早稲田ラグビー部が生んだスター、ヤマハの五郎丸選手が度重なるラフプレーで
トップリーグ6週間の出場停止となってしまった。五朗丸選手と言えば、ＦＷ並みの
体格で外国人相手にも通用するフルバック。将来のジャパンを背負って立つべき
才能あふれるラガーマンである。今春、早大からヤマハ入りしたばかり。
それだけに、尚更、今回の処分は残念でならない。

90年代の暗黒時代から清宮前監督就任とともに早大ラグビー部は見事に復活。
あれほど勝てなかった明治には8連勝中。大学選手権は7年連続決勝進出。
うち、4回優勝と黄金時代を迎えている。我々ファンも毎年、強いワセダを目にすることが
できて、この上ない喜びでいっぱいなのだけれども、強くなった反面、違和感も
覚えるようになった。

ラフプレー、レフリーに対する不必要な抗議、派手なガッツポーズ。
どれも奢りを感じさせる不遜な態度で、正直、早稲田ラグビー部の質は低下したのかと
憂慮している。
（以下は書こうかどうか迷ったが・・・）
先日の立教戦、秩父宮前の路上で体格のいい若者が初老の男の胸ぐらを掴んで
息巻いている。よく見ると、今年卒業した早大ラグビー部員だった。聞けば誰もが
知る大手企業に就職したはずである。初老の男は苦しそうに顔面を紅潮させながら
振り回されていた。二人の間にどんな揉め事があったかはわからない。
しかし、その若者の態度は、はっきり言って、繁華街のチンピラと変わらない。
とても我らが愛し憧れる早大ラグビー部出身者とは思えず、激しく幻滅した。

かつて、強いときも弱い時も早大ラグビー部は礼節を守り、尊敬に値する存在で
あった。しかし、いまや、勝つことに関しては一流となったものの、内面的には
三流になり下がってしまったのではないかと不安に思う。
強い時こそ、謙虚に。相手を敬い誇り高きラガーマンでいてほしい。
早大ラグビー部のミッションにはラグビーを通して人々に夢を与えるというものも
あったはず。今一度、選手教育を徹底してほしい。真の王者を目指してほしい。
また、我々ファンも見かけだけの強さではなくて、心身ともに充実した早大ラグビー部を
育てるような応援をしていくべきだと思う。早稲田のラフプレーにはブーイングも
必要だ。

これからのラグビーシーズン、輝かしい伝統を有する早大ラグビー部の名を
汚さぬようゲームを戦っていってほしい。

*きつい内容になりましたが、早大ラグビー部を一ファンとして愛するが故。
御容赦ください。