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金総書記重病説:北で緊急事態が発生した場合(1/5)

「金正日後」に韓国はどうするべきか

 北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記(66)の健康悪化が確認されて以降、北朝鮮で起こり得る変動のシナリオの中で最も懸念されるのは、金総書記の生死とは関係なく、さまざまな要因によって北朝鮮の体制が崩壊し無政府状態になることだ。統一研究院の徐載鎮(ソ・ジェジン)院長は「北朝鮮の体制が崩壊すれば、統一に向けたプロセスが実質的に始まる」と述べた。「その日は雷が落ちるように突然やってくるだろう。そのため、今すぐに準備を始めなければならない」(ホ・ナムソン国防大名誉教授)という指摘もある。

◆体制崩壊のシナリオ

 金総書記が死去あるいは意識がなくなった状態で、軍部がクーデターを起こす可能性がまず考えられる。「核兵器を保有し、米国と対決する極端な冒険主義へと進む可能性がある一方、改革的なクーデターを起こす可能性もある」(高麗大の柳浩烈〈ユ・ホヨル〉教授)というわけだ。

 一方、食糧難や人権弾圧がそのまま続き、住民による暴動が起こる可能性もある(世宗研究所の宋大晟〈ソン・デソン〉研究員)。現在、北朝鮮の住民たちの忠誠度は、1994年に金日成(キム・イルソン)主席が死去した当時とは比べものにならないほど低いとみられる(東国大のキム・ヨンヒョン教授)ためだ。

 金総書記の後継体制が不安定になれば権力闘争が発生し、政権の崩壊から体制崩壊へとつながり、また配給体制が完全に崩壊することにより、軍や住民が動揺して無政府状態になる可能性もある(宋大晟研究員)。

安勇炫(アン・ヨンヒョン)記者

任敏赫(イム・ミンヒョク)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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