道内で、自殺で命を落とす人の数は1年で1500人にものぼります。
道は、来月にも具体的な自殺予防対策に乗り出しますが、きょうは、自ら命を絶とうとした人が体験談を話した自殺予防フォーラムが開かれました。
(自殺を図った男性)「もう誰も救ってくれないと絶望し自殺することを決めました。ビルの屋上から飛び降りました。高さにして10階。絶対に死ぬことができるはずが私はそれでも死ねませんでした」
この男性は10年前、自殺を図ったときの胸の内を語りました。ひとりでも多くの自殺願望者の命を救おうと札幌で開かれたのは北海道自殺予防フォーラム。会場にはおよそ200人が集まり関心の高さが伺えました。
道内の自殺者は2000年頃から急増し始め、年間1500人にものぼります。その年代は男女ともに50代が最も多く次いで40代、60代となっています。また20代、30代の若い世代の自殺者が全国で1番多いのは北海道です。
自殺の原因で最も多いのはうつ病などの健康問題で、その次に生活苦、家族、仕事の悩みと続きます。(自殺を図った男性)「案外生きていけるものだし、生きていく中で多くの人に助けられている。もう自殺なんて恥ずかしいことは絶対にしない」
フォーラムでは「周りが理解することで自殺は防げる」とし、社会全体で考えることを確認しあいました。フォーラムを企画した道では来月にも、「自殺対策行動計画」を作り地域ごとの具体的な対策に乗り出す方針です。
(2008年9月23日(火)「どさんこワイド180」) |