ヘルシー&ハッピー スギヨ SUGIYO.CO.,LTD
個人情報保護方針 サイトマップ



 食品業界において、カニカマは、インスタントラーメン、レトルトカレーと並び、100年に一度のヒット商品と言われています。昭和48年、そのカニカマを初めて世に送り出した元祖がスギヨです。発祥の地である能登半島の七尾市から、全国ブランドを発信し続けてきた当社の開発秘話をご紹介します。

 明治40年に「ちくわ」の製造を始めた当社は、戦後、「ビタミンちくわ」をヒットさせ、また当時から発売する商品には必ず一手間をかけるこだわりを商品に付加しておりました。その技術力を高く評価され、昭和45年に珍味業界から中華クラゲの代替となるような商品開発を依頼されました。カニカマの開発はその技術力の蓄積から昭和47年に行いました。このように世紀の発明食品は、当初の目的から派生したところから生まれました。


 当時、中国からのクラゲの輸入がストップしたため、当社は珍味であるクラゲの代替品の開発を急いでいました。アルギン酸に卵白を加え、塩化カリウム溶液に漬ける方法で、クラゲ特有のコリコリした食感を生み出すことに成功しましたが、それを醤油につけると寒天状になってしまい、開発は暗礁に乗り上げてしまったのです。


 「それならば、この技術を、得意の練り製品に活かしてみよう」と失敗をバネに奮起した開発陣が、試行錯誤の末に生み出したのが、それまで誰も口にしたことのないカニカマでした。やがて、カニカマの「ロイヤルカリブ」は、当社の主力商品となり、国内はもとよりアメリカでも製造・販売されています。


 食品工学、培養工学、化学、微生物学、栄養生理学などを専門とする技術者、板前とシェフ出身の技能者が、平成17年、総がかりで開発したのが、「本物のカニを超えた」とも言われる「香り箱」です。分析技術で最高級のカニの成分を特定し、その味、香りを出すための原料を選び、プリプリした食感を物理的強度を計算して再現することに成功したのです。

 発売当初、営業マンが、「香り箱」を練り製品とは言わずにバイヤーに見せたところ、こんな言葉が返ってきました。「これは本物のカニの身をきれいに成形し直したものですよね」。

 本物のカニと勘違いされた「香り箱」は、全国のスーパーで、練り製品ならぬ鮮魚の売り場で販売され、最近は中国へも輸出されています。2006年には「香り箱」など商品開発の技術力、練り製品業界の活性化に寄与したことが評価され、第45回農林水産祭にて、最高賞の「天皇杯」を受賞しました。カニカマの最高傑作「香り箱」に対し、業界では「それ以上の製品を作るのは不可能」と見る向きもあります。


 しかし、当社の開発魂はとどまることがありません。「近い将来、さらに付加価値の高い製品を生み出してみせますよ」。こう意気込む開発陣が目指すのは、本物よりはるかに旨い人工の“カニ”を創出することです。

▲ページトップへ
 
;