2008年 9月 26日
香川県の病院や教育施設でも汚染米加工食品
汚染米問題の波紋が広がっています。香川県内の教育施設や病院でも、カビで汚染された米が使われた疑いのある加工食品が、食事で提供されていた事が、わかりました。県教育委員会によりますと、新たに使用が確認されたのは高松市の研修施設屋島少年自然の家です。2003年10月1日以降約3年半の間に宿泊した小・中学生など6224人分の食事に、東京のすぐる食品が汚染米で作ったでんぷんを使って製造した厚焼き玉子を提供していました。また、丸亀市や綾川町など1市3町の公立保育園12ヵ所の給食でも、問題の玉子加工食品が提供されていたと、市や町から報告があったということです。提供数はまだわかっていません。また、香川県立の中央病院と丸亀病院でも2005年8月から去年11月まで、入院患者の食事として約1万1100食分、問題のだし巻き玉子などが提供されていました。いずれもこれまでに、健康被害の報告は入っていないということです。

世界遺産国内候補ならず
世界文化遺産への登録を目指す国内候補が決まりました。岡山県が提案していた「津田永忠の土木遺産」と香川県の「四国遍路」はともに候補から外れました。世界遺産の暫定リストに選ばれたのは全国の自治体から提案があった32件の内、「金と銀の島・佐渡」など5件です。岡山県は江戸時代の岡山藩士、津田永忠が手がけた備前市の閑谷学校など14の文化財や土木遺産を提案していました。審議の結果は「価値の証明が不十分で暫定リストに入るのは難しい」という厳しい評価でしたが閑谷学校については近代の教育遺産として他の同様の遺産と組み合わせることで将来的にはリスト入りの可能性があると位置づけられました。一方、香川県が提案した四国八十八カ所の霊場と遍路道は暫定リストからは外れたものの文化財の保護など取り組みを更に進めれば将来的にリスト入りする可能性があるとの高い評価を受けました。

自民党岡山県議団が国民文化祭開催を了承
岡山県の財政危機宣言を受けて見直しの声があがっていた国民文化祭について県議会の最大会派の自民党は26日、実施に賛成する事を決めました。これは26日開かれた自民党の議員総会で決まったものです。出席した議員からは「改革を達成したあとでやればよいのではないか」「文化・伝統は県民の誇りに関わる部分で予算を削減してでもやるべき」など賛否両論の意見が出されました。話し合いの結果、結論は四役に一任され、最終的に実施に賛成する事を決めました。また、「民主・県民」「共産」「公明」の各会派もおおむね実施に賛成の意向を示しています。国民文化祭を巡っては、県の危機的な財政状況を受けて実施を疑問視する声が上がっていました。県では先月まとめた財政構造改革の素案で事業費を半分以下に削減する方針を打ち出しています。

横領のIT関連企業元社長に実刑判決
会社の資本金など約1億3400万円を着服したとして、業務上横領の罪に問われているIT関連企業元社長の男に高松地方裁判所は懲役5年の実刑判決を言い渡しました。判決を受けたのは高松市の携帯電話の動画サイト運営会社で去年12月に解散した「モビスタ」の元社長、上原政二被告です。判決によりますと2005年6月と9月にモビスタの銀行口座から会社の資本金1億2800万円を引き出して着服したほか、東京の別の会社の社長だった去年11月に、この会社の銀行口座から560万円を引き出し、着服したものです。着服した金は株式投資につぎこんだほか、生活費に充てていました。高松地裁で開かれた26日の判決公判で大野洋裁判官は「横領が発覚しないよう架空取引をでっち上げるなど犯行は悪質だが、一部を弁済し反省している」などどして懲役6年の求刑に対し、懲役5年の実刑判決を言い渡しました。

津山産小麦を使った新商品の試食会
津山市で地元の小麦を使った麺やお菓子が開発され試食会が開かれました。試作されたのはうどんや和菓子、ケーキなど4種類です。津山市の農家で作るグループ紫竹カントリーでは、安心・安全な地元の小麦で特産品を作ろうと3年前から試験栽培を始めました。試作品は、今年6月に収穫した小麦を使って地元の製麺業者や菓子店が作ったもので、試食会では、関係者が食感や風味などを細かくチエックしました。グループではこれらの試作品を広く知ってもらうため、11月に津山市で開かれる食のイベントで市民に試食してもらい、商品化につなげていきたいとしています。

津山市の美作滝尾駅舎が有形文化財登録へ
昭和初期に建てられ、映画「男はつらいよ」のロケも行われた、JR因美線の美作滝尾駅の駅舎が国の有形文化財に登録されることになりました。津山市のJR因美線、美作滝尾駅の駅舎は木造平屋建て、切り妻屋根の瓦ぶきで昭和3年に建てられました。木製の改札口や窓口カウンターなど内部はほとんど手を加えられておらず、昭和初期の小さな駅舎のたたずまいが色濃く残っています。また、この駅舎は山田洋次監督の映画、「男はつらいよ」の撮影が行われたことでも知られています。有形文化財は建設から50年以上たち、歴史的な景観に貢献している建物から選ばれていて、これで岡山県内の有形文化財登録は63カ所、167件になります。

香川用水取水制限、カット率削減へ
吉野川水系水利用連絡協議会は26日、香川用水で行われている取水制限のカット率を見直す事を正式決定しました。来月以降、早明浦ダムから香川用水に供給される水の量が減るため、現状の60%カットを続けた場合、生活への影響が大きいため今後、需要の減る農業用水を生活用水に回すことで、カット率を30%まで緩和し現在の供給量を確保します。早明浦ダムの貯水率は26日、午後5時現在、9.4%でこのまま雨が降らなければ来月14日ごろに再び0%になります。

天満屋岡山店で江戸・浅草まつり
東京の下町で古くから愛されている味と技を紹介する「江戸・浅草まつり」が26日から岡山市のデパートで開かれています。会場には、東京の浅草や築地で代々、のれんを守り続けている食品や伝統工芸品の店など52店舗が軒を連ね、朝から多くの買い物客でにぎわっています。東京・日本橋にある創業250年の親子丼の店「玉ひで」は、東京でも毎日、1時間以上の行列ができる人気店で今回、初めての出店です。他にも包丁とぎやブラシ作りなど普段見ることのできない職人の技も披露され、訪れた人たちの目を楽しませていました。「江戸・浅草まつり」は岡山市の天満屋岡山店で来月5日まで開かれています。

半田山植物園でシュウメイギク見ごろ
岡山市の半田山植物園で秋の花シュウメイギクが見ごろを迎えています。秋に明るい菊と書いて秋明菊と読みますが、実はキク科ではなくキンポウゲ科の植物です。見た目が菊に似ていることからこの名前がついたと言われています。岡山市の半田山植物園では約1000株のシュウメイギクが植えられていて、白やピンクのさわやかな花をつけています。シュウメイギクはお茶席に生けられるなど昔から親しまれてきた花ですが、半田山植物園によりますとここ数年開花の時期が早まっていて今年は先月下旬から咲き始めたということです。秋の七草の一つキキョウと咲きそろい、涼しげな風情をかもし出しています。シュウメイギクは来月上旬まで楽しめるということです。

香川県立ミュージアムで昔の道具展
ひと昔前まで生活の中で使われていた道具を紹介する展示会が高松市の香川県立ミュージアムで開かれています。この展示会は、昔の人たちが使っていた道具や生活の知恵を通して環境問題や物を大切にすることを考えてもらおうと開かれているものです。漁師の仕事着ドンザは、元の布地がわからないほど手織木綿のはぎれを継ぎはぎしていて着物への強い愛着が感じられます。このほか木の素材や形などを生かし手作りした道具なども展示され当時の人たちの生活の知恵が感じられます。この展示会は高松市の香川県立ミュージアムで11月16日まで開かれています。