となったが、文化財の価値は変わらない。閑谷学校については、将来、候補となる可能性が残されており、課題を整理して調査を進めたい」としています。