ハンセン病やエイズに対する差別や偏見の解消を目指す「人権フォーラム2008 沖縄からのメッセージ」(厚生労働省など主催)がこのほど、瀬戸内市長船町土師の市保健福祉センターゆめトピア長船であり、約220人が出席した。
シンポジウムでは、ハンセン病回復者で語り部の金城幸子さんが、ひどい差別や偏見で傷ついた経験を語るとともに、「(語り部として出向く小学校の)子どもたちとの出会いが前向きにしてくれた」と話した。NPO法人アジアチャイルドサポート代表理事の池間哲郎さんは、タイ北部の貧しい農村で金銭を得るために若い女性が売られ、エイズに感染している惨状や、ミャンマー奥地で重度のハンセン病患者が隔離されていた状況を映像で紹介。「大事なのは知ること。無知から来る差別ほど怖いものはない」と訴えた。そのほか、沖縄の中高生や社会人らがハンセン病とエイズをテーマにした演劇を披露した。【坂根真理】
毎日新聞 2008年9月24日 地方版