【ニューヨーク=田伏潤】麻生首相は25日夜(日本時間26日午前)、国連総会での演説後、記者団に対し、集団的自衛権の行使について「基本的には(憲法の)解釈を変えるべきものだと、これまでずっと同じことを言っている」と語った。憲法の解釈を変更して、集団的自衛権の行使を容認できるようにすべきだとの持論を説明したものだ。
ただ、首相は「集団的自衛権の解釈を今すぐ直ちに変える必要はないと思う」とも述べ、当面は政府見解を変更しない方針も示した。
集団的自衛権の行使をめぐっては、安倍元首相が置いた「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(座長・柳井俊二元駐米大使)が憲法解釈の変更を福田前内閣に求めたが、棚上げされていた。衆院選の結果次第で、再び焦点となる可能性もある。
一方、報道各社の世論調査で、麻生内閣の支持率が5割を切っていることについて、首相は「仕事をしたうえでの評価でないと、見た目だけでどうのこうの言われてもあまり興味ない」と述べた。