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オススメ計10羽放鳥へ

2008年09月19日

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放鳥の式典でトキを入れる木箱づくりに追われる職員=佐渡市新穂正明寺のトキ保護センター

 25日のトキの試験放鳥を控え、環境省と佐渡トキ保護センターなどは18日までに、飼育中の1〜3歳のオスとメス5羽ずつ
計10羽を放すことを決めた。5月に誕生した幼鳥は今回は放鳥されず、「親子放鳥」は見送られることになった。今後、10羽の健康状態などをチェックした上で最終決定する。

 今回は、同センターの順化ケージ(4千平方メートル)で飼育中の15羽の中から、2歳のオスとメスを中心に野生への適応能力があると考えられる10羽を選んだという。

 ケージ内には当初、17羽の放鳥「候補」がいたが、9月に入り、見学の人に驚いて天井のネットなどに繰り返し頭をぶつけ、1羽が大けがをし、1羽が死んだ。

 ケージ内では5月、2歳のオスとメスのつがいが、ほとんど人の手を借りない状態で2羽のヒナを誕生させ、関係者を喜ばせた。死んだのはこのうちの1羽。もう1羽も今回は観察などのため残されることになった。

 同センターでは19日、職員が順化ケージ内に入り、仕切りの中にトキを追い込んだ上で、いったん15羽すべてを、たも網で捕獲する予定。それぞれの健康状態などをチェックした上で、放鳥する10羽を最終決定するという。

 放鳥される10羽のうち6羽には、背中に全地球測位システム(GPS)を装着し、環境省のモニタリングチームによる目視と併せて行動を観察。放鳥は今回の10羽を皮切りに継続的に行われ、同省は、2015年に小佐渡地域に60羽を定着させる目標を掲げている。 (高橋淳)

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