米原子力空母ジョージ・ワシントンが米海軍横須賀基地に配備された25日午前、基地周辺では日本国内で初めての原子力空母の母港化に反対する市民団体が、海上と陸上から抗議の声を上げた。
横須賀港の入り口付近の海上では、約40人がヨットやゴムボートなど12隻に乗り込み、ジョージ・ワシントンを待ち構えた。全長332メートルの巨大な空母は、「いらない!原子力空母」と書かれた横断幕などを掲げた船団の目の前を通過。ゆっくりとした速度で入港し、午前10時ごろ接岸した。
東京湾に面した同市のうみかぜ公園で開かれた集会には、約300人が参加した。「浮かぶ原子炉は横須賀に来るな」「平和な海を取り戻すぞ」。午前8時半ごろ、灰色の艦体が姿を現すと、シュプレヒコールを繰り返した。
主催団体の藤本泰成事務局長(52)は「ジョージ・ワシントンに声は届かず、今すぐに母港化を止められるとは思わないが、米兵が事件を起こしたり、原子力空母で火災があったりした事実を米海軍としてきちんと考えてほしい」と話した。
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