450円のために命を落とす女たち

香港の英字新聞の国際記事にヘジャブ（ムスリムの女性が頭からかぶるスカーフ）をかぶった女の人たちがもみくちゃになっている写真があった。今はラマダン（断食月）真っ最中。

この時期ムスリムは日の出から日没まで何も口にしてはいけない。水さえも飲んではいけない。そして裕福な者は貧しい者たちに富をわけることが習慣になっている。

世界最大のムスリム（イスラム教徒）人口を抱えるインドネシア。2億2千万人がムスリムである。

首都ジャカルタから約800キロ離れたところにあるパスルアンという町。車のディーラーをしている裕福な家族の家の前には何千人もの人が押し寄せた。その数は2500人から5千人。あまりにもの人数にみんながもらえないことを心配し、一斉に家の門を目指したため将棋倒しになった。そのために23人（多くは女性）が亡くなった。そのほか8人以上が病院に運ばれた。もらえるお金は4万ルピア。約450円である。たかが450円ではあるが、平均月収が3千円から5千円。あればうれしいお金である。亡くなった女性たちは家族のために必死だったのだろう。

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（記者：みゆきりん)


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