民主党は25日、次期衆院選に勝利し政権交代した場合に09年度から実行する政策として、消えた年金記録を救済する国家プロジェクトや子ども手当の創設、高速道路無料化など計7兆円前後を衆院選マニフェストに盛り込む方針を固めた。
小沢一郎代表は21日の臨時党大会後の記者会見で、マニフェストの基本政策について、財源を国の純支出の約1割に当たる22兆円とし、(1)09年度予算に盛り込む(2)次期通常国会で関連法案を成立させて2年以内に実行(3)次の次の衆院選がある4年後までに段階的に実行−−の3段階に分けて実現すると宣言。優先的に実行する政策として▽高速道路の無料化▽農業者戸別所得補償▽子ども手当創設−−の三つを挙げた。
25日までの党政調の調整で固まった09年度予算で実行する政策は、▽子ども手当(4.8兆円)の一部を開始▽高速道路無料化(1.5兆円)のうち地方高速道の0.8兆円前後の無料化を実施▽ガソリンなど揮発油税の暫定税率(2.6兆円)も廃止−−など。
「2年以内」の第2段階は、医療保険制度の一元化▽医師不足対策などの医療改革(2兆〜3兆円)▽農業者戸別所得補償(1兆円)の一部開始−−などで第1段階と合わせて計約16兆円を見込む。
「4年後」の最終段階には、これらに加え年金基礎(最低保障)部分に公費を投入する年金一元化(5.8兆円)を実施。3段階で合計約22兆円の経費がかかる予定だ。【小山由宇】
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