市川よみうり


最終更新日:2008年9月5日
《次の更新予定日:9月12日》

浦安市から交通事故をなくせ!

住民と事業者が連携へ

     

 浦安鉄鋼団地協同組合が同市内での交通事故を減らそうと、地域住民団体と連携した。安全な富岡交差点へ!市民連絡会と協力して、組合員や出入り業者に法定速度を守ることを改めて注意喚起するとともに、道路改良などの要請でも協力し合う。

 同団地には、日に千〜千五百台のトラックが出入りし、組合事業者の乗用車も約千台あるとみられている。同組合は、事業者を対象とした年二回の交通安全講習や週一回の交通安全パトロールを行っているほか、一昨年からは標語コンクール、昨年からはポスターコンクールを実施。交通安全への啓発文書は年に二〜三回、事業者の本社も含めて送付し、安全に配慮した事故のない業務を訴えている。

 同組合は先月二十日、同市民連絡会が製作、配布している啓発ステッカー「SOFT DRIVE 〜法定速度を守り隊」を五千枚購入し、組合の二百五十事業者に二十枚ずつ配布した。同組合の交通対策委員会委員長名で要請文書を出し、「法定速度を守るソフトドライブを鉄鋼団地の取り組みとしたい」とする。

 松田中同委員長は「交通事故防止は事業者側としても重要な問題。市民が率先する取り組みにぜひ協力したい」という。事故防止に向けて検討を進めてきた両者は、これを機に連携を強める。松田委員長は「これまでは団地内を対象に対応してきたが、これからは周囲と手を携えて、団地内外について対策をとっていきたい」とし、昨年起きた地元小学生の交通死亡事故の現場も含め、団地周辺の道路環境の改良などの要請でも、協力して取り組んでいく方針。

 同市民連絡会の渡辺伸子代表は、「市や警察が協力してくれている市民活動に、民間の協力が得られてありがたい。ここ数年で死亡事故が何件も起きている。地域でまとまって事故の防止に取り組んでいきたい」とし、市民一人ひとりの協力も求めている。


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上流と下流の街が交流

群馬・高崎市倉渕の児童が浦安で環境学習

 河川の上流と下流の街の交流―。先月二十一日から二十二日まで、群馬県高崎市倉渕の四年生児童三十二人が浦安市を訪れ、利根川水系の河川の変化や河川が結ぶ街の違いを学んでいた。

 「浦安市民の森」を旧倉渕町時代に設ける協定を結んだ両市。旧倉渕町の三校(市立倉渕東小、同倉渕中央小、同倉渕川浦小)が合同で、総合的な学習の時間の環境学習の一環として来市した。各校は、「水」をテーマにした倉渕の生き物と下流の関わり、「地球にやさしい人になろう」と題したゴミと水の調査、「植物、動物を調べよう」を掲げた地域ごとの生き物の違いなどを学んでいる。

 児童たちは、浦安市立郷土博物館で河川の堆積物と埋め立てでできた浦安の土地や自然の恵み豊富な三番瀬などについて学んだ後、釣り船に乗って江戸川から三番瀬に出て釣りを楽しみ、翌日は旧江戸川や葛西臨海公園水族館を見学した。

 浦安市の黒田江美子教育長は「浦安を見ることで、自分の街・倉渕を深く考え、もっといい街になるように頑張ってほしい」と児童を出迎え、同博物館の学芸員は「ノリと貝の値段は浦安で決まる―といわれた時期がある浦安は、山から流れ出た栄養がないと人間や海の生き物の暮らしは成り立たなかった。みなさんの倉渕とは無関係なところではない」と、お互いの街の関係性を説いた。河川の堆積物でできた元々の浦安の地が現在の四分の一の広さだと聞いた児童や教師は、感嘆の声を上げていた。

 浦安市民も地元の海に出ることはまれな乗船体験で、潮風に当たりながら川から海へと開けていく様子と、鳥や魚などの生き物に目を奪われていた児童は、船上で業務や遊びに興じる人たちが現れるごとに大きく手を振ってはしゃいでいたが、「ゴミばっかじゃん。きったねー。倉渕はもっと澄んでいてきれいだよ。臭ーい」とこぼしていた。ハゼ釣りでは「ロープだっていいから釣りたいもん」と流れるロープに釣り針をかけようとするほどの“オケラ”で、この日釣れたのはビニール袋とアマモの二つだけだった。

 テーマパークではない浦安を訪れた児童は、「自然がぜんぜんない。ビルばっかりで木がない。サッカーもするけど、浦安じゃムシ採りや木の実拾いはできないね」と、自分たちが普段している遊びができないことを感じ取っていた。


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来年も鳴いてね

里見公園にスズムシ1万5000匹放す

 市川市緑の基金は同市里見公園で先月二十九日、スズムシの自然孵(ふ)化を目的に、先日の配布事業で配り切れなかった約一万五千匹を園内梅林の中に放した。

 当日は、今年度初代スズムシ博士に認定された市立国府台小一年・佐々木岳利君と同平田小四年・平原拓実君も参加。ぐずついたあいにくの空模様の中、虫かごの中から大事そうに取り出したスズムシたちに「ちゃんとエサを食べるんだぞ」などと声をかけながら順々に放していった。

 当初は国府台緑地で行う予定だったが、同公園内の方が職員の管理が行き届くため実施場所を変更。同基金は「来年には園内がスズムシの音色でいっぱいになれば」と期待を膨らませている。

 今年のスズムシの音色を楽しめるのは九月末まで。同基金理事の新井光弘さんは「長い冬を越えて孵化に成功した暁(あかつき)には、涼しげな音色を楽しみながらビールを飲んだり、ソフトクリームを食べたり出来るようにしたい」と、成功を夢見ていた。


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