【上海=西村大輔】有害物質メラミンが混入していた「三鹿集団」製の乳児用粉ミルクを飲んでいた中国浙江省・杭州野生動物園のオランウータン2匹とライオン1匹に腎臓結石の初期症状が見られることがわかった。中国紙・青年時報が伝えた。
症状が出たのは、1歳3カ月のメスと3歳のオスのきょうだいオランウータンと、生後3カ月のライオン。オランウータンは、1年ほど前から問題の粉ミルクを大量に摂取していた。動物園では2年前にいろいろな粉ミルクを試し、カルシウムが多いなどの理由で三鹿集団のものを選んだという。
一方、大事に育てられているのはパンダ。四川省成都の「成都ジャイアントパンダ繁育研究基地」の担当者は朝日新聞の取材に「国宝級のパンダなので、輸入した高級粉ミルクを飲ませている」と胸を張った。今のところ異常は見られないという。