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吉高由里子 インタビュー『蛇にピアス』
  吉高由里子 インタビュー
「センター街の入り口で抱き合うのは、これが最初で最後だと思います!」
 
  天真爛漫で愛らしいキャラクターを演じさせれば、右に出るものはいない吉高由里子。その清純派イメージを捨て、女優として一皮剥けた意欲作が『蛇にピアス』だ。蜷川幸雄監督のもと、金原ひとみの同名原作を忠実に再現した大胆な濡れ場や激しいバイオレンス・シーンにも果敢に挑戦。本作によって、美貌と演技力を兼ね備えた演技派女優へと更なる飛躍を遂げた吉高由里子さんにお話を伺いました。  
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「人体改造してみたいという願望は…」

吉高由里子

―― まず、ルイの役作りについてお聞かせ下さい

■吉高由里子(以下、吉高):『蛇にピアス』には、私が未経験の物事ばかり出てくるため、正直言って、どう役作りしていいか分かりませんでした。ですから、台本や原作を読んで前もって役を作り込むのではなく、共演した高良健吾さん、ARATAさんと現場で意見を交換しながら、ルイを作り上げていきました。

―― ルイは、どのような女の子だと感じていますか?

■吉高:誰の物にもなりたくなかったけど、一度誰かの所有物になってみたかった、という相反する思いを持っていた複雑な女の子だと思っています。

―― 演じるにあたって、金原ひとみさんの原作を意識されましたか?

■吉高:台本がほぼ原作どおりだったので、特に意識する必要はありませんでした。



―― 人体改造してみたいという願望は、ご自身もお持ちですか?

■吉高:この役を演じるに当たって人体改造した人を見た時、率直に“すごい!”と興味深く感じたのですが、ルイのように人体改造する願望はないです。私は、人間の生まれたままの体がベストだと思っています。

 

「蜷川幸雄監督について」

―― 蜷川幸雄監督は、厳しい演出で有名ですけど、初めてお会いになった時はどういう印象を持ちましたか?

■吉高:蜷川さんのことは、舞台の監督という予備知識しか持ち合わせていませんでした。周囲から怖いという噂を耳にしていたのですが、実際お会いしてみると、目が優しくキラキラしていて思いやりのある方でした。

―― 監督の演出スタイルにはなじめました?

■吉高:自分のスタイルに当てはめるというよりも監督が私たちに合わせて下さるという現場でした。監督はとても言葉を大切になさっていて、セリフに関しては絶対に譲らない面もありましたが、お芝居に関しては“自分のやり易いように演じてみて。気になるところがあったら注意するから”と、私の演じ易いようにやらせて下さいました。

―― そういったところが他の監督さんと違う演出スタイルでしたか?

■吉高:そうですね。クランクインして3日目に監督が“お前は2回目が一番いいな。1回目テストで2本目本番撮ろう”とおっしゃったんです。その後は、必ずテスト本番、テスト本番のパターンで撮影が進んでいきました。そういうことを言われたのは初めてだったので、私を良く見て下さっているんだなと素直に嬉しく思いました。

―― ルイを演じるにあたって、監督から具体的な指示はありましたか?

■吉高:バカっぽくならないように、と言われましたね(笑)

   
    2/2 「最も印象深いエピソード」